トモニテ
ママに抱かれて泣く赤ちゃん

【小児科医監修】新生児メレナ

生後間もない時期に消化管から出血する。【主な症状】吐血・血便
生後間もない時期に消化管から出血する。【主な症状】吐血・血便

【症状】ビタミンKの欠乏で吐血や血便が見られる

メレナとは「消化管出血」という意味で、生後2〜3日から1週間までの間に消化管から出血し、真っ赤な血を吐きます。同時に真っ赤な便や黒っぽく粘り気のあるタール便が出ることもあります。 
原因はビタミンKの不足。ビタミンKは血液の凝固に必要で、新生児はまだ自分で作ることができないために、ビタミンK欠乏症を起こして出血するのです。

一方、生まれたばかりの赤ちゃんが出生の際に飲み込んだ母体の血液を便中に排泄することがあります。これを新生児仮性メレナと呼んでいます。

【治療】ビタミンK₂シロップを投与する

出生直後や退院時、退院後も定期的にビタミンK₂シロップを予防的に投与します。その効果で、新生児メレナの発症数はかなり減少しています。ごくまれに発症したときはビタミンK₂の投与や輸血などを行います。なお、新生児仮性メレナの場合は、治療の必要はありません。

新生児に必要なビタミンK

■血液を固める働きをするビタミンK

ビタミンKは、血液を固める働きをする血液凝固因子をつくるのに必要な物質です。ビタミンKが不足すると、ビタミンK欠乏症を起こして出血が止まりにくくなります。鼻血が出たり、内出血を起こしやすくなったりします。

ところが、厳密にいうと、人間はビタミンKを自分でつくることができません。その代わりに腸内の細菌がビタミンKを合成してくれるので、それを利用させてもらっています。いわば、腸内細菌の力を借りて、出血を止めているのです。

■ビタミンKを合成する力が未熟

しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは、ビタミンKを合成する細菌の働きが未熟で、すぐにはビタミンKをつくり出すことができません。腸内細菌がビタミンKを合成できるようになるには、数日の時間が必要です。それに加えて、母乳に含まれているビタミンKの量が少ないということも手伝い、新生児期は一過性のビタミンK欠乏症になってしまうのです。

そこで現在では、生後何回か、ビタミンK₂シロップを投与することになっています。ビタミンK₂シロップの投与によって、新生児期のビタミンK欠乏症を予防できます。また、成長に伴って腸内細菌がビタミンKを供給できるようになれば、ビタミンKが不足する心配はほぼ解消されるのです。

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