トモニテ
妊娠中の寒気

【医師監修】妊娠初期症状って?寒気はなぜおこるの?

妊娠初期には人により、様々な症状が起こります。
寒気の中には風邪やウイルスなど何らかの感染症や、妊娠の異常のサインの可能性も。自己判断せず早めに医師に相談した方がよい場合もあります。
今回は、寒気が生じる理由や、妊娠の初期症状についてご紹介していきます。

妊娠初期には人により、様々な症状が起こります。
寒気の中には風邪やウイルスなど何らかの感染症や、妊娠の異常のサインの可能性も。自己判断せず早めに医師に相談した方がよい場合もあります。
今回は、寒気が生じる理由や、妊娠の初期症状についてご紹介していきます。

妊娠初期のママの体の変化

妊娠初期っていつからいつまで

妊娠初期は妊娠1〜4か月をいいます。週数でいうと0〜15週です。

最終月経開始日を0週0日と数えます。来るはずだった次の月経予定日が4週0日にあたります。生理が遅れて受診し、妊娠が判明した時点で、妊娠5週目などと伝えられるのはそのためです。

妊娠初期症状ってどんなものがあるの?

受精卵が着床して実際に妊娠が成立するのは妊娠3週目ごろ。

次の月経開始予定日まではあまり自覚がないことが多いか、生理前症状だと思うママもいます。

強く妊娠を希望していた場合などは、ちょっとした体の変化が気になることも。

妊娠初期症状には、たとえば以下のようなものがあると言われています。

・食欲の変化

・吐き気

・匂いに敏感

・暑さや寒さに過敏になる

・眠気やだるさが生じる

・足の付け根が痛む

・脇腹や下腹部が痛む

・乳首が黒ずむ

症状は人によって様々です。

妊娠初期からホルモンの変化が起こり始める

妊娠をきっかけにママの体ではホルモンの変化が起こり始めます。

妊娠が成立する3週ごろ、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンの分泌が開始されます。これは妊娠を維持するのに必要なホルモンです。妊娠していないときや、男性からは分泌されません。

一般的な妊娠検査薬は、このヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が尿中に出ているかで妊娠反応を調べています。

妊娠8〜12週で分泌量はピークとなりその後は減っていきます。

このあとヒト胎盤性ラクトゲン、エストロゲン、プロゲステロンといったホルモンなども増加し、赤ちゃんの発育や成長を促進させたり、妊娠の継続を助ける働きをしています。

妊娠初期に寒気が起きる理由

妊娠初期、ママの見た目はそれほど変わりませんが、体の中は赤ちゃんを迎えるための準備を始めます。ホルモンの働きは様々で、個人差もありますが、妊娠初期に寒気が起きる理由にはいくつかの要因が考えられます。

基礎体温の上昇 

妊娠が成立すると、基礎体温が妊娠16週ごろまでは高くなります。

中でも体温に関係するのは、ホルモンの一つであるプロゲステロンの分泌です。赤ちゃんが育ちやすくなるように働き、基礎体温を上昇させる働きがあります。

このような妊娠に関係するプロゲステロンの影響から、ママの体が寒さに敏感になっている可能性があります。

自律神経系の乱れ

この時期の様々なホルモンバランス変動やストレスから自律神経の乱れが生じることも。

体温調節機能に影響を及ぼし、寒気を感じる可能性があります。

貧血によるエネルギーの産生不足

妊娠中はお腹の赤ちゃんのため、全身の血液量は増えます。しかし赤血球よりも血漿と呼ばれる成分の方が増えるので血液は薄まった状態に。

さらに、赤ちゃんへ鉄分も必要となるので、ママの体は貧血になりやすくなります。

貧血が進むと酸素が全身に運ばれにくくなり、熱エネルギーが生まれにくくなるので寒さを感じやすくなる可能性があります。

貧血の悪化はお腹の赤ちゃんにも影響が出ることがあるので、一般的に妊婦健診では妊娠初期、中期、後期と貧血の状態も調べています。

寒気を感じたら温めよう

寒気を感じたら上着を羽織ったり、靴下を履く、温かい飲み物を飲むなどして、体を温めるようにしましょう。

カイロを使用する場合は、首の後ろや足先、肩甲骨や腰などに使用するとよいですね。

お腹を温めたいときは腹巻きなどで対応しましょう。

寒気の中には危険が潜んでいることも、異常を感じる場合は医師に相談を

妊娠初期のママによく起きている寒気ですが、中には感染症や普通とは違った妊娠の可能性もあり、早めに医師に相談がした方がよいケースもあります。

発熱のある場合の寒気

喉の痛みや鼻水などの症状が伴っているときは、インフルエンザなど何らかの感染症の場合があります。咳が2週間続く場合は肺炎などを起こしていることも。高熱が続く場合は、赤ちゃんやママの体に影響がある可能性があります。

また、妊娠初期にはホルモンの影響で尿管の動きが悪くなり、尿が出にくくなることがあります。尿管の拡張により、細菌が増えて炎症が起き、腎盂腎炎(じんうじんえん)につながる可能性があります。その結果、発熱し、寒気や背部痛を伴うことも。

腎盂腎炎は早産なども起こりやすくすると言われているため、異常を感じる際は医師に相談しましょう。

出血や腹痛を伴う場合の寒気

出血や腹痛に伴う寒気には要注意。流産、異所性妊娠(子宮外妊娠)、胞状奇胎など、重大なケースの可能性もあり、早めの医療機関の受診が必要です。

腹部の違和感や痛み、性器からの出血がある場合には我慢せず、医師や助産師に相談しましょう。

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妊娠初期のママの体はお腹の赤ちゃんを育てるため、様々な変化が起きています。

初期症状のひとつとして寒気は多くのママにおこりがちですが、気になる症状があるときは必ず医師に相談するようにしましょう。

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写真提供:ゲッティイメージズ

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