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【専門家監修】赤ちゃん返りとは?起こる時期や対応法

【専門家監修】赤ちゃん返りとは?起こる時期や対応法

上の子が赤ちゃんに戻ったかのように振る舞う「赤ちゃん返り」。具体的にはどのような行動がみられるのでしょうか。またなぜ、赤ちゃん返りをするのでしょうか。その心理や親の対応法について、家庭教育・親子関係アドバイザーの田宮由美先生に教えていただきました。
上の子が赤ちゃんに戻ったかのように振る舞う「赤ちゃん返り」。具体的にはどのような行動がみられるのでしょうか。またなぜ、赤ちゃん返りをするのでしょうか。その心理や親の対応法について、家庭教育・親子関係アドバイザーの田宮由美先生に教えていただきました。

赤ちゃん返りとは

環境の変化などで、子どもがまるで赤ちゃんに戻ったかのように振る舞うことを「赤ちゃん返り」と言います。

特に下のきょうだいが誕生すると、上の子は親の気を引こうとわがままになったり、わざと手を煩わせることを親に言うようになることがあります。

赤ちゃん返りの具体的行動(例)

  • おっぱいやミルクを欲しがる
  • ベビーカーに乗りたがる
  • 下の子を抱っこしていたら、無理に親の膝に乗ろうとする
  • 必要以上にまとわりつき、スキンシップを求めてくる
  • 今まで一人で出来ていた食事や着替えなどを「出来ない、手伝って!」と言ってくる
  • 言葉や行動が、粗っぽくなる
  • おもちゃや物を投げる
  • 下の子のおもちゃを取ったり、意地悪をする
  • 下の子を叩く

など、意図的に親の手を煩わせたり、反抗的、攻撃的な振る舞いが見られます。

また、おねしょや夜泣きといった、本人が無意識のうちに起こる症状が見られることもあります。

赤ちゃん返りをする心理と意味

ではなぜ下の子が生まれると、上の子はこのように赤ちゃん返りをすることがあるのでしょうか。

赤ちゃんは誕生した瞬間、全てを大人に依存して生きています。

お腹がすいてミルクを飲むのも、おむつを取り替えてもらうのも、親にお世話をしてもらわなければなりません。

ところが成長と共に一人でできることも増えてきたとき下の子が生まれると、上の子は親や周囲の大人の関心が一気に生まれてきた赤ちゃんに向けられたと感じます。自分に関わってもらえる時間が減ることは、上の子にとってとても不安なことです。

なぜなら幼い子どもは、親に見放されれば自分は生きていけないと感じてしまうからです。

そこでなんとか自分に気持ちを向けさせようと、「赤ちゃん返り」をすると言われています。

今までは笑えば親も笑顔になり、泣けば「どうしたの?」と声をかけられ、どんなときも「自分は受容されている」と確信していたのに、ゆらぎや不安を持ち始めます。そこで親の気を自分に向けさせようとしたり、愛情を確かめようとするのです。

いわば「赤ちゃん返り」は上の子が「自分らしく生きていくための本能」と言ってもよいでしょう。

赤ちゃん返りが見られた時の親の対応法

①上の子との関わりを振り返ってみる

赤ちゃん返りが見られたら、親自身が上の子との関わり方を振り返ってみましょう。

下の子が生まれると、多忙な家事に加え、さらに育児が大変になります。いつの間にか上の子には、「お兄ちゃんだから」「お姉ちゃんだから」といつも我慢をさせたり、「少しでも手伝って欲しい」「手を煩わせないでほしい」という思いが生じることもあるでしょう。

それ自体は悪くないのですが、あまりにもその思いが強くなりすぎると、上の子の気持ちをさらに不安にさせる可能性があります。

多忙な日常に追われて上の子をなおざりにしすぎたり、きつく当たってしまっていることがないか振り返ってみると、何かヒントが見つかるかもしれません。

②時間を決めてスキンシップをとる

忙しいとつい、上の子に関わる時間が取れないことも多いでしょう。

そんなときは、一日の中で上の子に関わる時間帯を決めてみてはいかがでしょうか。

保育園・幼稚園から帰ってきたときは、思いっきり抱きしめて話を聞く。夜寝る前は必ず絵本を読むなど、生活のサイクルに合わせて決めると実践しやすいでしょう。

③見通しがつく言葉をかける

どうしても上の子には、「ちょっと待ってね」「あとでね」というような言葉がけが増えてくると思います。そのときは、具体的な時間も一緒に伝えてみましょう。

例えば、「洗濯物を干し終わるまで待ってね」「赤ちゃんのおむつ替えが終わったら、○○してあげるね」と、いつまで待てばよいのか、子ども自身が見通しがつくように言葉がけをしましょう。

「赤ちゃん返り」は健やかな成長の証

「赤ちゃん返り」は、「わがままを言ってもきっと自分を受け入れてくれる」という確認のためにも行われます。その根底には親子の信頼関係があるはずです。

そのため、上の子が赤ちゃん返りをするのは、それまでの親子関係が順調にいっており、健やかに成長している証とも言えるでしょう。

もし上の子が赤ちゃん返りを見せた場合は、その心理を理解し、温かく接してあげてくださいね。

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