トモニテ
会話する親子

【児童精神科医ママに聞く】Q. 子どもが発達障害じゃないかと思っています

 A. 単なるレッテル貼りの診断ではなく、 支援とセットにすることが大切です

 最近、子どもの発達障害を心配して、精神科を受診する方が増えています。

 発達障害は「脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するもの」と法律で定められていて(※1)、生まれつき脳の働きの一部がうまくいかないために、たとえばコミュニケーションや注意持続などが困難であるなど、能力にバラつきがある状態です。特性により 『自閉症スペクトラム障害』『注意欠如多動性障害(ADHD)』などに分類されます。

 そもそも子どもの能力の伸び具合には多少のバラつきがあって、どの子にも得意や苦手があるものです。ただ、その苦手さが日常生活に支障をきたすほど(発達障害の診断基準を満たすほど) 極端な場合には、子どもにとって必要な支援(療育や補助の先生の配置など)を受けやすくするために、診断をつける意義があると私は思っています。

 ところが来院される方の中には、お子さんやご家族に特に困りごとがなく、特別な配慮や支援も望んでいないけれど、学校の先生などから診断を受けるようすすめられて来たというケースもあります。それなら診断は不要です。診断は、子どもの過ごしやすさにつながる支援とセットで提供されるべきものです。そうでなければ、ただ本人に発達障害というレッテルを貼って、 周囲がなんとなく納得するだけで終わってしまいます。

 ただ、実際に発達障害の特徴を持つ子どもを育てるのは困難なことです。十分に愛情を注いでも常識的で適切な子育てをしても、発達障害特性のある子どもには伝わりにくいからです。 さらに発達障害は持って生まれた特徴で、親の育て方や愛情不足から起こるものではないのに、 周囲から「親の育て方が悪い」などと批判されて大きなストレスを抱えることもあります。

 発達にバラつきがあってもなくても、基本的な心の育て方は共通して有効ですが、それを実行してみてもなかなか思うようにいかず、ご両親がストレスを感じるようであれば、きっとお子さんもうまく力を発揮できずしんどさを感じていると思います。そういうときは、ぜひ相談 機関や医療機関に相談してみてください。診断がつくかつかないかにかかわらず、お子さんの得意や苦手がわかれば、それに合わせてさまざまな工夫を取り入れることで、子育てがしやすくなったり、お子さん本人も日常生活を送りやすくなったりするかもしれません。

※1 発達障害者支援法施行例第一条「発達障害の定義」

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