【医師監修】妊婦は足がつりやすい?妊娠中の足のつり原因と対処法 | MAMADAYS(ママデイズ)
【医師監修】妊婦は足がつりやすい?妊娠中の足のつり原因と対処法

【医師監修】妊婦は足がつりやすい?妊娠中の足のつり原因と対処法

妊娠中期以降、多くの妊婦が経験するといわれる夜間の足のつり、「こむら返り」。ふくらはぎの軽いつりから、足全体が痛むほど突っ張る場合まで症状はさまざまです。今回は、妊娠中の足のつり、こむら返りの原因、対処法についてお伝えします。
妊娠中期以降、多くの妊婦が経験するといわれる夜間の足のつり、「こむら返り」。ふくらはぎの軽いつりから、足全体が痛むほど突っ張る場合まで症状はさまざまです。今回は、妊娠中の足のつり、こむら返りの原因、対処法についてお伝えします。

妊婦の足のつり、どんな症状?

こむら返りは、夜寝ているときに自分の意志と関係なくふくらはぎなど足が突然けいれんを起こして痛みを感じる症状です。

妊娠期は特に5ヶ月~臨月までが、症状が出やすくなる時期です。

時期や箇所には個人差があり、ふくらはぎから太ももや足の先まで症状が出る人もいます。

妊娠中に足をつりやすい理由

実は妊娠中に足をつりやすくなる理由は、医学的にはっきりと解明されていません。

しかし、以下に挙げる理由があるのではないかと考えられています。

ミネラルの不足

筋肉の収縮にはマグネシウム、カルシウム、カリウムなどのミネラルが関係しています。

しかし、妊娠中はホルモンの変化や赤ちゃんへのミネラルの供給が増えるため、ママの血中のミネラルのバランスが乱れることがあり、こむら返りが起こりやすくなる可能性が考えられます。

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)の発生

妊娠中は、赤ちゃんが大きくなるにつれて子宮も大きくなり、骨盤の中の大きな動脈・静脈が圧迫されます。このため下半身全体の血流が影響を受け、下肢静脈瘤ができることがあります。

下肢静脈瘤ができている場合は足の血液の流れが悪くなっているため、足のむくみやこむら返りの症状が出る可能性があります。

静脈瘤はひざのうしろなど足の裏側にできることが多く、自分では発見しにくい疾患です。

ふくらはぎ~太ももに網目状に青い静脈が浮き出て、場合によってはあざのように見えることがあります。足全体を鏡に映す、家族に確認してもらうなどで気づくことも多いです。

足がだるい、むくむなど、気になる症状があったら受診しましょう。

妊娠によるライフスタイルの変化

妊娠中は激しい運動をしにくくなるので、妊娠を機に運動をやめたという人も多いのではないでしょうか。

また妊娠すると歩行スピードが落ち、機敏に動けなくなったり、だるさを感じたりして、たびたび座りたくなることもありますよね。

それまで活発に動いていた人も、妊娠前に比べて全体的に運動量が落ちることに伴って筋肉の活動量が減ることが、こむら返りの原因になる場合もあります。

なぜ夜中につることが多いの?

こむら返りが夜中に起こるのは、夜ごはんで摂取したミネラルや糖の血中濃度が落ちる時間帯になるためだと考えられています。

また、水分を最後に摂ってから時間が空くと脱水傾向になることも、夜間にこむら返りが多い原因とされています。

足のつりの対処法

ストレッチ

こむら返りを予防するには、ふくらはぎの腓腹筋(ひふくきん)を伸ばすストレッチが有効です。筋肉がスムーズに収縮しやすくなることで、血流をよくすることができます。

座って足を伸ばし、つま先を上げたり、下げたりしてみましょう。

一方、立った状態で片足を踏み込み、もう片方の足のふくらはぎをのばす動きもおすすめです。できればイスなどにつかまって、転倒しないよう十分注意をして行ってください。

足を冷やさない工夫

足を冷やさないようにしましょう。

冷えやすい人は就寝中もレッグウォーマーを装着したり、お湯に浸したタオルをふくらはぎなどつりやすい場所に当てて温めたりなどしてもよいでしょう。

痛みが続く場合は?

無理せず診断を受けましょう。整形外科では、こむら返りに対して漢方薬が処方されることがあります。妊娠中も、日常生活に支障があり、医師が必要と判断した場合に処方される場合があります。

内服については、自己判断で服用せず、医師や薬剤師に相談しましょう。

注意したいケース

夏場などは熱中症により足だけでなく全身にけいれんが広がるケースもあります。脱水によって起きている可能性があるので、体を冷やし、おさまらない場合には病院を受診しましょう。

また、静脈瘤の悪化によって足のつりがひどくなり、痛みが強い場合は血管外科を受診しましょう。妊娠中は静脈瘤の治療をすることは難しいのですが、医療用静脈瘤専用ストッキングをすすめられる場合もあります。

こむらがえりの予防法

就寝前におすすめの飲み物・食べ物

こむらがえりが頻繁に起こる場合には、寝る前に水分補給をすることがすすめられます。

特にスポーツドリンクの中にはミネラルや糖質が含まれているため、おなかを冷やさない程度に摂取することも有効とされていますが、糖分が含まれているため、摂りすぎや歯の衛生には注意しましょう。

枕元にスポーツドリンクを置いて、足がつってから飲むのも症状軽快に役立つことがあります。

バランスのよい食生活を

マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが不足しないよう、バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。

ミネラルが多いのは、豆・ごま・海藻類・野菜・きのこ類・果物などです。また、サバやマグロ、チーズなどに含まれるビタミンDはカルシウムの吸収をスムーズにします。

むくみに試したいストッキング

むくみや下肢静脈瘤がある場合は、着圧の靴下・ストッキングが有効なケースも。むくみを軽減することも夜間のこむら返り予防になります。

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妊娠中になりやすいこむら返りは、あたためたり、食事や飲み物を工夫することで症状が軽くなることもあります。

ただし、さまざまな対処をしてもよくならない場合は、医師に相談してみてくださいね。

参考文献

・恩田誠一、「悪阻なんて怖くない」、同成社、2013年

写真提供:ゲッティイメージズ

※当ページクレジット情報のない写真該当

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