【医師監修】正期産の新生児に異常?無呼吸発作や低出生体重児とは? | MAMADAYS(ママデイズ)
MAMADAYS(ママデイズ)
【医師監修】正期産の新生児に異常?無呼吸発作や低出生体重児とは?

【医師監修】正期産の新生児に異常?無呼吸発作や低出生体重児とは?

妊娠37週から42週未満に生まれた正期産の新生児でも、異常がみられることがあります。ここでは代表的な新生児の異常である「無呼吸発作」と「低出生体重児」の原因、治療について解説します。
妊娠37週から42週未満に生まれた正期産の新生児でも、異常がみられることがあります。ここでは代表的な新生児の異常である「無呼吸発作」と「低出生体重児」の原因、治療について解説します。

順調な妊娠・出産でも、どうして赤ちゃんに異常が起こることがあるの?

妊娠37週から42週未満の期間の出産を「正期産」と呼びます。

この時期のおなかの赤ちゃんはいつ生まれてもよい状態まで成長していますが、新生児に異常が生じることもあります。

異常が発生する時期は、出生前、陣痛および分娩時、出生後の3つがあるといわれています。

一見、経過に異常がないようにみえても、赤ちゃんがもともと何らかの異常をもっている場合や、出生後に変化が起こる場合もあるので、正期産だからとしって必ず安全とはかぎりません。

無呼吸発作

無呼吸発作とは、20秒以上呼吸が止まる、もしくは呼吸停止時間が20秒以内であってもチアノーゼ(顔色が悪くなる)や徐脈(心拍数が少なくなる)といった症状を伴うことをいいます。

呼吸中枢が未熟な早産児に起こりやすく、正期産(妊娠37週以降42週未満)の赤ちゃんでは少ないといわれていますが、この時期でもときにみられることがあります。無呼吸発作はほかの疾患の合併症としても現れる症状です。

隠れた疾患がないか判別をするため、精密検査を勧められることもあります。

原因

無呼吸発作の原因は、感染症や気道の閉塞、低酸素血症、中枢神経系の異常(けいれんや頭蓋内出血など)、胃食道逆流、代謝性疾患(低血糖や電解質異常)など、さまざまなものがあります。

治療

無呼吸発作に対しては、呼吸中枢に刺激を与える薬(カフェインやテオフィリンなど)や酸素を与えたり、呼吸を補助するための機械を鼻に装着する(CPAP:シーパップ・持続的陽圧呼吸)、気管内に管を入れて人工呼吸器を使用するといった治療が必要に応じてなされます。

また、無呼吸発作の原因となる疾患があればその対処も行われます。

退院後も無呼吸発作の可能性がある場合は、在宅モニターを使用し、自宅で無呼吸になっていないかモニタリングをする必要があります。

低出生体重児

生まれたときの体重が、2500g未満の赤ちゃんを「低出生体重児」と呼びます。低出生体重児のなかでも1499g~1000gの赤ちゃんを「極低出生体重児」、1000g未満の赤ちゃんを「超低出生体重児」と呼びます。

特に、極低出生体重児や超低出生体重児は新生児集中治療室(NICU)での管理が必要です。

原因

低出生体重児の原因で最も多いのは早産です。

しかし、母体や胎盤の異常により胎児が子宮内で順調に育たなかった場合には、正期産でも起こる可能性があります。

治療

低出生体重児の治療は保温や酸素投与などとともに、未熟性や合併症の程度に応じてさまざまな処置が必要になることもあります。

また、感染予防も重要です。パパやママが赤ちゃんに触れるときは手洗いや手指消毒を行うようにしましょう。

医療費はどのくらいかかる?

新生児医療に対する費用はどのくらいかかるのだろうか、と不安に思うママやパパもいるでしょう。

低出生体重児や入院を必要とする赤ちゃんには、退院までに必要な医療費を補助する「未熟児養育医療給付」という制度があります。各自治体によって手続きや補助の内容は異なるので、役所やソーシャルワーカーなどに確認しましょう。

_______

人間の赤ちゃんは他の哺乳類と比べ、弱く、自立までに時間がかかるため、さまざまな異常が生じやすいといわれています。

正期産でもさまざまなトラブルが生じる可能性はあり、その原因はさまざまです。また、いくつかの原因が複雑に絡み合っている場合もあります。

また、治療方法やその後の見通しは赤ちゃんの状態や基礎疾患によって大きく異なります。

大切なのはママが自分を責めて追い詰められないようにすることです。さまざまなサポート制度を活用し、家族や専門家と協力しながら赤ちゃんの健やかな育ちを見守っていきましょう。

参考:

  • 前原澄子、「看護学入門〈12巻〉母子看護」、メヂカルフレンド社、2009年
  • K.K.ファンタジー(編・著)・ 田村みえ(絵)・小川博康(監修) 、「増補改訂版ハッピーマタニティ てるてる天使の妊娠出産百科」、学研プラス、2019年

写真提供:ゲッティイメージズ

※当ページクレジット情報のない写真該当