初穂料とは
初穂料は、本来は神様に豊作を感謝して、その年に初めて収穫した米などの穀物を「初穂」としてお供えしていた習慣に由来します。
現代では、穀物の代わりに金銭を納めるようになりましたが、今でも初穂料と呼ばれています。
なお、祈祷を受けずお参りのみの場合は、初穂料は必要ありません。その場合は参拝時にお賽銭をお供えし、子どもの健やかな成長を祈りましょう。
七五三のとき初穂料にのし袋は必要?
初穂料は、のし袋に入れて神社に納めるのが一般的です。
ただし神社によっては、受付で祈祷料をお支払いするという形を取るところもありますので、のし袋が必要ではない場合もあります。
事前にホームページや電話で確認をするか、のし袋を準備しておくと安心ですね。
七五三の初穂料の書き方
初穂料を入れるのし袋には、手書きで書く部分があり、表側に書く「表書き」と、のし袋の中に入っている中袋の表と裏にそれぞれ書きます。
表書きはどう書くの?
表書きは、のし袋の表側中央の水引きを挟んで上下に書きます。
水引きの上側には、「御初穂料」「初穂料」「御礼」「御神饌料」(おさいしりょう)「御玉串料」(おたまぐしりょう)などの名目のうち、どれかを記入しましょう。
水引きの下側には、七五三の場合は、子どもの名前をフルネームで書くのが一般的です。
書く際には、正式には毛筆を使いますが、筆ペンや太めのフェルトペンでも問題ありません。慶事の際には、濃い墨で書くことがよいとされているので、楷書で丁寧に濃く書くことを心がけましょう。
中袋の表と裏にはなにを書くの?
中袋とは、のし袋の中にある白い封筒です。この中にお金を包み、封筒の表側と裏側にそれぞれ、金額や住所などを記入します。
まず、表側の中央に包んだお金の金額を大きめの字で記載します。このときに「1万円」や「5千円」と書くのではなく、大字と呼ばれる改ざん防止用の漢数字で「壱萬円」や「伍阡円」と書きます。金額の上に「金」と書くのを忘れないようにしましょう。
たとえば10,000円を納める場合、表側は「金 壱萬円」というようになります。
次に裏側には、住所と、七五三のご祈祷を受ける子どもの名前を記入します。
住所は郵便番号から書き、「〒一二三-五六七八」というように通常の漢数字で縦書きで書きましょう。その左側に、都道府県から住所を書き、さらにその左側に子どもの名前をフルネームで書きます。
中袋によっては、あらかじめ住所や名前を記載する欄が印刷されている場合があります。その場合は欄のとおりに記入しましょう。
ふたり目の場合の初穂料の書き方は?
きょうだいで一緒に七五三をお祝いすることも珍しくありません。
ふたり以上の場合、初穂料の書き方はどうすればよいのでしょうか?
のし袋は分ける?まとめる?
きょうだいで一緒に七五三のお参りをする場合、初穂料は人数分かかります。つまり、初穂料5,000円の場合、2人兄弟なら10,000円、3人兄弟なら15,000円になります。
初穂料を入れるのし袋は、子どもごとに分ける必要はありませんので、1枚ののし袋にまとめて入れましょう。もちろん、分けても問題はありません。
表書きは全員の名前を書く?
きょうだいでまとめる場合、水引きの上側の書き方は1人のときと変わりませんが、水引きの下側の書き方が違ってきます。
まず一番上の子の姓名を書き、その左に下の子の名前のみを書きます。名前の高さは揃えて書きましょう。
中袋の表と裏の書き方は?
中袋の表は、1人のときと同じ書き方になります。裏の郵便番号や住所の書き方も同じです。名前の部分は、表書きの場合と同じく連名で記載するようにしましょう。
七五三の初穂料中袋なしの書き方
のし袋には、中袋があるものとないものがあります。
水引きが印刷されているものは、中袋がないタイプになります。このタイプは、入れる金額が10,000円未満の場合に使えます。
また表書きは中袋ありと変わりませんが、裏書きが必要になります。
裏書きには、金額と住所を書きます。のし袋の左下に、「金 伍阡円」と大字で金額を記入し、その左側に郵便番号と住所を書きましょう。名前の記載は必要ありません。
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七五三は、子どもの成長の大きな節目になります。素敵な思い出となるように、事前準備はしっかりしておきたいですね。
特に和装の場合はいつも以上に気を使うことが増えるので、初穂料などの準備は前日までにしておくと安心ですね。
写真提供:ゲッティイメージズ
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