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【管理栄養士監修】離乳食のちりめんじゃこ|いつからはじめる?

【管理栄養士監修】離乳食のちりめんじゃこ|いつからはじめる?

ちりめんじゃこは、真いわしや片口いわし、うるめいわしなどの稚魚(しらす)を食塩水でゆで上げ、天日干しなどで乾燥させたものです。地域によって、じゃこ、かちりなどとも呼ばれます。今回は、赤ちゃんにちりめんじゃこを与えられる時期や下ごしらえのコツなどをご紹介します。
ちりめんじゃこは、真いわしや片口いわし、うるめいわしなどの稚魚(しらす)を食塩水でゆで上げ、天日干しなどで乾燥させたものです。地域によって、じゃこ、かちりなどとも呼ばれます。今回は、赤ちゃんにちりめんじゃこを与えられる時期や下ごしらえのコツなどをご紹介します。

ちりめんじゃこはいつから食べられる?

ちりめんじゃこは離乳後期からOK!塩抜きしてから使用して

ちりめんじゃこと同じように、いわし類の稚魚をゆで上げ、天日干しや機械で乾燥させたのがしらすです。

ちりめんじゃことしらす、二つの違いは乾燥の度合(水分量)にあります。

ちりめんじゃこは、しらすより乾燥の度合が高い製品です。

稚魚の身の乾燥度合が高いほど、うま味は増し日持ちもよくなります。

反面、乾燥の度合が高くなるほど稚魚の身は固くなります。

やわらかいしらすは、離乳初期の生後5~6ヶ月から与えられますが、乾燥度の高いちりめんじゃこは、離乳後期の、生後9~11ヶ月頃から与えられる食材です。

塩分量が多いため、ゆでて、塩抜きしてから使います。

ちりめんじゃこは、たんぱく質が多く、カルシウム、ビタミンDなどの栄養素を摂取できる食材です。

天日干しなどで水分量が減り、うま味が凝縮されたちりめんじゃこを離乳食にも上手に活用しましょう。

ヒスタミンによる食中毒について

ちりめんじゃこは、製造の過程で鮮度が落ち、食中毒を引き起こす「ヒスタミン」が生成されている可能性があります。

ヒスタミンは、調理時に加熱しても分解されません。

初めて与える際は少量から始めましょう。

どの食材でも同様ですが、表示されている保存温度や賞味期限などを確認し、封を開けたら早めに使いましょう。

どのくらいの量を与えたらよい?

子ども用スプーンひとさじから始め、徐々に量を増やしていきます。

初めて与える場合は、ほかの食材と混ぜずに与えましょう。

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

ちりめんじゃこは、離乳食期のたんぱく源として使用できる食材です。

塩分が多いため、ゆでて塩抜きしてから、調理しましょう。

ゆでることで塩分が減るうえ、やわらかくなり調理しやすくなります。

使う分だけではなくまとめて塩抜きして、1回分ずつ冷凍保存しておくのもおすすめです。

ちりめんじゃこの大きさや量の目安

子どもの成長に合わせて、食材の大きさや量を変えます。

ちりめんじゃこの時期別の固さ・1回あたりの目安量

ちりめんじゃこの時期別の固さ・量の目安/表

© every, Inc.

下ごしらえのコツは?

  • ちりめんじゃこを、やわらかくゆでる
  • 水分をきり、月齢に合わせて刻む(調理方法参照)
  • おかゆや野菜などと一緒に調理する

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

ちりめんじゃこは、電子レンジでも塩抜きができます。

耐熱容器にひたひたの水とちりめんじゃこを入れ、ラップをしてレンジで約1分加熱し、5分ほど蒸らしザルに上げれば、できあがりです。

また、電気ポットのお湯をボールに張り、ちりめんじゃこを入れたザルを3分ほどつけておき、ザルを引き上げればかんたんに塩抜きができます。

どちらも少し塩味が残りますが、水洗いするとさらに塩抜きできます。

調理方法

時期ごとに、調理方法をご紹介します。

初期(生後5〜6ヶ月頃)

この時期の赤ちゃんには、まだ与えません

中期(生後7〜8ヶ月頃)

この時期の赤ちゃんには、まだ与えません

後期(生後9〜11ヶ月頃)

やわらかくゆでて水気をきって塩抜きをし、5~7mmに刻んで与えます

完了期(1歳〜1歳6ヶ月頃)

やわらかくゆでて水気をきって塩抜きをし、食べやすく刻むか、そのままの大きさでも

食物アレルギーについて

ちりめんじゃこは、まれに食物アレルギーを発症する危険性があります。

そのため、初めて与える際は少量から始めましょう。

また、万が一食物アレルギーを起こした場合すぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関を受診できる時間に与えるようにしましょう。

アレルギーについての注意点

レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。

また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。

[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。

料理を楽しむにあたって

誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント

  • 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。

  • 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。

  • ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。

  • 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。

  • 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。

写真提供:ゲッティイメージズ

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