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【管理栄養士監修】離乳食のおから|いつから始める?

【管理栄養士監修】離乳食のおから|いつから始める?

豆乳を絞ったあとにできるおから。食物繊維やカルシウム、たんぱく質などを含みます。
今回は、赤ちゃんにおからを与えられる時期や、下ごしらえのコツなどをご紹介します。
豆乳を絞ったあとにできるおから。食物繊維やカルシウム、たんぱく質などを含みます。
今回は、赤ちゃんにおからを与えられる時期や、下ごしらえのコツなどをご紹介します。

おからはいつから食べられる?

おからは離乳完了期からOK! パウダータイプが便利

大豆から豆乳を絞った後にできる残りかすがおからです。

残りかすというと栄養成分が少ないイメージを持つかもしれませんが、100gあたりの栄養成分の比較ではほかの大豆製品と比べて、たんぱく質や食物繊維を多く含み、大豆由来のレシチン(リン脂質)、リノール酸(不飽和脂肪酸)やサポニンやカルシウムなどの成分も含まれます。

離乳食には、1歳~1歳6ヶ月頃の完了期から与えられますが、あせって早くから使用する必要はありません。


おからには水分量の違う2種類があり、生のものと、乾燥しているものがあります。

生おからはハンバーグのつなぎや煮物などの料理に、おからパウダーはホットケーキミックスやドーナツに混ぜて調理しやすい特長があります。

ただしおからは繊維分が多く、水分を吸収するため、料理にはコツが必要です。

離乳食に取り入れる場合は、水分をしっかり含ませて、粉っぽくなったり、ぱさぱさして飲み込みにくくならないように調理をしましょう。

煮物などの大人からの取り分けの際は、塩分も注意しながら、水分を含んだ状態で少量にしましょう。


食物繊維は成人でも不足している栄養素の一つ。

ぜひママやパパの食事にも取り入れてみてはいかがでしょうか。

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

おからは、離乳食期に無理をして使用しなくてもよい食材です。

離乳食のたんぱく源には、大豆製品でいえば、豆腐、きな粉、高野豆腐などがあります。

離乳食が進んでいって、与える食品を増やしていくときに使用しましょう。

取り入れる場合は、赤ちゃんが食べやすいように調理方法や量に注意しながら与えましょう。

どのくらいの量を与えたらよい?

おからを初めて与えるときは、普段食べなれている離乳食に混ぜ水分を含んだ状態で、子ども用スプーンのひとさじから始めます。徐々に量を増やしていきましょう。


ほかの食材に含まれている栄養素も考慮して、量を調節してください。

食べさせたあとは機嫌が悪くないか、体調に変わりはないか様子を観察しましょう。

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

おからは食物繊維が豊富に含まれている食材です。


食物繊維はお腹の調子を整えてくれるため、便秘が気になるときにおすすめの食品です。

しかし、食物繊維は取りすぎると各栄養素の吸収を妨げたり、逆に消化の負担になる場合もあります。与えすぎには注意が必要です。

おからの目安量

子どもの成長に合わせて、1回あたりの目安量を変えます。

下の表の1回の目安量は、ほかのたんぱく源を合わせた全体の量として考えましょう。

おからの時期別の固さ・目安量

おからの時期別の固さ・目安量/表

© every, Inc.

下ごしらえのコツ

  • 生おからは炒めておくと水分調整ができる
  • おからパウダーはホットケーキミックスなどほかの食材と混ぜる

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

生おからは、水分が多いときは作る料理に合わせて、調理前に乾煎りしておくとよいでしょう。

すぐに調理しない分は乾煎り後、1食分ずつに分けて保存しましょう。冷凍庫なら1ヶ月程度は保存可能です。


おからパウダーは乾燥しているため、乾煎りなどの下処理は必要ありません。

小麦粉や調味料のようにほかの食材と混ぜて使用します。

料理に合わせて水分を調整して調理しましょう。

食物アレルギーについて

おからの原材料の大豆は、食物アレルギーを発症する危険性があります。

そのため、初めて与える際は少量から始めましょう。

また、万が一食物アレルギーを起こした場合でもすぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関を受診できる時間に与えるようにしましょう。

アレルギーについての注意点

レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。

また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。

[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。

料理を楽しむにあたって

誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント

  • 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。

  • 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。

  • ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。

  • 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。

  • 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。

写真提供:ゲッティイメージズ

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