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【小児科医ママに聞く】Q. 季節ごとに気をつけるベき子どもの病気って?

Q. 特に春はアレルギー、夏は暑さや紫外線、 秋冬は感染症に気をつけましょう!

 子どもはしょっちゅう風邪をひくし、季節を問わずに起こる病気やトラブルもありますが、 特定の季節に多いものもあります。エアコンの影響で以前より季節性がなくなってきたとはいうものの、季節ごとに多いものはあるので順にみていきましょう。

 まずは花粉症です。最近は花粉症の発症年齢が下がっていて、幼児でも発症することがあります。スギ花粉に触れることが増えると(飛散量と回数に比例して)、それだけアレルギーになる可能性が高まるからです。ただし、初めて春を経験する乳児の場合は、 花粉症ではなく風邪でしょう。

 すでに食物アレルギーと診断されている子、食べると具合が悪くなるものがある子は、年度末が近づくと受診します。保育園や小・中学校に除去食の書類を提出する必要があるからです。 食事制限は、成長期の子どもにとってなるべくしないほうがいいものなので、決して自己判断はせずに医師の指示を聞いて最小限にとどめましょう。

 そして入園・入学後に集団生活が始まると、今までにかかったことのないウイルスや細菌に 感染することがあります。ワクチン接種を終えているかどうか、母子手帳で確認しましょう。 無料の期間が過ぎていても、お子さん自身のためにも周囲のためにも接種してくださいね。

 暑い夏は、「熱中症」、「あせも(汗疹)」などの皮膚トラブルが起こりやすい時期です。 子どもは大人に比べて体温調節機能が未熟ですから、エアコンや扇風機などを使って、過ごしやすい室温にしましょう。熱中症対策としては、水分とともに塩分を摂るということも大事です。生後6か月までの子どもは母乳や粉ミルクだけでいいのですが、それ以上の子どもには経口補水液、または水と塩分のあるおやつをあげてください。

 あせもなどの皮膚トラブルは予防が肝心。汗をかいたらシャワーを浴びる、洗面所で手足の汗を流す、汗を拭く、汗で濡れた洋服を取り替えるなどしましょう。

 それから、「虫刺され」や虫刺されを掻くことでできる「とびひ」にも要注意。虫よけスプレーなどを使いましょう。ただし、6か月未満の場合は一般的な虫よけが使いづらいので、 目の詰まった明るい色の布地でできた服を着せてくださいね。

 また、日差しが強くなりますから、紫外線対策もお忘れなく。日本臨床皮膚科医会と日本小児皮膚科学会が紫外線対策を紹介しています(※1)。紫外線量が特に多い時間帯は10〜14時で、曇天の日でも晴天の日の約80%の紫外線量があります。日陰は日向に比べて紫外線が50%減るので、帽子や衣服で体を覆うことは大事です。目への紫外線の影響は、つばが7cm以上ある帽子をかぶると約60%減らすことができます。紫外線カットのためにも熱中症予防のためにも、できれば目の詰まった布で、白っぽい明るい色の服を着せましょう。

 夏に多い感染症は、「手足口病」、「伝染性紅斑(りんご病)」、「ヘルパンギーナ」、「咽頭結膜 熱(プール熱)」、「水いぼ」、「流行性角結膜炎」など。手足口病は、手と足と口の中に発疹ができて発熱することもある病気です。伝染性紅斑は、風邪症状のあとに頬が赤くなり、手足に も網目状の発赤疹が出るのが特徴。ヘルパンギーナは、高熱が続いて喉の奥に発疹ができる病気です。 咽頭結膜熱は、熱と喉の痛み、目の充血が特徴。これらは小児科で診てもらいましょう。水いぼは、ウイルス感染によってできる1〜5mm大の隆起物で、 皮膚科か小児科で治療できます。流行性角結膜炎は、とても感染力が強く、発熱と目の充血や目やに、リンパ節の腫れが起こる病気です。失明する危険もあるので、眼科にかかりましょう。

秋冬

 秋冬は、なんといっても「風邪」。風邪を起こすウイルスは数百種類もありますが、寒く乾燥した気候が好きなものが多いからです。疲れや睡眠不足、栄養バランスが悪いなどの条件が重なると感染しやすいので気をつけ、流水で手を洗いとうがいをしましょう。急に高熱と筋肉痛、頭痛、倦怠感などが生じる「インフルエンザ」も、秋の終わりから冬にかけて流行します。ほとんどの場合、発症から2〜5日で自然に治りますが、中耳炎、肺炎、 気管支炎を起こすことがあるので要注意。やはり、生後6か月からは毎年10月頃にワクチンを接種したほうがいいでしょう。

 12〜1月頃になると、感染力が強く嘔吐や下痢を起こす「ノロウイルス感染症」が増えます。 その後、冬から春先にかけては「ロタウイルス感染症」の流行時期。初日だけ白い便が出るのが特徴で、嘔吐や発熱、腹痛、脱水症を起こします。どちらも対症療法しかありませんから、手洗いをしっかりしましょう。また、ロタウイルスワクチンは生後15週までしか受け始めることができませんから、必ず受けておいてくださいね。

 また1歳未満の子が発熱して、咳と鼻水が出たら「RSウイルス感染症」かもしれません。 対症療法しかありませんが、重症の場合は入院して点滴と酸素吸入を行います。

※1 保育所・幼稚園での集団生活における紫外線対策に関する日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会の統一見解 2015 http://jspd.umin.jp/pdf/201509.pdf

写真提供:ゲッティイメージズ

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