
新生児の検査と病気
赤ちゃんは定期的に健診を受ける
赤ちゃんは、定期的に健診を受けます。医師が聴診や触診で、心臓の異常、関節の異常がないかの確認をします。
また、計測器で黄疸についてもチェックを受けます。黄疸は、血液中の赤血球が壊されてできたビリルビン(胆汁色素)が、肝臓で処理しきれずに血液中に残り、皮膚や目が黄色に見えるというもので、ほとんどの子は退院のころには消えるため、そのころにもう一度検査をします。この時は、計測器で行う場合と、かかとから少量の血液をとって、血液検査をする場合とがあります。
赤ちゃんは肝臓が未熟なため、生理的に黄疸を起こしやすいものです。しかし、生理的に黄疸が強く出たものと、病気による黄疸があるので注意が必要です。
大切なマス・スクリーニング検査
新生児マス・クリーニング検査は先天性代謝異常(フェニールケトン尿症、メイプルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、ガラクトース尿症)と、先天性内分泌異常(クレチン症、副腎皮膚質過形成症)の6疾患に加え、有機酸代謝異常症と脂肪酸代謝異常症を発見するために行います。
これらの病気は症状が出る前に治療することが大事で、進行してしまうと、知能障害が起きることや、命にかかわることもあります。最近では、早期の発見・治療によって、対処しやすくなりました。
検査は、生後4~5日めに行われます。赤ちゃんのかかとから血液をとり、専門の検査センターに送ります。結果は退院後、自宅に郵送されます。

新生児検査で引っかかったらどうしようと不安です
神経質になりすぎないで
新生児検査で引っかかったからといって、今の時点で病気や障害が発覚したことになるわけではありません。何回も引っかかって、異常なかったという赤ちゃんはたくさんいます。新生児は検査もむずかしく、引っかかるのはまれではありません。
また、障害が発覚したとしても、早めの治療のおかげで大事に至らなかった、成長するころには異常なしということもあります。
結果が出るまで、とても不安だと思いますが、神経質になりすぎないことです。
写真提供:ゲッティイメージズ
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