トモニテ
 断乳中・断乳後のおっぱいケア:注意すべき点は?

【医師監修】断乳中・断乳後のおっぱいケア:注意すべき点は?

断乳(だんにゅう)のときのおっぱいのケアについて、どうしたらよいのでしょうか。この記事では、断乳中のおっぱいの注意すべき状態などもあわせて紹介します。
断乳(だんにゅう)のときのおっぱいのケアについて、どうしたらよいのでしょうか。この記事では、断乳中のおっぱいの注意すべき状態などもあわせて紹介します。

断乳とは?

「断乳(だんにゅう)」とは、母乳や育児用ミルクをママやパパの意志で与えるのをやめることをいいます。
ちなみによく間違いやすい、「卒乳(そつにゅう)」とは、子どもが自然に母乳を飲まなくなることをいいます。

※断乳や卒乳は明確に区別されずに使用されることもあります。

断乳を行う時期は特に決められているわけでありません。いつまで母乳や育児用ミルクを継続することが適切かに関しては、ママなどの考えを尊重してよいとされています。
断乳や卒乳の時期は、職場復帰や次の妊娠を希望しているかなどの都合によって、様々な時期が選択されます。

断乳期間中のケアでのポイント

断乳期間中のおっぱいのケアでのポイントを3つ紹介します。

①おっぱいが張らない程度に軽く搾乳

断乳する日に向けて、徐々に授乳の回数や一回の授乳時間を短くしていきましょう。断乳前から徐々に授乳回数を減らすことによって、母乳の分泌が少なくなっていきます。

母乳の分泌はゆっくりと止まっていくものなので、おっぱいの張りを感じる場面があるかもしれません。「搾乳しないとつらいな」と思ったら搾乳するようにしていきます。
そのとき、おっぱいが張らない程度に溜まった母乳を外に出しておっぱいの圧を抜きましょう。

搾乳は、できる限り間隔をあけて行うのがポイントです。たとえば、断乳開始後2日目で搾乳した場合、次の搾乳は2日以上あいていることが理想です。
だんだんと搾乳する間隔を長くできるといいですね。

②搾乳しすぎて母乳の分泌を促さないようにする

搾乳をしすぎてしまうと、母乳の分泌を促してしまうので注意が必要です。母乳がたまってしこりのような状態になることもあるため、刺激にならない程度にマッサージをしながら搾乳するとよいでしょう。
また、おっぱいを冷やすことでも腫れや痛みが軽くなる可能性があるので試してみてください。どうしたらよいかわからない場合は、助産師や母乳外来などで相談しましょう。

関連記事
出産後、おっぱいが張って痛いと感じることはありませんか?冷却することで張りが軽減されることもあるのだとか。そこで今回は、専用の保冷剤をご紹介します。冷凍しても固くならずにソフトな付け心地で、保温もできるので、おっぱい以外にも活用できます。

③痛みや張りがひどいときは医師に相談

おっぱいに異変がなく、子どもも母乳をほしがらなくなれば、断乳は完了と考えてよいでしょう。
しかし、断乳期間中や断乳後に、おっぱいが張って痛かったり搾乳しても症状が改善しなかったりする場合は、我慢せず医師や助産師に相談しましょう。

おっぱいに異変を感じたら?

しこりがある

乳房にしこりがある場合、しこり部分を押さえたりもみほぐしたりするとしこりが取れることがあります。
しかし、しこりがあるときには痛みもあることが多いため、自分でほぐしたりマッサージしたりできないこともあります。
ある程度やってもしこりが取れない場合は、助産師に相談しましょう。そのままにしておくと、しこりがより固くなったり痛みが出てくることも考えられます。

おっぱいに腫れや痛みや赤み、熱っぽさがある

おっぱいに、腫れや痛みを感じる場合は、乳腺炎になっている可能性があります。そのほか、赤みやしこり、発熱があるときには、医師の診察を受けましょう。

必要に応じて抗生物質や痛み止めなどの薬を処方されることがあります。
処方される薬であれば、授乳を続けられることもあります。おっぱいのトラブルがあるときには、早めに受診して薬の処方や助産師のケアを受けることをおすすめします。

関連記事
授乳中に起こりやすいとされている乳腺炎。
おっぱいの痛みや発熱、ひどくなると感染を起こして膿(うみ)がたまることも。
ママへの負担はとても大きく、赤ちゃんへの授乳についても悩みますよね。
今回は乳腺炎の種類や症状、予防についてお伝えします。

無理のない断乳のために

無理のない断乳をするには、だんだんと授乳回数を減らしていくとよいでしょう。
最後の1回の授乳をやめたあとは搾乳が必要なことが多いですが、搾乳の間隔もあけていって、母乳が作られないように、体を慣らすことが大切です。
途中で乳房の痛みやしこり、発熱があった場合は我慢せず、早めに受診するようにしましょう。

参考

・厚生労働省、「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版) 」、「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会、2020年12月14日閲覧

・堀内成子総編集、『エビデンスをもとに答える妊産婦・授乳婦の疑問92』、南江堂、2015年

育児が不安なママ・パパをサポート

ママデイズの記事は、アプリでもっと便利に読むことができます。
アプリは記事を読む以外にも、低月齢の赤ちゃんの成長記録に便利な「育児記録」の機能もあります。

ボタンタップで手軽な育児記録

ママデイズアプリの育児記録

© every, Inc.

生まれてすぐの赤ちゃんの生活リズムを把握するためにつけるべき育児記録。
ママデイズのアプリなら、ボタンタップで簡単につけられて便利です。
パートナー間での共有はもちろん、じいじやばあばなどその他のご家族にも共有することで育児をシェアしやすくなります。

1週間ごとの記録がグラフでまとめて見れる

ママデイズ_育児記録_睡眠記録

© every, Inc.

食事・睡眠・排泄・体温の記録では、1週間分の記録をまとめて見ることができます。
睡眠のまとめで周期が見えると、お昼寝のタイミングなどが予想しやすくなるので便利です。

大切な成長記録を印刷して残せる

android_sub_2208x1242_PDF (2) 1

ママデイズアプリに記録した育児記録は、無料でPDFファイルとして出力ができます。
身長・体重も記録できるので、将来お子さんに見せてあげるために印刷・保管しておくのはいかがでしょうか。

写真提供:ゲッティイメージズ

※当ページクレジット情報のない写真該当