【医師監修】子どもの水ぼうそう(水疱瘡):症状や注意すること | MAMADAYS(ママデイズ)
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子どもの水ぼうそう(水疱瘡):症状や注意すること

【医師監修】子どもの水ぼうそう(水疱瘡):症状や注意すること

子どもの感染症で多い「水ぼうそう(水疱瘡)」は、正式には「水痘(すいとう)」といいます。かゆみを伴う水ぶくれが全身にできるのが特徴的な病気です。この記事では水ぼうそうの症状や注意すべきことについて紹介します。
子どもの感染症で多い「水ぼうそう(水疱瘡)」は、正式には「水痘(すいとう)」といいます。かゆみを伴う水ぶくれが全身にできるのが特徴的な病気です。この記事では水ぼうそうの症状や注意すべきことについて紹介します。

水ぼうそう(水疱瘡)とは?

水ぼうそうは正式には「水痘(すいとう)」といいます。感染力が非常に強い水痘帯状疱疹ウイルスによる感染症です。発熱とともに体の所々に赤い発疹が現れ、水膨れのような状態になります。

水ぼうそうの症状

水ぼうそうの症状の最大の特徴は、発熱後に全身にできる「かゆみを伴う水ぶくれ」です。最終的に水ぶくれは、かさぶたになって剥がれ落ちます。
発疹が出始めてから全ての発疹がかさぶたになるまでは、約1週間です。水ぼうそうの感染力がある期間(人に遷してしまう期間)は発疹が出現する2日前からすべての発疹がかさぶたになるまでです。
したがって、すべての発疹がかさぶたになるまでは、学校保健法により出席停止になります。なお発疹が出てからかさぶたがとれるまでは、おおよそ3週間前後と言われています。

かゆい、痛い、しみるなど、発疹が皮膚や口の中にできると、赤ちゃんはとてもつらそうです。子どもが水ぼうそうにかかったとき、ママやパパはこうしていました。

潜伏期間

水ぼうそうは、感染したからといってすぐに発症するわけではありません。

感染後、約2週間(10~21日)と比較的長い潜伏期間があります。この潜伏期間の間に、ウイルスはリンパ節でウイルスが増殖し、血液にのって肝臓や脾臓に行き、最後に皮膚にたどり着きます。

そして発疹が出始める1~2日前から感染力があるといわれているので、知らず知らずにもらってしまうこともあります。

症状の経過

水ぼうそうは、発熱があることもありますが、ないことも多いです。発熱する場合は、発熱2-3日後から赤い発疹が出現し水疱ができます。

頭痛や風邪に似ている症状もあるので、ママやパパは気がつきにくいかもしれません。

発疹は、多くの場合は頭皮や顔から始まり、腹部・背部、手足と順番に末端へと症状が現れます。
順番に症状が現れるので、水疱とかさぶたが混在していくのも特徴のひとつ。水疱が形成されてから、約1週間でかさぶたとなり、その後は剥がれ落ちます。

水ぼうそうの治療法

子どもの水ぼうそうの場合、自然治癒することも多く、塗り薬だけで内服がないこともしばしば。

薬が出されるとすると、内服薬の場合は、抗ウイルス剤でウイルスの増殖を防ぐもの、また塗り薬では、化膿しないための抗生物質やかゆみ止めを処方されることがあります。
塗るときは、素手ではなく綿棒など直接触れない方法で塗りましょう。

水ぼうそうの感染力に注意

水ぼうそうのウイルスは感染力が非常に強く、もし保育園で水ぼうそうが流行してしまった場合、約2週間の潜伏期間を経て、数カ月間ほど発症者が立て続けに出てしまうことがあります。本人に元々の病気がなければ重症化することはあまりないのはいい点ですが、子どもが元気でも1週間程度出席停止となるので、多くの保護者が仕事の調整や病児保育室の確保などに時間を使う必要が出てきます。

主な感染経路

その感染力もとても強力で、接触・飛沫・空気感染・母子感染(母親が罹患すると胎児も感染する)と、あらゆる状況でうつるとされています。

距離が離れていても、同室にいれば感染する可能性があります。

その強い感染力は、すべての発疹が乾燥してかさぶたになるまで続きます。一部の発疹がかさぶたになったり、子どもの体調がよくなったりしたとしても、すべての発疹がかさぶたになるまで用心が必要になります。

予防方法

水ぼうそうを予防する方法で最も有効なのは、予防接種を受けることです。1歳から定期接種として2回の予防接種が無料(公費)で受けられます。

予防接種の推奨期間を過ぎてしまうと、任意接種と同様に費用がかかるので注意が必要です。

重症化の可能性はある?

水ぼうそうは、重症化することはほとんどありません。

一番多い合併症として、化膿(かのう)が挙げられます。

水疱は強いかゆみを伴うため、子どもがかきむしってしまうことがあります。その際に爪の間の雑菌が、かきむしった傷口から化膿を引き起こしてしまうのです。

数は少ないですが、重症例としては脳炎や肺炎があります。

重症化を防ぐためにも、予防接種をきちんと2回接種することや、普段からの健康や清潔を維持することがとても大切です。

ただ、年齢が高い、アトピー性皮膚炎がある、元々の病気で免疫が弱い状態にある、といった子どもたちや、周産期の母児の場合は重症化しやすいので、早期発見、早期治療が大切です。

水ぼうそうになったら注意すべきこと

市販の解熱剤は対象年齢にあったものを

子どもが発熱したからといって、市販の大人用解熱剤は使用しないでください。水ぼうそうやインフルエンザなどの時に大人の解熱剤の成分をとってしまうと、重篤な症状を引き起こすことがあるとわかっています。
解熱剤を使う場合は、子ども用の対象年齢に合ったものを、用法・容量を守り正しく使用しましょう。

かきむしらない

水ぼうそうは強いかゆみを伴う病気です。

水疱の中にある液体には、水ぼうそうのウイルスがたくさんいます。

かきむしってしまうと、あちこちにウイルスが広がったり、跡が残ったりしてしまうこともあります。

乳幼児の場合、かゆいことを我慢するのが難しいため、処方されたかゆみ止めをしっかりと塗ってあげることが大切です。

こまめな換気・手洗い

水ぼうそうは、空気感染もする病気です。

また、ウイルスが付着したものに触れるだけでも、体内に侵入してくるので、こまめな換気と手洗いが効果的です。

家にウイルスを持ち帰らないことや、アルコール消毒も有効です。水ぼうそうのウイルスは、エンベロープと呼ばれる膜のあるウイルスです。

この膜は、アルコールや次亜塩素酸で壊すことができ、毒性を不活化させることができます。

水分補給

水ぼうそうになってしまったら、発熱を伴うこともあります。

大人よりも脱水になりやすいため、こまめな水分補給をしましょう。

ただ一度にたくさん飲ませると、嘔吐を誘発したりすることもあります。

こまめな観察と水分補給が大切です。

入浴について

水ぼうそうになって悩むのは「お風呂」ですよね。

お風呂はリラックスできますが、子どもが幼いほど、体力の必要なことでもあります。さらに、体が温まると余計にかゆくなることがあります。

なので、発熱・水ぶくれがあるうちはシャワーで汗を流す程度にした方がよいでしょう。また、ごしごしこすらないようにしましょう。元々の肌の状態や、化膿しているか、保護者や家族の状況などそれぞれ違うと思うので、診断を受けるときにかかりつけ医に相談をしておくとよいでしょう。

水ぼうそうかもしれないと思ったら事前に連絡を

子どもは、自分でうまく症状や体調を伝えることが難しいですよね。水ぼうそうは、水疱を伴った発疹が特徴的で、発熱を伴うこともあります。
早期治療によって、水ぼうそうが悪化するリスクを減らす必要があることもあります。「もしかして……」と思ったら、速やかにかかりつけの病院を受診しましょう。
ただし、空気感染するので通常の待合室で待つことができないため、水ぼうそうかもしれないと思ったら必ず事前に電話して各病院のルールを確認してから受診しましょう。

参考

・医学書院、『《系統看護学講座 専門分野Ⅱ》小児看護学[2]小児臨床看護各論』、2015年

・医学書院、 『成人看護学[11] 専門分野2 アレルギー 膠原病 感染症』、2020年

・医学書院、『疾病のなりたちと回復の促進〈4〉微生物学 (系統看護学講座 専門基礎分野)』、2014年

・厚生労働省、「水痘 」、2020年12月14日閲覧

写真提供:ゲッティイメージズ

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