【医師監修】妊婦が水疱瘡(水ぼうそう)にかかるとどうなる? | MAMADAYS(ママデイズ)
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妊婦が水疱瘡(水ぼうそう)にかかるとどうなる?

【医師監修】妊婦が水疱瘡(水ぼうそう)にかかるとどうなる?

子どもがかかるといわれている水ぼうそう(水疱瘡)ですが、抗体のない大人(成人)がかかることもあります。可能性は低いですが、妊婦のときにも同じように抗体がないと、かかることがあります。この記事では、妊婦のときに水ぼうそうにかかってしまった場合について紹介します。
子どもがかかるといわれている水ぼうそう(水疱瘡)ですが、抗体のない大人(成人)がかかることもあります。可能性は低いですが、妊婦のときにも同じように抗体がないと、かかることがあります。この記事では、妊婦のときに水ぼうそうにかかってしまった場合について紹介します。

水ぼうそうとは?

水ぼうそう(水疱瘡)は、正式名称は水痘(すいとう)といわれ、発熱、赤い発疹から水ぶくれになり強いかゆみを伴う病気です。強い感染力を持ち、空気感染・飛沫感染・接触感染とあらゆる感染経路から感染します。

さらに潜伏期間が約2週間と長く、発症後は1週間ほどかけて発疹やかゆみが続き、それらがかさぶたになって剥がれ落ちるまでは感染力があるといわれています。

水ぼうそうは大人がかかる可能性もある

水ぼうそうは一般的に「子どもがかかる病気」として知られています。しかし、まれですが大人(成人)でも水ぼうそうになることがあり、重症化しやすいといわれています。「子どもの頃に水ぼうそうになったことがない」「予防接種をしていない」場合は特に、水ぼうそうに抗体がないまま成人している可能性があります。

大人が水ぼうそうを気にするポイントとしては、過去に「水ぼうそうにかかったことがあるかどうか」と「予防接種を受けたことがあるかどうか」が重要になります。

妊婦が水ぼうそうにかかるとどうなる?

ママに抗体さえあれば、おなかの中の赤ちゃんに水ぼうそうがうつることはありません。まずは、抗体があるのか、過去に水ぼうそうになったことがあるかどうか調べておきましょう。

万が一、妊娠中のママで水ぼうそうの抗体がないとわかった場合。

身近に水ぼうそうの感染者がいれば、ママにも水ぼうそうがうつってしまう可能性があります。特に妊娠中のママは免疫機能が弱まるため、水ぼうそうにかかった場合、重症化しやすいといわれています。

妊娠への影響

妊婦が水ぼうそうを発症した場合、水痘肺炎(すいとうはいえん)や肝炎などを発症して重症化する恐れがあり、妊娠の継続が難しくなったりママの体が危険な状態になることがあります。

赤ちゃんへの影響

妊娠中に水ぼうそうに感染した場合、ママだけではなく、胎内にいる赤ちゃんにも影響が出る恐れがあります。ただ、胎内の赤ちゃんは、どの段階で感染をするかによって、どのような影響が出るのか内容が異なります。

予防方法は?

妊娠中または妊娠を考えている人の中には「水ぼうそうになったことがない」「予防接種も受けたことがない」というひともいるかもしれません。そういった場合、妊娠する前にできる予防方法をご紹介します。

抗体を持っているか確認する

まずは、妊娠を考えている人とパートナーがともに水ぼうそうの抗体を持っているのか確認をすることが大切です。

もし水ぼうそうになった記憶がない場合、記録がない場合は、通おうと考えている産婦人科で、検査をしてもらうといいでしょう。

もし抗体がない場合は、予防接種を受けるとよいでしょう。

※妊娠中に予防接種はできない

妊娠中に水ぼうそうの抗体がないことがわかっても、予防接種(弱毒生ワクチン)を打つことはできません。妊娠中、水ぼうそうの症状があれば、早急に治療をしてもらうようにしましょう。

妊娠後の予防

もし、妊娠してから水ぼうそうの抗体がないと発覚したときは、普段の生活で感染しないように手洗い・うがいを徹底することや、アルコール消毒が有効なので、適宜消毒するのも効果的です。

水ぼうそうの疑いがある症状

水ぼうそうにかかる可能性がある場合、水ぼうそうの症状は以下のようなものが挙げられます。

・38度前後の発熱が3〜4日程度続く

・倦怠感、食欲不振

・体や顔に赤いプツプツした発疹がある

・発疹にかゆみや痛みを感じる

「水ぼうそうかな?」と疑わしい症状があれば、なるべく早く医療機関を受診し、診断してもらうことが大切です。

治療法

妊婦の水ぼうそうの治療には一般的に、抗ウイルス剤や軟膏など、胎児に影響の少ない薬が選択されます。

まとめ

多くの人が成人になるまでに水ぼうそうの抗体を獲得していますが、最近は抗体がない人の割合が増えてきています。抗体がないと、成人になってからも水ぼうそうにかかる可能性があります。また妊婦の場合、免疫力が下がり重症化しやすいので、かかる可能性がある場合は注意が必要です。

抗体があれば安心ですが、昔のことで「どうだったかな?」と記憶が曖昧な人もいるかもしれません。そのときは、前もって妊娠を考えているママとそのパートナーに抗体があるのか検査しておくと安心です。

参考

・国立感染症研究所、「IASR 妊娠中の水痘:帯状疱疹ウイルス初感染により妊娠第2三半期に子宮内胎児死亡に至った1症例―兵庫県 」、2013年10月号

・国立感染症研究所、「IASR 成人水痘-妊婦の水痘などを中心に 」,2013年10月号

・日本産婦人科医会、「妊娠維持機構/ 流産に関連するトピックス」、2021年1月閲覧

・医学書院、『《系統看護学講座 専門分野Ⅱ》小児看護学[2]小児臨床看護各論』、2015年

・厚生労働省、「水痘 」 、2021年1月閲覧

・医学書院、 『成人看護学[11] 専門分野2 アレルギー膠原病 感染症』、2020年

・医学書院、『疾病のなりたちと回復の促進〈4〉微生物学 (系統看護学講座)』

・メヂカルフレンド社、『新体系 看護学全書 母性看護学2 マタニティサイクルにおける母子の健康と看護』、2019年

・『麻疹・風疹・水痘・ムンプス抗体陽性率の年次推移について』、総合保健科学:広島大学保健管理センター研究論文集 Vol 31、2015年

写真提供:ゲッティイメージズ

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