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離乳食の節分レシピ|時期別にアイデアも紹介

【管理栄養士監修】離乳食の節分レシピ|時期別にアイデアも紹介

節分は、家族の健康や幸福を呼び込む行事です。地域によって差はありますが、恵方巻やイワシなどが食べられます。これらは離乳食を食べている赤ちゃんには月齢に合わせて食べやすくする工夫が必要です。今回の記事では「節分」の食事を赤ちゃんと一緒に楽しむ方法を紹介します。
節分は、家族の健康や幸福を呼び込む行事です。地域によって差はありますが、恵方巻やイワシなどが食べられます。これらは離乳食を食べている赤ちゃんには月齢に合わせて食べやすくする工夫が必要です。今回の記事では「節分」の食事を赤ちゃんと一緒に楽しむ方法を紹介します。

節分とは?何を食べるの?

節分とは、立春、立夏、立秋、立冬などの季節が移り変わる日の前日をいいます。

この中で、冬から春へ季節が移り変わる立春の前日の2月3日(2021年は2月2日)だけが行事として現代に残っています。

節分では豆まきをして鬼(邪気や悪いもの)を払い、家族の健康や幸運を願い福を呼び込みます。

節分で食べるものには、大豆を炒った福豆、その年のよいと定められた方角を向いて食べると病気をせず福を呼び込むといわれる恵方巻、鬼が焼いたときのにおいや煙が苦手といわれるイワシや、地域によってけんちん汁、こんにゃく、節分そばなどがあります。

福豆(大豆を炒ったもの)は5歳以下の子どもには与えないで

大豆を炒った福豆は、豆まきに使ったり、年の数だけ食べたりする習慣がありますが、5歳以下の子どもには絶対に与えないでください。

5歳頃になるまでは、噛み砕く力や飲み込む力が未発達で、固くて小さい福豆は気道に入りやすいため、誤嚥(ごえん)や窒息のおそれがあります。

福豆を小さく砕いたとしても、破片が気道に入ると体の中の水分でふくらみ、気道に詰まるおそれがあります。

気管支炎や肺炎などの原因となることもあるため、砕いた豆であっても5歳以下の子どもには与えないでください。

6歳を過ぎて福豆を食べる場合は、誤嚥を防ぐために食べることに集中し、ゆっくりと噛み砕いて食べるようにしてください。

遊びながら食べたり食べているときに驚かせたりすると誤嚥に繋がる危険があるため注意しましょう。

大人と一緒に楽しむ!離乳食の時期別、節分アイデア

離乳初期(5~6ヶ月頃)・離乳中期(生後7〜8ヶ月頃)

「鬼、おたふく、魚の離乳食アート」

離乳初期から食べられる食材をペースト状の離乳食にし、これを使って皿に鬼やおたふくなどの離乳食アートを描きます。

・鬼の離乳食アート

ペースト状の10倍粥(離乳中期は7倍粥)に、すりおろしたにんじんなどの色が付く食材を混ぜ込み、鬼の形になるように皿に盛り付けます。

鬼の角や髪の毛の部分は、かぼちゃやさつまいもなどの黄色い野菜のペーストを使って描きます。

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・おたふくの離乳食アート

10倍粥(離乳中期は7倍粥)で顔の形をかたどり盛り付けます。

最後にほうれん草のペーストなど使い口や目、おたふくの髪を描き完成です。

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・魚の離乳食アート

節分に食べるイワシは離乳後期になるまで与えられませんが、イワシの子どもであるしらすは離乳初期から食べられるので、ペースト状にしたしらすを魚の形に盛り付けます。

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お粥や野菜に混ぜるアレンジも出来ます!

離乳後期(9~11ヶ月頃)

「恵方巻風離乳食アート、煮豆、イワシのつみれ」

・恵方巻風離乳食アート

少し粒の残る5倍粥や軟飯が食べられるようになるので、恵方巻に見立てた離乳食アートを作ることができます。

玉子焼きやゆでたにんじんやほうれん草などのこの時期与えられる食材を細かく刻み、粥で周囲を円で囲むように盛り付け、粥の外側に青のりを恵方巻の焼きのりに見立ててトッピングして完成です。

・煮豆

大豆はやわらかく煮てしっかりとペースト状につぶすと食べられます。大人用に煮豆を作る場合、味付けをする前に少し取り分けておくと便利です。大豆の水煮缶を使うこともできますよ。

※豆類は粒のまま与えると誤嚥の危険性があるため必ずしっかりとつぶしてください。

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・イワシのつみれ

離乳後期ではイワシが食べられるようになります。小骨が多いためすり身などでつみれを作り、5~8mmほどに刻むと食べやすくなります。

離乳完了期(1歳~1歳6ヶ月頃)「恵方巻、煮豆、イワシのつみれ」

・恵方巻

米粒の形の残形のある軟飯や普通のご飯が食べられるようになる時期なので、この時期に食べられる具材を使い、恵方巻を作ることができます。

通常の巻き寿司に使う焼きのりは子どもにとっては噛み切りにくくのどに張り付きやすいため、おろし金を使って焼きのり全体に小さな穴をあけて噛み切りやすくしたり、もみのりや青のりをまぶして使うのがおすすめです。

詳しい作り方は下記で紹介する「離乳食の節分レシピ」を参考にしてみてくださいね。

・煮豆

離乳後期と同様、大豆はやわらかく煮て、しっかりとペースト状につぶせば食べられます。大人用に煮豆を作る場合、味付けをする前に少し取り分けておくと便利です。大豆の水煮缶を使うこともできますよ。

※豆類は粒のまま与えると誤嚥の危険性があるため必ずしっかりとつぶしてください。

・イワシのつみれ

離乳後期から食べられるイワシを使って、手づかみで食べられる大きさにつみれを作ります。

離乳食の節分レシピ

1歳から食べられる、離乳食の節分レシピを動画で紹介します。

1歳から食べられる! ベビー恵方巻き(1歳〜1歳6ヶ月頃から)

福豆の代わりに納豆、イワシの代わりにイワシの子どもであるしらすを具材に使った、子ども向けの恵方巻のレシピです。

焼きのりは噛みちぎりにくくのどに張り付きやすいため、レシピのように穴をあけたり、もみのり・青のりを張り付けるなど工夫しましょう。

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節分のごはんアレンジ! おにぎりならぬ鬼ぎり(1歳〜1歳6ヶ月頃から)

おにぎりを節分の鬼に見立ててアレンジしたレシピです。電子レンジで簡単に作れる薄焼き卵と焼きのりを使って鬼のパンツを作ります。

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豆まきの注意点

豆まきの豆は赤ちゃんがのどに詰まらせたり誤嚥するおそれがあります。

乾燥しているため小さく細かく砕いたとしてものどに引っ掛かったり、水分を含んで膨張するため、5歳以下の子どもには絶対に与えないでください。

家族で豆まきをする場合は、赤ちゃんが誤って豆を拾って食べないように、小分けの袋に入った豆を袋ごとまくなど、家族みんなが安心して楽しめるよう工夫しましょう。

アレルギーについての注意点

レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。

また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。

[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、マカダミアナッツ

「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。

料理を楽しむにあたって

参考:

五十嵐隆(監修)、『授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)実践の手引き』、公益財団法人 母子衛生研究会、2020年

食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意! 」(消費者庁)

写真提供:ゲッティイメージズ

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