新生児のくしゃみ
新生児とは「生後28日未満の乳児※」と母子保健法という日本の法律で定義付けされています。それだけまだ小さい子どもともなれば、些細な変化でも、ママやパパにとっては不安になりますよね。(※ 乳児=1歳未満の子ども 母子保健法より)
新生児がする「くしゃみ」には生理現象によるものと、病気によるものとが考えられます。では実際に、それぞれをどう見分けたらよいのでしょうか?
生理現象の場合の「くしゃみ」
生理的なくしゃみの原因
- 温度変化
- 太陽の光を浴びる(光くしゃみ反射)
- 空気が乾燥している
など
赤ちゃんの粘膜は敏感なので、ほんの少しの温度差が刺激となってくしゃみが出ることがあります。
また「光くしゃみ反射」はいまだに詳しいことは解明されていませんが、光がくしゃみを誘発することもあります
赤ちゃんはこのような些細な環境の変化でもくしゃみが出やすいのです。
対処法は?
寒冷・乾燥は赤ちゃんの鼻腔粘膜の刺激になるので、季節に応じて適切な室温・湿度に保つことが大切です。
厚生労働省の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、「室温(夏期 26~28℃・冬期 20~23℃)、湿度(約 60%)の保持」を推奨しており、目安にするとよいでしょう。
新生児が汗をかかない程度の室温・湿度を心がける
室温を上げすぎると、原因不明の乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高くなるといわれています。乳幼児突然死症候群は、原因は定かではないものの「うつぶせ寝」やママやパパ、家族による「喫煙」などをしていた場合に多く、「室温が高すぎる状態」も原因の一つになるといわれています。新生児が汗をかいていないかなどの様子を見ながら室温・湿度の調整を心がけるとよいでしょう。

病気が疑われる場合の「くしゃみ」
新生児のくしゃみは、場合によっては病気の徴候で病院受診をしたほうがいい場合もあります。くしゃみ以外に症状がないかどうか見るのがポイントです。
- 発熱を伴っている
- 母乳または育児用ミルクを飲む量が急に減った
- 鼻水が黄色く、咳が出ている
- なにをしても機嫌が悪いまま、ぐったりしている
上記のような症状が見られる場合は、早めに病院で受診しましょう。
くしゃみ以外の症状がないか確認しよう
新生児のくしゃみは、生理現象で見られることも多く一概に病気とはいえません。些細な光の刺激でもくしゃみをすることもあります。
ただ、病気の場合は母乳または育児用ミルクを飲む量が急に減少したり、ぐったりして苦しそうだったりします。
「くしゃみ以外の症状」がないかを見て、なにかおかしいなと感じることがあればすぐにでも医師に相談するようにしましょう。
参考
・厚生労働省、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版) 」
・京都府、「くしゃみ・しゃっくり[子育てQ&A] 」、2021年2月閲覧
・厚生労働省、「乳幼児突然死症候群(SIDS)について 」、2021年2月閲覧
・東京都保健福祉局、「赤ちゃんのための室内環境 」、2021年2月閲覧
写真提供:ゲッティイメージズ
※当ページクレジット情報のない写真該当