【小児歯科専門医監修】乳歯の虫歯はどんな状態?永久歯にも影響する? | MAMADAYS(ママデイズ)
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乳歯の虫歯はどんな状態?永久歯にも影響する?

【小児歯科専門医監修】乳歯の虫歯はどんな状態?永久歯にも影響する?

子どもの乳歯に虫歯が見つかると、不安になりますよね。乳歯の虫歯は、食事に影響があるほか、そのまま放置してしまうと乳歯のあとに生える永久歯にも、影響を及ぼす可能性があります。この記事では、乳歯の虫歯の見分け方や永久歯への影響について紹介します。
子どもの乳歯に虫歯が見つかると、不安になりますよね。乳歯の虫歯は、食事に影響があるほか、そのまま放置してしまうと乳歯のあとに生える永久歯にも、影響を及ぼす可能性があります。この記事では、乳歯の虫歯の見分け方や永久歯への影響について紹介します。

乳歯は虫歯になりやすい

乳歯とは?

乳歯とは、初めに生えてくる歯のことをいいます。多くの場合、生後6ヶ月~8ヶ月頃から下の前歯から生え始めます。

乳歯の構造は、永久歯(=大人の歯)と似ていますが非常に虫歯になりやすい特徴を持っています。

乳歯は永久歯に比べ、虫歯菌が糖を分解した際に生み出す「酸」に弱いことから虫歯になりやすく、歯を守るためのエナメル質や象牙質といった層に厚みがないことから、虫歯の進行も早いといわれています。

乳歯が虫歯になる仕組みについて詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。

口の中のミュータンス菌が歯を溶かす。
【主な症状】歯が変色

乳歯の虫歯の見分け方

受診の目安

子どもの歯を見て虫歯か疑わしい場合は、定期検診まで待たずに早めに受診しましょう。以下の項目に当てはまるかチェックしてみましょう。

  • デンタルフロス(糸ようじ)が引っかかる、ほつれてくる
  • 歯の咬み合わせの溝に黄色・茶色・黒い点がある
  • ご飯の量が減ってきた
  • 歯ブラシを当てると嫌がる
  • 「右側だけ」や「左側だけ」など、片側でばかり食べている

乳歯は虫歯になりやすく、永久歯よりも進行が早いです。

【小児歯科専門医からのコメント】

ママやパパが気づくような虫歯は、すでに大きくなっていることが多いようです。予防、早期発見、早期治療が大切で、小さな虫歯ですと麻酔も不要で治せますので、定期的に検診を受けるようにしましょう。検診は3ヶ月に1回がおすすめです。

乳歯の虫歯は永久歯にも影響する?

乳歯は成長につれて永久歯へと生え替わります。しかしだからといって、乳歯で虫歯になっても大丈夫というわけではありません。乳歯の虫歯が永久歯にどのように影響するのかを見ていきましょう。

歯並びが悪くなる

乳歯が虫歯になることで歯として形が崩れたり抜くことになると、隙間(スペース)ができます。

すると、両隣の乳歯が倒れ込んできて、永久歯が生えてくるスペースがなくなってしまいます。

虫歯になったことで、一番奥の乳臼歯(第2乳臼歯)を早期に抜くことになった場合、その奥から生えてくる6歳臼歯(第1大臼歯)は斜めに生えてきてしまい、永久歯の歯並びが悪くなることもあります。

※乳臼歯(にゅうきゅうし):子供の頃に生えてくる歯の一種。大人の歯でいう奥歯にあたる歯のこと。

ただ、乳歯で虫歯になり抜歯したとしても継続的に治療を行えば、永久歯の生え方も調整できますが、そうならないためにも定期検診にいきましょう。

永久歯が変色する

乳歯の虫歯が進行し、長期間放置すると、乳歯の根元に虫歯菌が膿(うみ)のように溜まってしまい、さらにその下にある永久歯の形成を阻害してしまうことがあります。

阻害された永久歯は「エナメル質形成不全」という症状となり、歯が変色してしまったり、変形した状態で生えてくることがあるのです。また「エナメル質形成不全」は非常に虫歯になりやすく、適切な予防を行うことが必要です。

つまり健やかな永久歯が生えるためには、乳歯の虫歯の早期発見と早期治療が大切なのです。

永久歯が虫歯になる可能性が高くなる

永久歯は乳歯よりも長く使っていく歯になるので、頑丈にできています。しかし、永久歯でも生え始めの頃は酸に溶かされやすく虫歯になりやすい弱い状態であるといわれています。

つまり、乳歯の頃の虫歯がきちんと治療できていないと口の中が虫歯になりやすい環境となり、生えたての永久歯はその影響を受けてしまうことになります。

これについても、虫歯の予防をするのはもちろんのこと、虫歯の早期発見と早期治療が大切になってきます。

乳歯の虫歯が必ずしも影響するとは限らない

乳歯が虫歯になった場合に考えられる永久歯への影響はいくつかありますが、だからといって、乳歯の虫歯が必ずしも影響するとは限りません。

虫歯になったからもうダメというわけではなく、いかに早く治療を受けるかで、そのすぐ下にある永久歯に影響があるかどうかが決まりますし、治療することにより、口腔内の環境はどんどんよくなるため、その後の歯の健康にも改善の見込みは十分にあります。

虫歯の予防もそうですが、虫歯の早期発見のためにも子どもの歯をチェックすることに取り組んでみてはいかがでしょうか。

乳歯のときの虫歯予防

乳歯が虫歯にならないための予防で最も効果的なのは、日頃の食生活です。

虫歯の予防にはママやパパが行う日々の歯磨きももちろん大切です。

乳歯が生える前の0歳からできる虫歯予防や前歯が生えた頃からできる歯磨きのポイントなどを紹介しています。参考にしてみてください。

赤ちゃんの口内ケア…どんなことをすればいいか悩みますよね?
むし歯予防を上手にすすめるためには、歯が生える前から歯磨きの練習をしておきましょう。
0歳からのむし歯予防方法を、月齢に分けてご紹介します。
子どもに前歯が生えてきて嬉しい傍ら、どうやって磨いたら良いか悩むママも多いはず…。
生え始めの歯には、ヘッドが小さくふつうの硬さの歯ブラシを使って下さい!
「チョコチョコ10秒」を覚えておくと良いですよ。
虫歯になりやすい場所が、年齢によって変わってくることを知っていますか?
今回は小児歯科医の茂木先生に子どもの年齢に応じて、より丁寧に磨いてほしい歯の場所を伺いました。
知っておくことでより丁寧なケアに繋がり虫歯予防にもなりますよ。

永久歯のために乳歯の虫歯予防に取り組もう

乳歯は虫歯になりやすく、適切な対処をしないと永久歯にも影響を及ぼします。虫歯の進行度によっては、永久歯の形成を邪魔したり、歯並びが悪くなることもあります。

乳歯の時期の子どもが自分で歯を磨ききるのはなかなか大変なことです。その頃の歯磨きは、きちんと歯が磨けているか、ママやパパが見て手伝ってあげるのも大切ですが、食後の歯磨きを習慣付け、そのあとにしっかり仕上げ磨きをしてあげましょう。

乳歯の虫歯が小さいうちは、永久歯に影響するということではないので、早期発見・早期治療のためにまずは定期検診に行くようにしょう。

歯科診療を嫌がらないためにできることを動画で紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。

歯は大事だとわかってはいるけれど、子どもが泣いて歯医者に連れて行くのが辛く悩んでいませんか?
まずは「歯医者が怖いところ」という感情を持たせないことが大切です。「歯医者さんは歯をきれいにしてくれるところ」というポジティブなイメージをつけてあげましょう。

参考

・日本歯科医師会、歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020「歯とお口の発生と育ち方 」、2021年2月閲覧

・厚生労働省「歯の健康 」、2021年2月閲覧

・厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット、「子供のむし歯の特徴と有病状況」、2021年2月閲覧

・公益社団法人 日本小児歯科学会、子供たちの歯と口の質問箱 生まれてから2才頃まで、(http://www.jspd.or.jp/contents/main/proposal/index04.html )、2021年2月閲覧

・医学書院、『成人看護学[15] 歯・口腔 第13版 (系統看護学講座)』、2017年

写真提供:ゲッティイメージズ

※当ページクレジット情報のない写真該当