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「つわり」が辛いとき漢方は効く? どんな漢方?

【医師監修】「つわり」が辛いとき漢方は効く? どんな漢方?

ママの中にはつわりによって嘔吐や食欲不振が続き、どうにかして和らげたいと考えるママもいるのではないのでしょうか。中でも薬ではなく漢方の方が体にいいのではと気になっているママもいるのでは? この記事では漢方についてや漢方がつわりに効くのかなどを解説していきます。
ママの中にはつわりによって嘔吐や食欲不振が続き、どうにかして和らげたいと考えるママもいるのではないのでしょうか。中でも薬ではなく漢方の方が体にいいのではと気になっているママもいるのでは? この記事では漢方についてや漢方がつわりに効くのかなどを解説していきます。

つわりと漢方

つわりとは?

つわりとは、妊娠によっておこる悪心、嘔吐、食欲不振などの消化器系の症状のことです。

つわりは妊娠5〜6週頃から始まり、ほとんどは妊娠20週までに自然に治るといわれています。つわりの原因は現在までのところ十分に解明されておらず、症状も個人差が大きくあらわれます。

つわりが重症化すると、食欲不振から適切な栄養素が摂取できなくなり母体や胎児に対して悪影響が起こる可能性があります。つわりがつらい場合はまず医師に相談するようにしましょう。

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漢方とは?

天然の生薬を組み合わせて調合される薬のことをいいます。

※生薬の約8割は植物の根・茎・葉などからなり、残りの2割は動物の骨・皮と鉱物です。

「薬よりも漢方のほうがなんだか効きそう」「体によさそう」「安全」といった、薬よりもいいイメージが漢方にはあるかもしれませんが、漢方は東洋医学からきた薬であり、副作用があります。妊娠中の場合、漢方の取り扱いには西洋薬と同じく注意が必要です。

基本的なつわりの緩和には薬が用いられる

基本的につわりの緩和には、薬が処方されることが多いです。

漢方の処方は、多くの施設で同一の薬を処方されますが、中には専門的な知識を持った先生が個別に漢方薬を選定することがあります。そのような医院がは限られるので、事前に調べておくことが必要になります。

漢方はつわりに効くの? 効かないの?

漢方がつわりに効くとは限りません

つわりに効くといわれている漢方は存在しますが、妊娠中のママの体質、つわりの性質に個人差があるように、必ずしも効くとは限りません。

このことは薬でも同じことが言えます。薬を飲んだからといって必ずしも効くと言い切れないように、漢方にも効き目に個人差があります。

つわりに漢方を試したいと思ったら?

漢方もまた医薬品であり副作用が起こる可能性があるため、医師の判断が必要です。

市販で販売されている漢方を安易に利用するのではなく、かかりつけ医と相談した上で適切な処方を受けることが必要です。かかりつけの医院によっては、漢方の取り扱いがないこともあるので、事前に確認が必要です。

妊娠中に絶対飲んではいけない漢方もある

数多くある漢方の中には、妊娠中に絶対に飲んではいけないものも存在します。つわり以外の場面でも、漢方の服用には十分注意が必要です。

大黄(だいおう)、桃仁(とうにん)、ヨクイニンなどの一部の生薬には子宮に作用するものがあり、早産、流産といった妊娠に直接影響を及ぼす可能性があります。漢方だからと安心せず、服用の前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

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つわりにはどんな漢方が処方される?

現在つわりに対して漢方が処方される多くの場合、小半夏加茯苓湯(ショウハンゲカブクリョウトウ)、半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)、茯苓飲合半夏厚朴湯(ブクリョウインゴウハンゲコウボクトウ)、人参湯(ニンジントウ)の4種類があります。

このうち小半夏加茯苓湯という漢方が比較的多く処方されます。

この漢方薬は吐き気を抑える「生姜(しょうが)」や「半夏(はんげ)」、余分な水分を取り除いて体内の水分バランスを整える「茯苓(ぶくりょう)」の3種類の生薬からなり、つわりの症状を緩和するといわれています。

「つわり」が辛いときは医師に相談

つわりがつらい場合には無理をせずに早めに医師に相談しましょう。

症状を緩和させる薬や漢方も、相談なしには処方されません。受診の目安について紹介します。

受診の目安

  • ほとんど食べられない
  • 水分を受け付けない
  • 1日中嘔吐している
  • 体重が減る(体重の10%以上または5kg以上の減少)

など

妊娠中の薬や漢方の扱いには注意を

ママの体やおなかの赤ちゃんの安全のために、まっさきに手に取るのは市販の薬や口コミの情報などではなく、まずはママの体のことや赤ちゃんのことをよく知っているかかりつけ医に相談し、適切な薬や漢方を処方してもらうようにしましょう。

妊娠中のママでも使用できる市販薬がどうしても知りたい場合は、主治医や薬局で薬剤師へ相談してみましょう。どうしてもほか気になることがあれば、案内をよく読み、国立成育医療研究センターのウェブページの「妊娠と薬情報センター 」で郵送の相談ができるので、利用してみてくださいね。

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写真提供:ゲッティイメージズ

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