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【医師監修】もしものために知っておこう!アフターピルについて

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【MAMADAYSお悩み相談室】もしものために知っておこう!アフターピル【産婦人科医監修】

アフターピルは、万が一避妊に失敗したときに、特別なピルを使って妊娠を阻止する方法です。この記事では「アフターピルって何? どんなもの?」という人に向けて、基本的な情報や注意点を産婦人科医・吉村泰典先生に伺いました。
アフターピルは、万が一避妊に失敗したときに、特別なピルを使って妊娠を阻止する方法です。この記事では「アフターピルって何? どんなもの?」という人に向けて、基本的な情報や注意点を産婦人科医・吉村泰典先生に伺いました。

アフターピルとは?

緊急的に排卵を止めたり、遅らせることで妊娠を防ぐ薬

「アフターピル」は、「緊急避妊薬(EC: emergency contraception)」のことを言います。「人工の黄体ホルモン(レボノルゲストレル)」を成分とした薬剤です。

アフターピルは低用量ピルの何倍もの黄体ホルモンを一気に服用し、排卵を止めたり、遅らせることで「妊娠を防ぐ」んですね。

間違えてはいけないのが「流産をするための薬ではない」ということです。

※黄体ホルモン(プロゲステロン): 卵巣の黄体から分泌される女性ホルモンの一つ。受精卵の着床、妊娠の維持に関わる。人工的に合成された黄体ホルモンの総称は「プロゲスチン」という。アフターピルに使用されているのは「レボノルゲストレル」という合成された黄体ホルモン。

アフターピルはどんなときに飲む? いつまでに飲めばよい?

性交から72時間以内(3日間以内)に1錠内服

普段内服している低用量ピルを飲み忘れてしまった、コンドームが破けてしまった、など避妊に失敗してしまったときや、男性から性暴力を受けたときなどに内服します。

性行為から72時間以内(3日間以内)に1錠内服することで妊娠を約80%防ぐことができるとされています。内服が早ければ早いほど効果があるんですね。

ただし、アフターピルを飲んだからといって100%確実に妊娠を防ぐことはできないんです。この3日というのもそこまで根拠があるわけではないんです。

その人の生理の周期、セックスをした日が排卵前なのか、排卵後なのか、ということによっても効果は変わってきます。

黄体ホルモンが大量に分泌される「LHサージ」というのが起きて、排卵が起こるとされています。これをアフターピルの内服で抑えることで排卵しないようにするとか、子宮内膜を変化させるとか、仕組みはいろいろなことが考えられています。

実際はっきりわかっていない部分もあるんです。

「低用量ピル」を規則正しく内服していた場合は、排卵が抑えられているので確実に避妊できるわけですが、アフターピルではそうではないんですね。

「アフターピルは確実に妊娠を阻止できるわけではない」ということは認識しておく必要があります。

排卵については以下の記事でも詳しく説明しています。

「排卵日」という言葉を聞いたことがあっても、仕組みをよく知らないという人も少なくないのでは?女性の月経周期や妊娠に大きく関わる排卵日について詳しくみてみましょう。

アフターピルの副作用はないのでしょうか?

副作用はほとんどないとされている

女性ホルモンの量が通常よりも多いので、副作用が強いと思われるかもしれません。

ですがアフターピルは重篤な副作用は報告されておらず、安全な薬だとされてます。

ただ人によっては以下のような症状があります。

  • 生理の変化
  • 経血が多くなったり、少なくなったりする
  • 吐き気
  • 倦怠感、頭痛
  • 乳房のはり  など

 

いずれも2〜3日で軽快することが多いでしょう。

アフターピルはどこで処方してもらえる?

現在は医療機関を受診し、医師に処方してもらうことになっている

婦人科や産婦人科を受診して処方してもらうのがよいでしょう。一部ではオンライン診療が可能な施設もあります。

実際は緊急に必要なわけですから、今後は薬局で販売されるように承認して欲しい(OTC化)、ということも今の若い産婦人科の先生たちが訴えていますね。

例えば金曜日に避妊に失敗してしまったり、性暴力があった場合、土曜日、日曜日と受診できなかったり、どうしようかと悩んでいるともう72時間たってしまいますから。

一方では、薬局での販売に対して慎重にするべきという意見もあります。

飲む人が薬剤師の指導のもとアフターピルを理解して使う、ということであれば緊急時に薬局で手に入ることも大切なのではないかと思っています。これは私の考えですけどね。

アフターピルに対する注意点

あくまでも緊急であり、予期せぬ妊娠を防ぐ最終手段

緊急避妊薬はあくまでも緊急であり、予期せぬ妊娠を防ぐ最終手段なんですね。

ですから次の生理をちゃんと確認するまでは性行為を控えたり、次の生理が来るのをきちんと確認するなどのフォローが必要です。

アフターピルで100%妊娠を阻止できる、というわけではないので、3週間以内に生理が来なければ、妊娠の確認をする必要があります。引き続き婦人科や産婦人科への受診が必要ですね。

毎回アフターピルに頼るのではなく、以降は低用量ピルなどのより確実な避妊法を選ぶことが大切です。

アフターピルの背景

2011年 日本でアフターピルが承認される(医師からの処方箋が必要)

2017年 薬局販売について議論、薬局販売は解禁せず

2019年 オンライン診療が解禁される(医師からの処方箋が必要)

2021年 薬局で医師からの処方箋なしでの販売(OTC化)について議論が再開

アフターピルを必要とする人がいるということ

予期せぬ妊娠は誰にでも起こる可能性がある

もしかすると、アフターピルについてあまりなじみがなくピンとこない人も多いかもしれません。

ただ、予期せぬ妊娠は誰にでも起こる可能性があります。

そのときのためにアフターピルといった手段を知っておくことや、そうならないよう生理や低用量ピルなどについての正しい知識も大切です。

アフターピルが必要で今実際に悩んでいる人がいるということや、女性の権利についても考えていかないといけないですね。

連載の目次