妊娠中に知っておきたい性感染症② 性器クラミジア感染症【産婦人科医監修】 | MAMADAYS(ママデイズ)
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妊娠中に知っておきたい性感染症② 性器クラミジア感染症

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妊娠中に知っておきたい性感染症② 性器クラミジア感染症【産婦人科医監修】

性器クラミジア感染症は世界中でかかっている人が多い性感染症です。症状があまりないために無治療の保菌者が多く、妊娠中、気づかぬうちにかかってしまっていることも。この記事では性器クラミジア感染症による妊娠中のリスクや治療法について解説します。
性器クラミジア感染症は世界中でかかっている人が多い性感染症です。症状があまりないために無治療の保菌者が多く、妊娠中、気づかぬうちにかかってしまっていることも。この記事では性器クラミジア感染症による妊娠中のリスクや治療法について解説します。

性器クラミジア感染症って?

性器クラミジア感染症とは、クラミジア・トラコマティス(※1)に感染し、子宮頸管が炎症を起こす性感染症です。

多くは無症状で、見た目ではわからず、症状がある場合は性器出血・下腹部痛がみられることもあります。

おりものが増える程度の軽度なものは自覚症状がないので気づかず、治療を行わないまま放置する状態になり、感染が長期化し不妊や異所性妊娠(※2)の原因となることも。

感染経路は性行為だけではなく、オーラルセックスによる咽頭感染もみられます。


※1 クラミジア・トラコマティス:クラミジア属という細菌のうちクラミジア・トラコマティスを病原体とする感染症。性行為によって感染する。

※2 異所性妊娠:受精卵が子宮内膜以外に着床すること。

妊娠中の性感染症の注意点は?

性感染症は、母子感染により赤ちゃんに重篤な症状をもたらすものがあるため注意が必要です。

性器クラミジア感染症にはどのようなリスクがあるのかについて解説します。

産道感染すると赤ちゃんに結膜炎や肺炎が起こる可能性

妊婦が性器クラミジア感染症にかかっていた場合にどのようなことが起こるのでしょうか。

妊娠中の場合は完治させておかないと、分娩時に産道感染によって新生児に性器クラミジア感染症が母子感染し、新生児クラミジア結膜炎、咽頭炎、肺炎を起こすことがあるといわれています。

産道感染しないためにはどうしたらいい?

分娩時に産道感染しないためには病院で薬を処方してもらい医師の指示に従って治療を進めましょう。

パートナーである男性の治療も必ずあわせて行うことが大切です。

早産や流産を引き起こすことも

性器クラミジア感染後、子宮頸管が炎症を起こすと、頻度はまれですが絨毛膜羊膜炎も起こることがあり、早産や流産を引き起こすことがあります。

絨毛膜羊膜炎について詳しくはこちらを参考にしてください。

妊娠中はお腹の赤ちゃんを異物とみなし母体が赤ちゃんを拒絶反応・排除しないために免疫力が低下する仕組みになっています。
すると雑菌が入りやすくなり子宮頸管が炎症、子宮頸管が短くなってしまうことも……。子宮頸管について、産婦人科医の荒瀬先生にお伺いしました。

不妊の原因になる場合もある

女性の性器クラミジア感染症は不妊の原因になることもあります。

性器クラミジア感染症は、ほとんど自覚症状がないことから感染が長期化する場合もあり、気づかぬうちに病状が進行していることも。

なかなか赤ちゃんを授かれず、「不妊かもしれない」と病院にいくと、クラミジア感染が判明することがあります。

クラミジアが原因の炎症により卵管が癒着すると「卵管不妊」になって卵管狭窄や卵管閉塞で受精ができなかったり、受精しても受精卵が子宮にうまく運ばれず、卵管内で着床してしまい「異所性妊娠(卵管妊娠)」になったりすることもあります。

妊娠中の治療はできる?

妊娠中は飲み薬など制限がありますが、妊娠中の治療はできるのでしょうか。

性器クラミジア感染症の治療には、妊婦に推奨されている抗生物質(抗菌薬)を2〜4週間服用して治療を行います。

治療も大切ですが、セックスの際にはコンドームを装着するなどして母体の感染予防をあらかじめ行うことが大切です。

妊娠中のママ・パパができること

知らないうちにかかっていることもある、性器クラミジア感染症。

妊娠中は流産、早産の原因にもなり、産道感染によって新生児結膜炎や新生児肺炎を起こしてしまう可能性もあります。

ママ・パパのどちらかに性感染症が確認されたら、パートナーも感染している可能性が高いので、必ず二人とも早めの治療を心がけましょう。

性感染症には色々な種類のものがありますが、この記事では妊娠中・妊娠前から気をつけたい性感染症について簡単にわかりやすく紹介します。産婦人科医の吉村泰典先生に話を伺いました。

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