妊娠中に知っておきたい性感染症① 性器ヘルペスウイルス感染症【産婦人科医監修】 | MAMADAYS(ママデイズ)
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妊娠中に知っておきたい性感染症① 性器ヘルペスウイルス感染症

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妊娠中に知っておきたい性感染症① 性器ヘルペスウイルス感染症【産婦人科医監修】

性感染症は無症状もしくは症状があっても軽いこともあるため、適切な治療を行わず性行為によってうつしてしまうことも。妊娠・出産時には胎盤や産道を介して子どもへの感染リスクもあるため注意が必要です。この記事では「性器ヘルペス感染症」について解説します。
性感染症は無症状もしくは症状があっても軽いこともあるため、適切な治療を行わず性行為によってうつしてしまうことも。妊娠・出産時には胎盤や産道を介して子どもへの感染リスクもあるため注意が必要です。この記事では「性器ヘルペス感染症」について解説します。

性器ヘルペスウイルス感染症って?

性器ヘルペスウイルス感染症は、単純ヘルペスウイルス(※)によって起こる性感染症です。

感染すると外陰部や腟に米粒くらいの赤い水疱ができ、ただれが多数できます。水疱が破れると痛みが起こり、まれに発熱することがあります。

腟や子宮頸部まで及ぶこともある病気です。

一度感染すると、免疫が低下するたびに再発を繰り返します。

妊娠によって再発する場合もあり、母子感染を起こす可能性があるので、妊娠中には特に気をつけたい感染症です。

※ 単純ヘルペスウイルス(HSV):単純ヘルペスウイルスには1型(HSV-1)と2型(HSV-2)があります。主に1型は口唇に感染し、2型は性器に感染しますが、オーラルセックスによって通常口唇にできる1型が性器に感染して、性器ヘルペスを発症することも。

性感染症には色々な種類のものがありますが、この記事では妊娠中・妊娠前から気をつけたい性感染症について簡単にわかりやすく紹介します。産婦人科医の吉村泰典先生に話を伺いました。

妊娠中の性感染症の注意点は?

性器ヘルペスウイルス感染症は、無症状でもウイルスに感染している可能性があります。

妊娠中の性器ヘルペス感染症が引き起こすリスクについて解説します。

産道感染すると赤ちゃんの約20%以上が死亡する

妊娠している女性が性器ヘルペス感染症にかかっていると、分娩時に赤ちゃんへ産道感染することがあります。

感染後、間もない期間で出産を迎えると、初めて感染した妊婦ほど高い確率でウイルスが新生児に移行します。

もし感染してしまった場合は新生児ヘルペス感染※を引き起こし、赤ちゃんの20%~30%は死亡してしまいます。

※新生児ヘルペス感染:新生児ヘルペスは「表在型」「中枢神経型」「全身型」の3つの型に分類されます。

「表在型」の症状は皮膚・口腔・目に水疱ができ、予後は良好とされているが、「中枢神経型」は脳炎によるけいれんや無欲状態などが症状として発症し、後遺症が残る可能性もあます。

「全身型」は、生後7日目頃から発熱や哺乳力の低下・多臓器不全などの症状が現れて死亡することが多く、産道感染で新生児がヘルペスウイルスに感染し、発症した場合は全身型が生じることが多いとされています。

産道感染させないために帝王切開になることも

赤ちゃんを産道感染させないためには治療をすることは肝心ですが、お産直前に感染した場合は治療が間に合わないこともあります。

そのようなとき、経腟分娩を予定していた場合は帝王切開に変更して赤ちゃんへの感染を防ぎます。

妊娠中の治療はできる?

妊娠初期の治療では塗り薬が処方され、妊娠中期や後期では点滴や経口薬による治療を行うことがあります。

治療しなくても2〜3週間で自然治癒しますが、抗ウイルス薬を使用することで治癒までの期間が短縮します。

妊娠中のママ・パパができること

ママ・パパのどちらかに性感染症が確認されたら、パートナーも感染している可能性が高いので、必ず二人とも検査し、治療しましょう。

性器ヘルペス感染症は、オーラルセックスによっても感染することもあります。

ヘルペスウイルスに一度感染すると、免疫が下がると再発します。妊娠中は免疫が低下しやすいので注意が必要です。

分娩時に産道感染すると、赤ちゃんにとって重篤な症状が出ることもあるため必ず医師の判断に従って治療するようにしましょう。

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