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【医師監修】排卵日予測検査薬とは?使い方やチェックのポイントについて

【医師監修】排卵日予測検査薬とは?使い方やチェックのポイントについて

妊娠を望む女性をサポートしてくれるアイテムの一つ、「排卵日予測検査薬」。スムーズに検査を行うためにも、正しい使い方やチェックのポイントを知っておきましょう。
妊娠を望む女性をサポートしてくれるアイテムの一つ、「排卵日予測検査薬」。スムーズに検査を行うためにも、正しい使い方やチェックのポイントを知っておきましょう。

排卵日予測検査薬とは

妊娠を望む場合、排卵日の前、または排卵直後にセックスをすることで妊娠の成功確率が高まるといわれています。排卵日予測検査薬(以降、排卵検査薬)はその「排卵日」を前もって予測するためのアイテムの一つです。

女性ホルモンの一種である黄体化ホルモン(LH)は、卵子が成熟した頃、大量分泌(LHサージ)が起こります。排卵は、このLHサージから約40時間以内に起きるといわれています。

排卵検査薬は、尿中のLHを検出し、LHサージを把握するための検査薬です。基礎体温のチェックと併せて検査を行うと、より排卵日予測の補助に役立ちます。

排卵検査薬はいつから使える?ベストなタイミングは?

月経周期(月経が始まった日から次回の月経が来る前日まで)には個人差がありますが、25日~38日であれば正常な月経周期です。排卵日から次回月経開始日までは約14日間といわれています。そのため、検査は次回の月経開始予定日の17日前から開始しましょう。

月経周期が不規則でいつから検査したらよいかわからない場合は、最近の 2~3 周期の中で最も短かった周期を目安に次回月経開始予定日を予測し、検査開始日を決めてください。検査開始日を過ぎていた場合は、次回の周期にあらためて検査開始日を決め検査しましょう。

排卵検査薬の使い方

排卵検査薬は、使用手順を守り正しく使うことが大切です。検査は1日1回、毎日ほぼ同じ時間帯に行いましょう。また、検査キットは使用する直前に開封します。

製品によって手順や検査結果の見方が異なりますりますので、使用前に取扱説明書をよく読んでから使用しましょう。

検査の基本的な手順

  1. 検査キットのキャップを外す。
  2. 採尿部に尿を直接かけるか、乾いた清潔な容器に採取した尿の中に採尿部を浸す。(尿は決められた時間以上かけたり、浸したりしないこと)
  3. 検査キットにキャップをして平らなところに置き、決められた時間になるまで待ってから判定する。

排卵検査薬の結果の見方

排卵検査薬の多くは、判定窓の判定ラインと基準ラインの濃さを比べて、陽性か陰性かをチェックします。

陰性だった場合

判定ラインが認められないか、判定ラインの濃さが基準ラインより薄いときは陰性です。翌日以降もほぼ同じ時間帯に、陽性になるまで検査を続けましょう。

陽性だった場合

判定ラインの濃さが基準ラインより濃いか、同等の濃さのときは陽性です。これは、LHサージが検出されたということであり、まもなく排卵が起こると予測されます。初めて陽性になった日、もしくはその翌日が最も妊娠しやすいとされている時期(排卵日)です。

なお、検査初日に陽性になった場合は、既に排卵された可能性があります。

排卵検査薬を使う上での注意点

排卵検査薬を使用する際は、次のことに注意しましょう。

1)採尿に関する注意

  • にごりのひどい尿や、異物が混じった尿は使用しない
  • なるべく検査前4時間程度は排尿しない
  • 検査前に、水分を摂りすぎない
  • 検査前に、多量に汗をかく運動は避ける

2)判定に関する注意

下記のような判定が出た場合は、早めに産婦人科を受診しましょう。

  • 検査期間中、陰性が続く場合

月経周期が不規則だったり、LHサージが12時間以内と短かったりすると、まれに陽性にならない場合があります。

  • 検査期間中、陽性が続く場合

妊娠、分娩・流産後や絨毛性疾患、不妊治療のための薬剤投与、内分泌障害などでは、排卵と関係なく、陽性が続く場合があります。

排卵検査薬はどこで売っているの?

排卵検査薬は、薬剤師がいるドラッグストア、薬局などの店舗や通販サイトで販売されています。また、海外製の排卵検査薬を取り扱う通販サイトもあります。通販サイトから購入する場合は、商品説明をよく読み、気になることがあればメールや電話で問い合わせましょう。

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排卵検査薬を使用して排卵を予測し、タイミングを合わせているにもかかわらず、なかなか妊娠しない場合もあります。排卵の有無だけが妊娠しにくい原因ではありません。不安なことがあれば、ひとりで悩まず医師に相談してみてくださいね。

参考:

・「黄体形成ホルモンキットに係る一般用検査薬ガイドラインの策定について」(厚生労働省 大臣官房参事官(医療機器・再生医療等製品審査管理担当))

・医療情報科学研究所(編)、『病気がみえる vol.10 産科 第4版』、株式会社メディックメディア、2018年

・「P17 月経不順のときはどうしたらいいの?」(男と女のディクショナリー Human+ | 公益社団法人 日本産科婦人科学会)

・「おくすりQ&A おくすりの種類で選ぶ 一般用検査薬」(日本OTC医薬品協会)

写真提供:ゲッティイメージズ

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