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子どもの指しゃぶりは歯並びに影響する?出っ歯にならない?

【小児歯科専門医監修】子どもの指しゃぶりは歯並びに影響する?出っ歯にならない?

指しゃぶりが出っ歯になるなど歯並びに影響するのではと、心配しているママやパパもいるのではないでしょうか。今回は、子どもの指しゃぶりについて紹介します。
指しゃぶりが出っ歯になるなど歯並びに影響するのではと、心配しているママやパパもいるのではないでしょうか。今回は、子どもの指しゃぶりについて紹介します。

子どもの指しゃぶりの意味

まだ指先の感覚が発達の途中である乳児や幼児は、口を使ってあらゆるものの大きさ・形・硬さなどを認識し、学習しています。

そのため、指しゃぶりというのはとても大切な意味を持つ生理的な行動になります。

赤ちゃんは生まれる前から指しゃぶりをしている

実は指しゃぶりは、ママのおなかにいるときからしているといわれています。

赤ちゃんには、母乳を飲むために必要な反射が生まれる前から備わっています。

この反射を生まれる前、つまりおなかの中にいるときから練習しているのではないかともいわれています。

指しゃぶりは歯並びに影響する?

指しゃぶりを続けていたら出っ歯になるのではないかと不安に感じるママやパパも多いのではないでしょうか。

確かに個人差はありますが、指しゃぶりは出っ歯、開咬(かいこう:良くない噛み合わせの一種。前歯が噛み合わず、食べ物が噛み切れないなどの状態)、交叉咬合(こうさこうごう:良くない噛み合わせの一種。理想的な噛み合わせが異常な状態)の原因になります。指しゃぶりと出っ歯の因果関係は確かに認められていますが、まだ歯が生えそろっていない乳児期にはあまり特に影響はありません。指しゃぶりが始まったからと神経質になる必要はありませんが、入眠時に指しゃぶりをしている場合は、他の方法で入眠できるように環境を整えてあげましょう。

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指しゃぶりをやめさせるならいつ頃?

乳歯の生え方には個人差がありますが、おおよそ3歳には20本の乳歯が生えそろうといわれています。

そして、乳歯の下にはもう永久歯が控えています。

6歳頃に前歯から抜けはじめ、永久歯が下から生えてきます。

指しゃぶりが歯並びに影響するとすれば、注意すべきは3歳以降になります。3歳になると自我の確立やコミュニケーションも発達など、ママやパパの話もわかるようになると言われています。この時期に出っ歯になっていても、指しゃぶりを遅くとも4歳くらいまでにやめられれば、永久歯が生えてくるまでに本来の正常な歯並びに戻ることが多いです。しかし、この時期にやめられないと、6歳になったときに永久歯の歯並びにも悪影響を及ぼし、出っ歯のままになってしまいます。遅くとも4歳くらいまでを目標に、徐々に指しゃぶりをやめられるよう工夫してみましょう。

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指しゃぶりがやめられないのはどうして?

子どもが指しゃぶりをしている理由には、「不安な気持ちを落ち着かせる」ためにしている可能性があります。

不安な気持ちを理解し、不安を取り除いたり、安心できるほかのものや行動へ関心をそらしたりするなどで、指しゃぶりが落ち着く可能性があります。

指しゃぶりをやめさせるには

指しゃぶりは、自然としなくなることもあれば、やめさせるのに苦労する場合もあります。日中の指しゃぶりであれば、手遊びを増やし、入眠時の指しゃぶりであれば、手をつないだり、入眠の儀式を変えるなど、ママやパパを含む周りの大人が、指しゃぶりができないような環境を整えましょう。

それでも指しゃぶりがやめられないときは、指しゃぶりをモチーフとした絵本でやめるように諭したり、少し刺激が強いですが、マニキュアタイプの苦薬や口の中に装着する装置もあります。子どもの指しゃぶりをやめさせるのが難しい場合は、そういったアイテムを利用してみてはいかがでしょうか。

指しゃぶりから自然と離れられる子どももいれば、なかなかやめられない子どももいます。なかなかやめられずに心配なママやパパは、どんなときに指しゃぶりをしているかなど子どもの様子を見ることが、指しゃぶり卒業への第一歩になるかもしれません。焦って叱ったりしないよう、ゆっくりと徐々に卒業に向かって歩みましょう。

参考

・医学書院 『≪系統看護学講座 専門分野Ⅱ≫小児看護学[1]小児看護学概論 小児臨床看護総論』、2015年

・全国健康保険協会協会けんぽ東京支部、『協会けんぽ健康サポート』指しゃぶりは何歳まで大丈夫? 、2020年12月1日閲覧

・公益財団法人母子衛生研究会、『赤ちゃん&子育てインフォ』歯とお口のケア 、2020年12月1日閲覧

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