着床出血はなぜ起こる?着床の症状やタイミング、生理との違いを解説
妊娠の可能性があって生理予定日に少量の出血があった場合、その出血は着床出血かもしれません。着床出血は、着床時に子宮内膜が傷ついて起こる出血のことです。
生理と着床出血は見分けが付きづらいですが、期間や色などの違いがあります。
この記事では、着床出血の仕組みやタイミング、生理との違いを解説しますよ。
妊娠の可能性があって生理予定日に少量の出血があった場合、その出血は着床出血かもしれません。着床出血は、着床時に子宮内膜が傷ついて起こる出血のことです。
生理と着床出血は見分けが付きづらいですが、期間や色などの違いがあります。
この記事では、着床出血の仕組みやタイミング、生理との違いを解説しますよ。
着床出血とは
着床出血とは、受精卵が子宮に着床する時に起こる出血です。
ママのお腹の中で、卵子と精子が出会い受精卵になります。受精卵は卵管を通り子宮内膜に着床します。
受精卵が着床するときに、子宮内膜の血管が傷つくと出血が起こり、その出血が体外に排出されると着床出血として確認できます。
着床出血の具体的な症状
着床出血は、一般的にはごく少量の出血です。おりものと混ざってピンク色に見えたり、茶色く見えたりします。
しかし、着床出血は妊娠した時に必ず見られる現象ではありません。
妊娠経験のある女性200人へのアンケートでは、2割弱の人が着床出血らしい出血があったと回答しました。
着床出血のタイミングと期間
着床出血がみられる時期は、生理開始予定日とほぼ同じくらい、もしくは少し早いくらいです。この時期に1〜2日の短い期間で少量の出血が確認できたら、着床出血の可能性があります。
受精卵は卵管を移動し、受精してから7日目(妊娠3週頃)には子宮内膜にたどり着き、着床が始まります。着床が完了するまでには5日間ほどかかります。
着床出血は、着床が始まってから着床完了後数日の間に起こり、これは妊娠週数でいうと妊娠3週〜4週頃です。
平均的な月経周期の場合、妊娠4週頃が生理予定日になるため、着床出血が起こるのは生理予定日かそれより少し前ということになります。
着床出血なら、1〜2日、長くても4日ほどの短い期間で出血が確認できるでしょう。
妊娠の流れ
妊娠0週0日: 妊娠前最終月経初日
妊娠2週頃: 排卵、受精(性行為)
妊娠3週頃: 受精卵が子宮内に移動し着床が開始
妊娠4週頃: 妊娠が成立(妊娠初期症状が現れ始める/妊娠検査で陽性になる)
着床出血と生理との違いは?
着床出血と生理は、出血の量と期間に違いがあります。
着床出血は、受精卵が着床するときに子宮内膜の血管が傷つくと起こります。一方で「生理(月経)」とは、妊娠しなかった場合に、妊娠のために準備していた子宮内膜が剥がれ落ち、体外へ排出されるものです。
一般的には生理は真っ赤な鮮血が多量に確認できるのに対し、着床出血はピンクや茶色に見える少量の出血が確認できることが多いです。
出血が確認できる期間は、生理は3〜7日程度と長く出血が続きますが、着床出血は1〜2日、長くても4日という短い期間です。
着床出血と生理は似ていて混同しやすいため、違いを理解しておきましょう。
着床時に見られる出血以外の症状
着床出血の特徴について紹介しましたが、着床時には出血以外にも症状が現れます。
着床したときにみられる、出血以外の症状を紹介します。
着床出血かも?と思った時には、これらの症状が出ていないかもチェックしてみましょう。
着床痛
医学的に着床痛というものはありませんが、着床する頃に腹痛や腰痛を感じる方がいるようです。
受精卵はとても小さく、着床自体によって痛みを感じることはないとされています。
しかし、妊婦さんの中にはお腹のチクチクした痛みや下腹部が重たい感じがあったと感じる人も多く、これを俗に「着床痛」と呼ぶこともあるようです。
この時期の腹痛に原因があるとすれば、子宮が収縮することによる痛みを着床の時期に感じたことなどが考えられます。
おりものの変化
着床時のおりものは、量が増えたり性状が違ったりと、普段と違うことが確認できるでしょう。
受精すると、子宮を赤ちゃんの過ごしやすい状態にするため卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が増加します。そのため、おりものの量が増えやすくなるのです。
また、受精卵が着床すると膣のpH(ペーハー/酸塩基平衡)が酸性からアルカリ性に変化します。pHの変化により、おりものがいつもよりサラサラしている、またはネバネバしていると感じるでしょう。
着床時はおりものがわかりやすく変化する方が多いです。いつものおりものと違いはないか、注意してみましょう。
妊娠検査薬を使う時期はいつ?
着床出血が確認できたら、妊娠検査薬で妊娠しているか知りたいですよね。
妊娠検査薬は使用する時期が早すぎると、妊娠していても陰性になることがあるので注意が必要です。妊娠検査薬は、生理予定日を1週間過ぎてから使用しましょう。
妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という妊娠ホルモンの量が増加します。
妊娠検査薬は、増加する妊娠ホルモンの量を測定し、妊娠しているか判断します。
妊娠ホルモンの量が少ない状態で検査をすると、妊娠していても陰性となることがあります。
着床出血が妊娠3週〜4週の間に起こった場合、着床出血してすぐに検査をしてもhCGが少ない可能性が高いです、
妊娠しているか早く確かめたい気持ちがあるかもしれませんが、妊娠検査薬は生理予定日1週間後から使用しましょう。
体外受精の場合はいつ着床する?
体外受精が着床する時期は、「初期胚移植」と「胚盤胞移植」で違いがあります。
初期胚移植は、受精した胚を2〜3日培養し、2分割から8分割ほどに育った初期の胚を子宮に移植する方法です。移植してから4〜5日で子宮内膜に着床します。
胚盤胞移植は、受精した胚を5〜6日培養し、胚盤胞まで成長した胚を子宮に移植。移植後1〜2日後には着床します。
体外受精でも通常の受精と変わりなく経過します。着床出血があったり、なかったりと個人差があるでしょう。
体外受精をした方は移植方法を確認し、初期胚移植なら移植から4~5日後、胚盤胞移植なら移植後1〜2日後以降に着床出血がないか注意しましょう。
着床出血に関するQ&A
着床出血は個人差があり色や形状も人それぞれです。「こんな場合はどうしたらいい?」と、判断に迷うこともあるでしょう。着床出血に関する質問にお答えします。
着床出血で生理並みの出血があることはある?
着床出血はほとんどが少量の出血です。出血が多いこともありますが、生理のように3〜7日続くことは稀です。
1〜2日、長くても4日ほどの短い期間で終わります。ただし、元々生理が不定期だったり、出血の量が少なかったりする方は、判断しにくいでしょう。
生理予定日を過ぎてから出血した場合、着床出血の可能性は?
生理予定日を過ぎてからの出血でも、着床出血の可能性があります。
着床して子宮内膜から出血した後、時間が経ってから排出される場合は、生理予定日をすぎてから出血することもあります。その場合、鮮血色やピンク色ではなく茶色っぽくなって現れることもあります。ただし、出血の量が多い場合や痛みを伴う場合は不正出血の可能性もあります。気になることがあれば、医師の診察を受けましょう。
着床出血は何日ぐらい続く?
着床出血はほとんどが1〜2日の短い期間です。
出血が1回だけだったり、少量だったりすることがほとんどです。着床出血は生理予定日前後に起こることが多いです。出血が3日以上続き、量が多い場合は生理の可能性が高いでしょう。
着床出血の体験談
着床出血には個人差があります。ここでは、着床出血があったという先輩ママの体験談をいくつか紹介します。
着床出血かどうかは確実にわかるものではないので、ここでは「妊娠・出産をしたママが、当時着床出血だと思ったもの」について紹介します。
少量で薄いピンク〜鮮やかな赤だった体験談
めろめろぱーんちさん/30代/専業主婦/近畿地方/子ども2人のママ
まるまるちゃんさん/20代/会社員(正社員)/近畿地方/子ども1人のママ
ようこさん/30代/専業主婦/近畿地方/子ども1人のママ
黒虎丸さん/20代/会社員(正社員)/中国地方/子ども1人のママ
Noaさん/30代/専業主婦/東北地方/子ども1人のママ
茶色まじりや赤黒かった体験談
miraiさん/40代/専業主婦/中部地方/子ども1人のママ
ナナンさん/30代/専業主婦/中部地方/子ども2人のママ
まなみさん/20代/パート・アルバイト/関東地方/子ども1人のママ
色は茶色みがかった色から始まり、鮮やかな色の時もありました。
きぃさん/20代/専業主婦/近畿地方/子ども1人のママ
なつさん/30代/専業主婦/東北地方/子ども2人のママ
多めの出血があった体験談
転生さん/30代/パート・アルバイト/中部地方/子ども2人のママ
りあさん/30代/専業主婦/近畿地方/子ども1人のママ
着床出血は生理より少量で短い期間の出血
ここまで、着床出血のメカニズムや特徴、生理とどう違うのかを解説しました。
着床出血は、ごく少量の出血が1〜2日程度と短い期間見られる症状です。症状を感じない人も多く、着床出血がないから妊娠していないというわけではありません。
自分の体と向き合い、妊娠の可能性がある場合は生理予定日1週間を過ぎてから妊娠検査薬を使用しましょう。妊娠検査薬で陽性が確認できたら産婦人科を受診してくださいね。
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