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【医師監修】妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

【医師監修】妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

妊娠中は、血行が悪くなってむくんだり、姿勢が悪くなって肩や腰が痛んだり、マイナートラブルに悩んでいるママも多いのでは?妊娠中のマイナートラブル対策には、軽いストレッチがおすすめです。妊娠中におすすめのストレッチのほか、ストレッチをする際の注意点も紹介しますので、マイナートラブル対策に役立ててくださいね。

妊娠中は、血行が悪くなってむくんだり、姿勢が悪くなって肩や腰が痛んだり、マイナートラブルに悩んでいるママも多いのでは?妊娠中のマイナートラブル対策には、軽いストレッチがおすすめです。妊娠中におすすめのストレッチのほか、ストレッチをする際の注意点も紹介しますので、マイナートラブル対策に役立ててくださいね。

妊娠中にストレッチはやっちゃダメ?

妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

基本的に、妊娠中にストレッチをすることは、妊娠初期から後期まで全期をとおして問題ありません

しかし、妊娠時期ごとに注意すべきポイントがあります。次のポイントを意識しながら、無理のない範囲で行いましょう。

妊娠初期(~4ヶ月)は体をほぐす程度がおすすめ

日本臨床スポーツ医学会では、「妊娠成立後にスポーツを開始する場合は、原則として妊娠12週以降であること」が望ましいとしています。

なぜなら、妊娠初期は流産が起こりやすい時期だからです。

しかし、ストレッチはスポーツや運動ほど激しくないので、体をほぐす程度の軽いものなら12週以前でも行って問題ないでしょう

妊娠中期(5ヶ月~7ヶ月)はこまめなストレッチでコンディションを整えよう

妊娠中期になったら、つわりが落ち着いてきたタイミングで適度に体を動かすようにしましょう。適度に体を動かすと、体重の急激な増加が防げるだけでなく、よい気分転換になりますよ。おなかが大きくなるにつれて、むくみや腰痛、肩こりといった不快な症状が出やすくなります。こまめにストレッチをして、これらの症状をやわらげましょう。

妊娠後期(8ヶ月~10ヶ月)は無理のない範囲で行おう

妊娠後期になると、さらにおなかが大きくなって、むくみや腰痛などの症状が出やすくなります。

ストレッチを行う際は、おなかを圧迫しないよう無理のない範囲で行いましょう。ストレッチをストップするタイミングは、特に決められていません。日本臨床スポーツ医学会でも、「スポーツの終了時期は、異常が認められない場合には、特に制限しない」としています。自分の体と相談しながら、適度な運動を無理なく行ってくださいね。

妊婦がストレッチをするメリット

妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

妊娠中は、むくみや腰痛といったマイナートラブルだけでなく、朝までぐっすり眠れなくなったり、気分がモヤモヤしたりすることも増えます。こまめな運動のほか、自宅でも行いやすいストレッチをすることで、脳の健康や睡眠の質を向上させる効果も期待できるので、毎日の生活に取り入れてみましょう。

妊婦がストレッチをするメリット

  • 肩こりや腰痛などの症状がやわらぐ

  • ストレス解消になる

  • 疲労回復に役立つ

ストレッチは、自分が心地よいと感じる強さで、マイペースにゆっくり行えるのが魅力です。運動が苦手な人も気軽に取り組めるので、試してみてくださいね。

妊婦がストレッチをする際のポイント

妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

妊娠中にストレッチをする際は、必ず医師に許可を得た上で行いましょう。人によっては、ストレッチをしないほうがよい場合や、特定の動きを避けたほうがよい場合があります。医師から許可が得られたら、無理のない強度で行ってください。ストレッチなので、極端に心拍数が上がったり息が切れたりすることはありませんが、自分が心地よいと感じられる程度の強さ・ペースで行うようにします。

息切れせず軽く汗ばむ程度が目安です。

妊娠中期からはおなかが大きくなってきて体がバランスを崩しやすくなるので、安全に行えるように工夫をしましょう。何かにつかまって行う、座ってできるストレッチを選ぶなどがおすすめですよ。

ストレッチをする際のポイント

  • やってもよいか事前に医師に確認する

  • 運動前後に血圧や心拍数などをチェックする

  • おなかを圧迫しないように気をつける

  • 力加減に注意する

  • 呼吸を止めないように注意する

  • 妊娠中期以降は仰向けで行うストレッチを避ける

  • 転倒を防ぐため立ったまま行うストレッチを避ける

  • こまめに水分を補給する

こんな症状があるときはストレッチNG!

妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

妊娠中のさまざまなマイナートラブルをやわらげてくれるストレッチですが、次のような症状があるときは行ってはいけません。

ストレッチをしてはいけない症状

  • おなかの張りや重圧感

  • 不正性器出血

  • 立ちくらみ

  • 頭痛

  • 胸の痛み

  • 動悸

  • 筋肉疲労

  • ふくらはぎの痛みや腫れ

  • 胎動の減少・消失

これらの症状があるときはストレッチをおやすみして、安静に過ごしましょう。

また、ストレッチを行って異変が起きた場合、すぐに中止し症状が治らない場合はかかりつけ医に相談してくださいね。

妊娠中の運動はこちらの記事も参考にしてください。

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妊婦におすすめのストレッチ5選

妊婦はストレッチをやっちゃダメ?妊娠中におすすめのやり方や注意点を紹介!

妊婦さんにおすすめのストレッチを5つご紹介します。おなかを圧迫しないように注意しながら試してみてください。

脚のストレッチ

座った状態で行う脚のストレッチは、テレビを見ながらでも行えるので、隙間時間を見つけてやってみましょう。

脚のストレッチのやり方

  • 1.足を前に出し、楽な姿勢で床に座ります

  • 2.体の後ろに手を付いて、姿勢を安定させます

  • 3.ふくらはぎの筋肉を意識しながら、つま先をおなか側に向けるイメージで足首を動かします

  • 4.つま先を伸ばして、すね側の筋肉を伸ばします

  • 5.3と4の動作を5回~10回繰り返しましょう

  • 6.仕上げにつま先で大きな円を描くように左右5回ずつ足首をまわして、完了です

血流が悪くなりやすいふくらはぎから下を中心にほぐすことで、むくみや冷え、血行の改善が期待できます。

肩まわりのストレッチ

胸が大きくなってくると、肩に負担がかかって肩こりなどの症状が出やすくなります。肩こりがひどくなると頭痛も起こりやすくなるので、肩まわりをほぐして頭痛を予防しましょう。

肩まわりのストレッチのやり方

  • 1.椅子に座り、肩の力を抜きます

  • 2.右手を右肩、左手を左肩に乗せます

  • 3.ひじで大きな円を描くイメージで、肩甲骨を意識しながら肩をまわします

  • 4.前まわし・後ろまわしそれぞれ10回ずつ行いましょう

肩甲骨まわりの筋肉を動かすことで、肩こりの改善・予防が期待できます。

骨盤底筋のストレッチ

出産時に使う骨盤まわりの筋肉を伸ばすことで、腰痛・恥骨痛の予防・緩和に役立ちます。座ったままで行える方法をお伝えします。

骨盤底筋のストレッチのやり方

  • 1.椅子に座り、床に足をしっかり着けます

  • 2.足を肩幅に開き、膝とおへそを正面に向けます

  • 3.体の力を抜いて、おへその下を意識します。

  • 4.息を吐きながら、5秒かけて肛門と膣を締めます

  • 5.息を吸いながら、5秒かけて肛門と膣をゆるめます

  • 6.4と5の動作を10回~20回を目安に行います

骨盤底筋のストレッチを行う際は、呼吸を止めないように意識するのがポイントです。

骨盤まわりのストレッチ(猫のポーズ)

おなかが大きくなってきて腰痛や恥骨痛が気になりはじめたら、骨盤まわりのストレッチを行ってみましょう。

骨盤まわりのストレッチのやり方

  • 1.四つん這いになります。

  • 2.肩の真下にひじがくるように手を置き、手で床をしっかりつかみます

  • 3.膝を腰幅に開き足首を立てます

  • 4.背筋をまっすぐにしたら、息を吐きながらあごを引いて背中を丸めます

  • 5.息を吸いながら背筋を反らし、正面を向きます

  • 6.4と5の動作を、ゆっくり5回~8回繰り返します

背中や骨盤まわり、股関節をほぐすことで、腰痛や恥骨痛の予防・緩和が期待できますよ。

股関節のストレッチ

足の付け根の痛みが気になるときは、股関節のストレッチを行ってみましょう。

股関節のストレッチのやり方

  • 1.足を前に出した状態で床に座ります

  • 2.肛門を床に付けるイメージで骨盤を立て、背筋を伸ばします

  • 3.両足の裏を合わせます

  • 4.つま先をもって少しずつかかとを自分の方に近づけましょう

  • 5.前に手を伸ばし、息を吐きながら体を倒します

  • 6.息を吸いながらゆっくり体を起こします

  • 7.4~6の動作を10回程度を目安に行いましょう

ストレッチと一概に言っても普段運動をあまりされていない方には結構な負荷がかかりますし、アクティブに生活されていた方にとっては物足りなさを感じるかも知れません。
柔軟体操という位置付けですので、あくまで「無理をしないで筋肉を伸ばす」ことが大事です。ゆっくり、呼吸にも意識をはらって行なってみましょう(息止めしながら行うのはNG)。
ヨガやマタニティビクス、スイミングなどの行為が禁止されている妊婦さんでもストレッチ程度であれば構わないという場合が多いですが、切迫流産や切迫早産などで安静を最優先しなければいけない状況でしたら見合わせて下さい。
荒瀬透先生
荒瀬透先生
産婦人科

妊娠中のストレッチでよくある質問

妊娠中のストレッチでよくある質問

ここでは妊婦さんがストレッチをする際によくある疑問をご紹介します。気になる点を解消しましょう!

ストレッチはどれくらいの頻度でやればよい?

  • 無理のない範囲であれば毎日やっても問題ありません

    ストレッチは運動やスポーツではないので、毎日行ってもかまいません。 ただし、体調が悪いときはおやすみしましょう。 なお、運動の目安は1週間に2回~3回、1回60分以下が目安です。

運動するのにおすすめの時間帯はある?

  • 日中の体調がよい時間帯がおすすめ

    ストレッチを行うのは、体調がよいときにしましょう。体調が悪くなったときのことを考えて、医療機関を受診しやすい日中がおすすめです。 日本臨床スポーツ医学会では「10時~14時は子宮の収縮が少ないため、体を動かすのに適している」としていますが、体調には個人差があります。 時間にこだわらず、自分の体調がよいときに行いましょう。

体調・時期によってはストレッチをしてもOK!妊娠中の不快な症状をやわらげよう!

体調がよければ、妊娠中にストレッチをしても問題はありません。自分が心地よいと感じる強さ・ペースで行えるストレッチなら、運動が苦手な人も取り組みやすいでしょう。ストレッチをするときは、事前に医師に許可を得て、安全な場所・姿勢で行ってくださいね。適度なストレッチはマイナートラブルの緩和だけでなく、よい気分転換にもなります。毎日のストレッチで、妊娠中の不快な症状やモヤモヤした気分をやわらげましょう!

  • 体調がよければ妊娠中もストレッチをしてOK!
  • ストレッチはマイナートラブルの予防・緩和にも役立つ
  • 妊娠中は無理のない範囲で行おう
  • おなかを圧迫するようなストレッチは避けよう
  • ストレッチをする際は事前に医師に許可を得よう

【注意事項】
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本記事は妊娠中の方への情報提供を目的としており、診療を目的としておりません。
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