
【助産師監修】寝返り返りとは?いつできる?しない場合のサポート方法もアドバイス
寝返り返りとは?
赤ちゃんが仰向けからうつぶせになることを「寝返り」という言葉で表現しますが、その寝返りのあとに仰向けに戻ることを「寝返り返り」といいます。
寝返り返りできる時期はいつ?
個人差はありますが、まず寝返り返りの前に、寝返りがあります。寝返りができるようになる時期は早い子は3〜4か月、ゆっくりな子でも7か月以降にはできる場合が多いでしょう。
また、うつぶせの練習を積極的にしている場合には、寝返り返りのほうが先にできることもあります。赤ちゃんは頭の方が重いので、体を動かしたときに頭が傾きゴロン、と寝返り返りがおきることがあります。
寝返りから仰向けに戻れず泣いてしまう場合は?
育児相談でも聞かれることが多い悩みですが、個人差もあり、多いケースはしばらくすると自然にできるようになるでしょう。
大人ができることとしては、ベビーマッサージなど日頃の赤ちゃんとのスキンシップを増やしていくこと。
また、うつぶせのときに胸の下にタオルをいれたり、肩幅に肘を持ってくると顔をあげるような姿勢にしてあげると、寝返りや寝返り返りに必要な体の動きをサポートできます。上手になってくると、首から胸の方まで、グッと持ち上げることができるようになるでしょう。
今まで寝返り返りしていたのにやらなくなった場合は?
「ころころと寝返り返りをしていたけれど、しなくなってしまった……」というケースの多くは、一時的なものだと経験上感じます。
うつぶせにして泣いてしまったときは戻してあげたり、逆に機嫌のよいときは様子を見ながら色々な体の動きができるようにしてあげましょう。
また、体が動かしたくなるような刺激を多くするため、うつぶせのときに、視線の先に手が届くか届かないギリギリのところにおもちゃなどを置いて、手を伸ばして遊べるようにしてみることもおすすめです。
おむつ交換のあとに、右、左と交互に横向きにしてあげることも動きを促すのに有効だった経験があります。
待つことも大切
発達は急に見られるものではなく、徐々に変化していくものです。
大人が急いで「(子どもに)早くできるようになってほしい」と慌てすぎず、日常での自然なアプローチ(声をかける、視線を合わせる、スキンシップを増やす、など)が案外近道になります。
周りの赤ちゃんの成長とついつい比べてしまいがちですが、目の前のわが子をよく見て、1か月前や1週間前と「その子自身の成長」を比べていきましょう。確実に日々の成長を実感することができるはずです。
参考:
- 林万リ、「やさしく学ぶ からだの発達」、全障研出版部、2011年
- 林洋一、「史上最強図解 よくわかる発達心理学」、ナツメ社、2010年
- ウイリアム・シアーズ (著)・マーサ・シアーズ (著)・ロバート・シアーズ (共著)・ジェームス・シアーズ (共著)・榊原 洋一 (監修)・田草川 あや (訳)、「シアーズ博士夫妻のベビーブック」、主婦の友社 、2015年
写真提供:ゲッティイメージズ
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