【医師監修】帝王切開後2人目の妊娠、出産は? | MAMADAYS(ママデイズ)
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【医師監修】帝王切開後2人目の妊娠、出産は?

【医師監修】帝王切開後2人目の妊娠、出産は?

現在日本では約5人に1人が帝王切開による出産です。
帝王切開で出産したママが2人目の妊娠を考えたとき、空けるべき期間や、再び帝王切開をするのかなどわからないことも多いのではないでしょうか?ママが気になる次の妊娠までの期間や出産方法、注意点などをお伝えします。
現在日本では約5人に1人が帝王切開による出産です。
帝王切開で出産したママが2人目の妊娠を考えたとき、空けるべき期間や、再び帝王切開をするのかなどわからないことも多いのではないでしょうか?ママが気になる次の妊娠までの期間や出産方法、注意点などをお伝えします。

帝王切開後2人目は経腟分娩(自然分娩)できる?

分娩の方法は大きく分けて経腟分娩と帝王切開の2種類があります。

一度帝王切開術を受けたママが次の出産で経腟分娩を試みることをTOLAC(Trial of labor after cesarean delivery:帝王切開後試験分娩)といいますが、1人目を帝王切開で出産した場合、2人目も帝王切開となる可能性が高くなります。

なぜなら、帝王切開では子宮筋を切り縫っているため、その後の経腟分娩で陣痛の際、子宮破裂のリスクがあるからです。子宮破裂の可能性は0.2〜0.7%とはいえ、予測することが難しく、いったん破裂となるとママと赤ちゃんの生命に関わります。

そのため、TOLACを行えるのは経腟分娩中、帝王切開が必要と判断されたときに、緊急で手術を行えるような設備とスタッフが十分に整った施設に限られます。

また、ママにもこれまでの妊娠の経過や前回の帝王切開のときの術式、おなかの赤ちゃんの状態など細かな条件があります。

TOLACを受け入れている施設側でも、安全に対応できないと判断した場合、経腟分娩はできません。希望したママすべてが行えるというわけではないのです。

現在ではママと赤ちゃんの安全のためにも、帝王切開術後の出産では最初から帝王切開を選ぶ病院がほとんどです。

帝王切開後の2人目妊娠までの期間は?

2人目の妊娠を考えているママにとって、次の妊娠はいつ頃から大丈夫なのかが気になるところではないでしょうか。

一般的に帝王切開術後の妊娠は、出産から半年〜1年程度は経過してからがのぞましいとされています。

なぜなら、子宮を切っているため、傷の回復にはある程度時間を要するからです。

帝王切開術後、1年以内に 2人目を妊娠することもある?

個人差はありますが、母乳を授乳しない場合は2〜3ヶ月で排卵が再開するとされていて、出産後1年以内に妊娠するママもいます。

出産後はプロラクチンという女性ホルモンの影響から、一定期間排卵が行われず、月経(生理)も止まっています。このプロラクチンは母乳の分泌を促進させる働きがあり、赤ちゃんに母乳を飲ませているときの刺激で分泌されます。そのため母乳を与えているママのほうが母乳を与えていないママに比べ月経が再開するのが遅くなる傾向があります。

ただし月経(生理)がない時期にも排卵が起こっているケースもあり、月経がないからといって妊娠しないわけではありません。また授乳をしていても排卵があり、妊娠することもあります。そのため次の赤ちゃんをまだ考えていないときには、月経が再開していなくても避妊をしておく必要があります。

前回の術式などにより個人差がありますが、帝王切開後の早い妊娠はママの子宮に負担がかかる可能性もあります。前回の妊娠から早めに次の妊娠を考えているときは、医師に十分に相談しておきましょう。

帝王切開2人目、傷の場所は変わるの?

基本的には同じ場所に傷ができます。

通常、前回の傷の場所の両側を切り取り、最後に1本の傷として皮膚を閉じます。

ただし、緊急帝王切開が必要となった場合や、帝王切開になった原因により、前回とは別の場所を切ることがあります。

3人目4人目……何人まで帝王切開できる?

帝王切開が何人まで行えるか、という明確な決まりはありません。

3回目、4回目と無事に出産するママもいます。

ただし、帝王切開の回数が増えると前置胎盤や癒着胎盤といった胎盤の異常や、子宮の壁が薄くなったり子宮の戻りが悪くなったりというリスクが高くなるのも事実です。

帝王切開で何人まで出産できるかは、それぞれのママのこれまでの妊娠の経過や、体調によるところもあります。

妊娠を希望する場合には十分に医師に相談しましょう。

帝王切開術後2人目の妊娠で気をつけること

帝王切開後の妊娠では、前回切開した子宮の傷の部分に妊娠してしまうこと(異所性妊娠)があります。すべての異所性妊娠のうちの1%未満ととてもまれなケースですが、妊娠を続けることは難しい状態になり、子宮を摘出しなければならないこともあります。

早めにわかれば子宮を温存することも可能なため、妊娠の可能性がある場合には婦人科・産婦人科を受診するようにしましょう。

異所性妊娠については以下の記事も参考にしてみてください。

早めに妊娠診断をすることで、大事になる前に対処できます。

妊娠を確認するための受診については、以下の記事も参考にしてみてくださいね。

妊娠検査薬で陽性!妊娠の可能性は期待できますが、実はこれだけでは正常な妊娠とは判断できません。できるだけ早めに医療機関を受診する必要があります。妊娠したら最初の受診はいつ?またその理由についてお伝えします。

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帝王切開後の2人目の妊娠についてお伝えしました。

産後のママの体の回復や、育児の状況をふまえて今後について家族で相談できるとよいですね。はじめから2人目の赤ちゃんについて考えている場合には、出産した施設での1ヶ月健診のときに、次回の妊娠について医師に相談しておくのもよいでしょう。

参考:

・公益社団法人 日本産科婦人科学会・公益社団法人 日本産婦人科医会(編集・監修)

『産婦人科診療ガイドライン2020』

・武谷雄二・上妻志郎・藤井知行・大須賀穰(監修)、『第3版プリンシプル産科婦人科学②産科編』、メジカルビュー社、2014年

・竹内正人、細田恭子、横手直美、(監修)「『ママのための帝王切開の本

産前産後のすべてがわかる安心ガイド』」、中央法規出版株式会社、2013年

写真提供:ゲッティイメージズ

※当ページクレジット情報のない写真該当

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