【医師監修】妊婦はサウナに行っても大丈夫？胎児への影響や妊娠中の注​​意点

妊娠中は、サウナの利用は避けたほうがよいでしょう。

胎児への影響については研究やデータが少なく、母子への影響や安全性について詳しいことはわかっていません。

一般的に、サウナは温度が70℃～90℃、湿度が10％～15％で、入っているとたくさん汗をかきます。

高温のサウナに入っていると、脱水状態やのぼせて転倒する可能性があり、間接的に赤ちゃんにも影響がでるリスクがあります。

体調が不安定な妊娠中は、サウナの利用は推奨されるものではないといえます。

妊娠中サウナにはいってはだめな理由は、主に3つです。

サウナに入ると、たくさん汗をかきます。自分では汗をかいていないつもりでも、思った以上に汗をかいていて脱水状態になる人も少なくありません。

脱水症状が起きると、血液が濃くなり血圧が低下することで酸素や栄養の巡りが悪くなり、赤ちゃんに影響が出るリスクがあります。血栓症や脳梗塞などの原因にもなり、母体にもよくありません。

また、喉が乾いたからといって一気に水分を摂ると、腎臓にも負担がかかってしまいます。体に負担をかけないためにも、妊娠中はサウナを我慢しましょう。

妊娠中に体の内部の温度（深部体温）が39℃を超える高熱は、妊娠初期は赤ちゃんの脳や脊髄の発達に影響を及ぼす可能性があり、後期では切迫早産のリスクを高めると指摘されています。

一方で、運動や入浴、サウナでは、深部体温が39℃を超えた女性はおらず、サウナでは危険なレベルでの体温上昇はないとする調査・見解もあります。

サウナ利用による体温上昇は一時的なものなので、直ちに胎児に悪影響を及ぼす可能性は高くないかもしれませんが、体調が不安定な妊娠中にあえて行く場所ではないといえるでしょう。

妊娠中のサウナでは、気分が悪くなったりめまいを起こし転倒したりするリスクが通常よりも高くなります。

妊娠中は急激に体内の血流量が増えるため、立ちくらみやめまいが起きやすい状態です。つわりによる食生活の乱れや血液バランスの変化から、妊婦は貧血でふらつきやすいことも転倒の原因になるでしょう。

入浴施設は床が滑りやすく、おなかが大きいとバランスをとりづらいため、転倒の危険があるサウナは避けたほうがよいでしょう。

妊娠中は抵抗力が落ちるため、妊娠前とくらべ食中毒や感染症にかかりやすくなります。

サウナや温泉で感染症にかかるリスクは一般的には高くありませんが、感染性の皮膚疾患や性感染症などへの感染リスクがゼロではありません。

不特定多数の人が素肌で利用する場所なので、毎回消毒されている、タオルを敷くなど肌が直接触れない環境であるなど、衛生管理がきちんと行われている施設がよいでしょう。

妊娠中、どうしてもサウナでリフレッシュしたいというときは、妊娠15週目以降で安定期以降にしましょう。

妊娠初期は深部体温が上がりやすく、サウナに入って体温が上がることで赤ちゃんに影響が出ることがあります。

こまめな水分補給をこころがけることはもちろん、体調がよいときでも5分程度の短時間で出るようにして、体に負担をかけないよう気をつけましょう。

ここでは、先輩ママ100名を対象にした「妊娠中のサウナ利用に関するアンケート」の結果をご紹介します。

もしかしたらヒントになる意見があるかもしれませんね。

「妊娠中にサウナにいきましたか」という質問には、ほぼ100％の人が「妊娠中は行かなかった」と回答する結果になりました。

サウナの熱気が赤ちゃんに影響するのではという不安や、のぼせたり気分が悪くなったりといった体調への不安の声が目立ちました。

ここでは妊娠中のサウナに関するよくある疑問をご紹介します。気になる点を解消しましょう！

妊娠中、サウナに入るのは避けたほうが無難です。

体に大きな負担がかかるだけでなく、脱水症状や転倒のリスクがあり、おなかの赤ちゃんにも影響が出ることがあります。どうしてもサウナに入りたい場合は、妊娠15週以降に、1回5分程度の短時間で済ませるよう心がけてください。妊娠とサウナについてはまだ科学的なエビデンスが不足しており、詳しいことがわかっていません。大丈夫だと自己判断せず、サウナに行く際は事前に医師の許可を得るようにしてくださいね。

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