妊婦はとろろを食べてもいい？妊娠中にとろろを食べるときの注意点やメリットについて解説

妊娠中にとろろを食べても問題ありません。

長芋や山芋をすり下ろして生で食べるとろろは、栄養価が高く妊婦におすすめの食材です。

さっぱりしていて食べやすく、つわり中の食事を助けてくれることもあるでしょう。

ただし、土から掘り出して取る長芋や山芋は、トキソプラズマ症に感染するリスクがあるので食べ方には注意する必要があります。

長芋や山芋から作るとろろには、トキソプラズマが存在する場合があるので注意が必要です。

トキソプラズマは寄生虫の一種で、生の豚肉や猫の排泄物などから感染します。

トキソプラズマが体内に入ると「トキソプラズマ症」になることがあります。

感染ルートは、十分に加熱されていない肉類や猫の排泄物からです。

とろろの場合は、芋に付着した土を感染ルートとして、トキソプラズマ症に感染する可能性があります。

トキソプラズマに感染した場合、体中の痛みや発熱といった軽いインフルエンザのような症状が現れます。健康的な成人が感染した場合重症化することはほぼありませんが、免疫機能が低下している妊婦さんは注意が必要です。

妊娠中にトキソプラズマに感染すると、赤ちゃんが「先天性トキソプラズマ症」に感染する可能性があります。

先天性トキソプラズマ症に感染すると、水頭症や視力障害、運動機能障害、といった異常が現れる可能性があります。これらのリスクを避けるために、長芋や山芋の土を避けるよう注意しましょう。

トキソプラズマ症に感染した、もしくは感染の疑いが強い場合は、「駆虫薬」を服用します。

駆虫薬には保険適応の「スピラマイシン」という薬が処方され、お腹の赤ちゃんへの感染をなるべく防ぐことが可能です。

トキソプラズマ症の恐れがある場合は、かかりつけの産婦人科で相談しましょう。

妊婦がとろろを食べる時に注意する点は次の2つです。

• 皮を剝くかよく洗う
• 食べ過ぎない

それぞれ詳しく説明しましょう。

妊娠中にとろろを調理する場合は、長芋や山芋の皮をよく洗いましょう。

洗う時はたわしなどを使用して、表面に付着した土をこすって洗い流してください。

よく落ちない場合は、皮をむいた方がよいでしょう。ピーラーを使用すると簡単です。

土を触った手はその都度洗い流し、きれいに洗いましょう。

とろろを食べる際は、食べすぎに注意が必要です。

とろろは食物繊維が豊富なので、便秘を改善する効果が期待できます。

ただし、食べすぎてしまうとかえってお腹がゆるくなってしまうことがあるので気をつけましょう。

とろろはムチン（※）や食物繊維が多く、栄養豊富な食材です。

しかし、妊娠中にはトキソプラズマ症に感染するリスクがあります。

山芋や長芋をよく洗ってきれいに土を落としてから調理しましょう。

さっぱりとして食べやすく、栄養価の高いとろろは妊娠中に最適です。ぜひ、正しい食べ方でとろろを食べてくださいね。

※ムチン：科学的な動物性粘性たんぱく質を示しているのではなく、慣用的に使用されている植物性のねばねば成分をさします。

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