【医師監修】生理がこない！思い込みによる妊娠初期症状とは？想像妊娠/偽妊娠を徹底解説

生理が止まる原因は色々な可能性があります。

自分が妊娠したのではないかという思い込みにより、妊娠した時のように生理が止まることもあります。

実際には妊娠していないのに妊娠した時と同じような症状が心身に現れることを、想像妊娠（偽妊娠）といいます。

一種の心身症状で、妊娠していないとわかると今までの症状がなくなることが多いのが特徴です。想像妊娠の中で気づきやすい症状は、月経不順です。また、胸が張ったり、下腹部が痛む人もいます。

思いこみによる妊娠初期症状の原因は、解明されていません。

妊娠に対する大きな期待や、逆に不安を抱いていることがストレスとなり、ホルモンバランスに影響することで起こると考えられています。

妊娠の思い込みは、性行為に関係なく起こることもあります。また、人間だけでなく犬などの動物もホルモンの変化によって想像妊娠することがあります。

思い込みによる想像妊娠が起こりやすいのは次のような人です。

• 妊活をしていて強く子どもを望んでいる人
• 妊娠してしまったかも、という心配が強い人

「赤ちゃんが欲しくて仕方がない！」といった妊娠願望が強い人は、その期待が心身のストレスとなり、ホルモンのバランスが崩れることで生理が遅れるなどの症状が現れます。

また、避妊に失敗してしまった人や過去に流産や異所性妊娠を経験した人など、妊娠に対して不安が大きい人も、想像妊娠が起こりやすいようです。

生理がこない他にも、思い込みによって起こる妊娠初期症状にはさまざまなパターンがあります。

生理前の症状とも似ているものが多いため、これらの症状があるからといって必ずしも妊娠しているというわけではありません。

ここでは、思い込みによって起こる可能性のあるいくつかの妊娠初期症状について紹介します。

想像妊娠によってどのくらい生理が遅れるのかは人それぞれですが、1週間ほど生理が遅れてしまうこともあります。ただし、生理予定日1週間をすぎても生理がこないからといって必ず妊娠しているとは限りません。

妊娠の思い込みで、つわりのような吐き気や食欲の変化が現れることがあります。

つわりにはさまざまな種類があります。食べ物を食べると気持ち悪くなってしまう「吐きつわり」や、お腹が空くと気持ち悪くなってしまう「食べつわり」、特定のにおいを嗅ぐと吐き気を催す「匂いづわり」などが代表的です。

想像妊娠によって、微熱のような感じ、体が火照る感じを自覚することもあります。

この時実際に体温は高く、妊娠したときの高温期と似た体温になります。しかし、妊娠以外にも体温がいつもより高い要因は考えられます。

①排卵日がずれたことによって通常の高温期が続いている

②無排卵月経で高温期と低温期が不規則になっている

③体調不良による発熱・微熱

このような状態が続くなら、病院を受診しましょう。

想像妊娠によって、胸が張ったり乳頭がチクチクしたりする症状が現れることがあります。

実際に妊娠した場合は、乳腺が発達することで胸が張ったりチクチクとした痛みを感じます。

思い込みによって、下腹部の違和感や子宮が収縮するような腹痛を感じることがあります。

下腹部の痛みは生理前症状や生理痛とも共通する症状なので、それらとも間違えやすいでしょう。

妊娠した場合の下腹部痛は、生理痛のような強い痛みとは違って、キュッとつままれたような軽い痛みが多いようです。

自覚症状によって、実際の妊娠と思い込みによる想像妊娠を見分けることは難しいです。

本当に妊娠しているかを最も高い精度で知ることができる方法は、妊娠検査薬の使用です。

妊娠している場合、hCGホルモンというホルモンが分泌されます。妊娠検査薬によって尿に含まれるhCGホルモンが検出されて陽性になると、妊娠したとわかります。

想像妊娠の場合はhCGホルモンが検出されないため、陰性になります。

また、基礎体温を普段から測っている場合は基礎体温の周期によって妊娠しているかどうかを判断できることもあります。

妊娠していない通常の月経周期の場合、排卵日頃に基礎体温が平熱より0.3度〜0.5度ほど高くなり、1週間ほど続きます。そして、生理が始まる頃に低温期に戻ります。

妊娠している場合は、月経予定日になっても基礎体温が下がらず高温が続きます。

思い込みによって微熱のような症状が現れることもあるので確実とは言えませんが、妊娠の可能性を判断する要素にはなるでしょう。

生理がこない、遅れるといった妊娠初期症状がでたら次の2つの方法で、妊娠しているかどうかを確認しましょう。

妊娠しているか判断するには、妊娠検査薬が有効です。

ドラッグストアで手に入るので、すぐに検査できます。値段は2,000～3,000円程度です。妊娠検査薬は、妊娠した場合にしか分泌されないhCGホルモンの反応を見ることで妊娠しているかどうか判断します。

適切に使用すれば、99%以上の精度で検査できます。ただし、早すぎるタイミングで使用してしまうと妊娠していても陰性になることがあるので気を付けましょう。

生理予定日の1週間後、妊娠した可能性のある性交の3週間後を目安に使用しましょう。

使用の際は、妊娠検査薬に記載されている正しい方法で使用しましょう。

妊娠検査薬を使用して陰性を確認しても、妊娠初期症状の症状が続くようなら婦人科の受診がおすすめです。

理由は2つあります。

・妊娠ではなく病気など他の原因の可能性もある

・検査をすることで妊娠の思い込みを終わらせられることがある

妊娠検査薬が陽性の場合、異所性妊娠などの検査を行う必要があるため、産婦人科の受診が必要です。

異所性妊娠を放置していると、卵管などの妊娠箇所が破裂して腹腔内出血に至る可能性もあるので、きちんと検査してもらうことが大切です。

妊娠していない事実を客観的に確認することで妊娠の思い込みを終わらせられることが多いようです。妊娠検査薬の使用や婦人科でのエコー検査によって自分が妊娠していないことを確認することで、想像妊娠を終わらせられる確率が上がります。

症状が長引くと辛いですし、精神的なストレスが原因の場合は尚更です。医師や身の回りの人に相談して、抱え込み過ぎない様にしましょう。

想像妊娠（偽妊娠）は、妊娠初期症状と同じような症状が思い込みによって起こるので見分けるのが難しいですよね。赤ちゃんがどうしても欲しい人や妊娠に不安を覚えている方は、ストレスによってホルモンバランスが崩れてしまいます。

妊娠の可能性があり、生理予定日を1週間過ぎても生理がこない場合は、妊娠検査薬を使用してみましょう。

この記事を参考にして、自分の身体の状態を理解してあげてくださいね。

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