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かぜ

【小児科医監修】かぜ症候群

鼻からのどが急性の炎症を起こす。【主な症状】発熱・せき・鼻水・下痢・嘔吐
鼻からのどが急性の炎症を起こす。【主な症状】発熱・せき・鼻水・下痢・嘔吐

【症状】上気道がウイルスの感染によって炎症を起こす

鼻からのど、気管の入り口にかけての空気の通り道を上気道といいます。この上気道が炎症を起こし、発熱やせき、鼻水などさまざまな症状が出る状態を総称して「かぜ症候群」=「かぜ」と呼んでいます。炎症が、特定の部位に現れたときは、急性鼻炎、急性咽頭炎、急性扁桃炎、急性喉頭炎などと呼ばれます。

かぜ症候群

浅羽ピピ

 

原因

かぜの原因のほとんどはウイルスです。せきやくしゃみ、鼻水などを通して飛沫感染でうつります。

ウイルスが鼻やのどの粘膜で増殖すると、熱に加えて鼻水、鼻詰まり、せき、のどのはれなど上気道の炎症症状が現れ、胃や腸で増殖すると嘔吐や腹痛、下痢などの消化器症状となって現れます。

症状がこれほど多いのは、かぜの原因となるウイルスが200〜400種類以上あり、それぞれのウイルスによって引き起こす症状に特徴があるからです。

また、ウイルスが多数あるため、かぜをひいて、あるウイルスに対する抗体ができても、また別のウイルスに感染して、繰り返しかぜにかかってしまうのです。

鼻水・鼻詰まり

1〜5日の潜伏期間の後に鼻水が出始め、徐々にひどくなります。粘り気のある鼻水になり鼻が詰まります。赤ちゃんは呼吸がしにくいため、母乳やミルクが飲みづらくなることもあります。

せき

同時に、せきやのどの痛みも始まります。たんがからんでのどがゼーゼーしたり、湿ったせきが見られます。

発熱

やがて熱が出てきます。最初は微熱ですが、しだいに熱が上がって呼吸や脈拍が速くなります。

そのほかの症状

体がだるくなるなどの全身症状が現れ、不きげんに。食欲も低下します。ウイルスが胃や腸にまで入ると、下痢や嘔吐など、消化器に症状が出ることがあります。

合併症

かぜをこじらせると、合併症を起こす場合があります。よく見られるのは、急性気管支炎、肺炎、急性中耳炎などです。

【治療】水分補給に気をつけ、快適に過ごせる工夫を

かぜの症状に気がついたら、早めに小児科へ。症状に合わせて解熱剤、鼻水を止める薬、せき止め薬、気管支拡張剤、たんを溶かす薬などが処方されます。細菌の二次感染の予防のために抗生物質が出されることもあります。医師の説明を聞き、指示どおりに使いましょう。

その後は、家庭でケアをしながら、体力が回復するのを待ちます。多くの場合、ピークはひき始めの2〜3日間。少しずつ軽くなり、1週間ほどで治るでしょう。

熱がなかなか下がらない、苦しそうな呼吸をしている、グッタリしている、水分も受け付けない、せきや鼻水などの症状が悪化してきた、というようなようすがあるときは、至急受診を。

水分補給

家庭でのケアのポイントは、こまめな水分補給。湯ざまし、麦茶、果汁、ベビー用イオン飲料などを少しずつ、何回にも分けて飲ませましょう。母乳やミルクは欲しがるだけ与えます。

離乳食

食欲がないときは、おかゆやスープ、ゼリーなど、口当たりがよくツルンと飲み込めるものをあげるといいでしょう。それでも食べたがらないようなら、無理に食べさせず、水分補給中心に。

発熱のケア

熱の出始めは悪寒がするので温めますが、熱が上がりきったら、着ているものを減らしたり寝具を薄いものに替えて涼しくします。暑い季節ならエアコンを使い、快適に過ごせるようにしましょう。いやがらなければ額やわきの下、太ももの付け根などをぬれタオルなどで冷やしてもいいでしょう。

鼻水・鼻詰まりのケア

鼻水が出たら、こまめにふき取り、鼻が詰まっているときは、鼻水吸い取り器で吸い取るといいでしょう。鼻水がかたまっていたら、綿棒を湿らせたり、ベビーオイルをしみこませたりしたもので、鼻の入り口あたりのかたまりだけそっと取ります。また、お湯で絞ったタオルをしばらく鼻に近づけたり鼻の付け根に当てていると、鼻の通りがよくなります。

せきのケア

せき込んだときは、たて抱きにするか上体を起こして背中を軽くトントンとたたいてあげます。水分を与えると、たんがきれやすくなってラクになるでしょう。

空気の乾燥はせきを助長します。加湿器を使用したり、室内に洗濯物を干したりして、乾燥を防ぎましょう。

おふろ

熱で元気がないときは、湯船に長時間入ると体力を消耗します。お湯で絞ったタオルで体をふくか、短時間のシャワーにしましょう。湯船に入れるのは、熱が下がって1日たってからにします。

「ただのかぜ」と軽く見ないように

発熱、せき、鼻水など、かぜに似た症状で始まる病気は数多くあります。何回かかぜを経験すると、「今度もきっとただのかぜ」と軽く見がちですが、思わぬ病気の可能性もゼロではありません。赤ちゃんのようすやその後の経過を注意深く見守り、気になる症状が見られたら、ためらわずに受診しましょう。

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