【医師監修】妊婦はチーズNG？妊娠中に避けるべきチーズの種類やリスクを解説

チーズは、大きく分けてナチュラルチーズとプロセスチーズの2種類があります。

その中で妊婦が避けた方がいいのは、ナチュラルチーズです。ナチュラルチーズは製造の途中に加熱の工程がないため、リステリア菌食中毒のリスクがあります。ナチュラルチーズの種類としては下記のようなものが代表的です。

クリームチーズ／カッテージチーズ／モッツァレラ／カマンベール／ゴルゴンゾーラ／チェダー／パルジャミーノ・レッジャーノ など

もう一方のプロセスチーズは、妊娠中でも安心して食べることができます。

プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱して溶かし、再度固めたものです。製造過程で加熱されているため、リステリア菌のリスクがありません。

しかし、チーズの分類を全て覚えておくのは難しいと思うので、パッケージ裏の「種類別：」の欄を見て、食べられるかどうか判断するとよいでしょう。

妊娠中にチーズ、中でもナチュラルチーズを避けるべき理由は、リステリア菌に感染するリスクがあるためです。

個人差はありますが、健康な成人であればあまりリステリア菌の感染を気にする必要はありません。ただし、免疫機能が低下している妊娠中はリステリア菌に感染しやすくなっています。

リステリア菌に感染すると、嘔吐や下痢などの食中毒症状だけでなく、悪寒、発熱、筋肉痛などの風邪様の症状が現れます。

妊婦さんの場合、流産や早産の原因となったり、胎児に髄膜炎や敗血症を引き起こしたりすることがあります。

チーズの他には、生ハムやスモークサーモンもリステリア菌感染のリスクが高いため妊婦さんが避けるべき食品です。

妊婦がチーズを食べる時には、チーズの選び方や食べ方に注意が必要です。

ここでは、3つのポイントを紹介します。

プロセスチーズは、ナチュラルチーズを加熱処理して製造しているため、リステリア菌は死滅しています。

加熱せずにチーズを食べたいときは、プロセスチーズを選ぶのがおすすめです。

チーズにはたんぱく質やカルシウムなど、妊娠中に必要な栄養素が豊富に含まれているので、適量を上手に取り入れましょう。

プロセスチーズの栄養素や注意点については、こちらの記事で詳しく紹介していますよ！

リステリア菌は熱に弱く、中心部分の温度が75℃以上1分以上の加熱で死滅します。

そのためナチュラルチーズも、加熱して食べればリステリア食中毒のリスクを避けることができます。

グラタンやピザ、チーズトーストなど、しっかり加熱調理したものなら食べることができますよ！

ただし、ピザを食べるときにはチーズ以外の食材にも注意が必要です。詳しくはこちらの記事で詳しく紹介していますよ。

実は、ナチュラルチーズは全て妊娠中に食べてはいけないというわけではなく、妊娠中にも食べられるナチュラルチーズがあります。

具体的には、日本で一般的に流通している国産のナチュラルチーズの多くは、加熱された牛乳を使用しているため安全だとされています。

ただし、加熱殺菌していない乳である生乳にこだわって作っているチーズメーカーもあります。国産なら必ずしも安心とは言い切れません。

加熱せずに食べる場合は、製造時に加熱殺菌されていることが確認できるナチュラルチーズを選ぶようにしましょう。

例えば、乳製品メーカーの雪印は、加熱用以外の全てのナチュラルチーズにおいてリステリアのリスクはないとしています。（出典：雪印 公式サイト）

気になる製品はメーカーサイトで確認してみましょう。

加熱せず生で食べることが多いクリームチーズの食べ方についてはこちらの記事で詳しく紹介していますよ。

妊婦さんがリステリア菌のリスクを避けて食べられるチーズと、食べてはいけないチーズをまとめると、下記のようになります。

妊婦さんは、食べられるチーズと避けるべきチーズがあるとわかりました。

妊娠中にチーズを食べるときは、リステリア菌のリスクに注意して種類や食べ方を選ぶようにしましょう。

チーズはたんぱく質が豊富なので、うまく食事に取り入れてみてくださいね。

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