生理前と妊娠初期症状の違いは?似てる症状と見分けるポイントを解説
生理が遅れ体調に変化を感じている場合、単なる生理周期の乱れの影響なのか、妊娠によるものなのか、その原因を知りたいですよね。
生理前の体調変化と、妊娠初期症状は、どちらもホルモンバランスの乱れによる影響を受けることが多く、似た症状が現れることも多いです。
しかし、妊娠初期特有の症状もあります。この記事では、生理前と妊娠初期に共通する症状と、妊娠初期特有の症状について説明します。自身の症状が、妊娠によるものなのか不安に思われている方はぜひ参考にしてください。
生理が遅れ体調に変化を感じている場合、単なる生理周期の乱れの影響なのか、妊娠によるものなのか、その原因を知りたいですよね。
生理前の体調変化と、妊娠初期症状は、どちらもホルモンバランスの乱れによる影響を受けることが多く、似た症状が現れることも多いです。
しかし、妊娠初期特有の症状もあります。この記事では、生理前と妊娠初期に共通する症状と、妊娠初期特有の症状について説明します。自身の症状が、妊娠によるものなのか不安に思われている方はぜひ参考にしてください。
妊娠超初期とは
妊娠1~4ヶ月は妊娠初期と呼ばれますが、なかでも、妊娠0週~3週までや妊娠が判明する前の時期を「妊娠超初期」と呼ぶことがあります。
妊娠超初期は医学的に定義された言葉ではありませんが、比較的一般的な言葉として使われています。
妊娠超初期は、妊娠しているときに出るhCGホルモンがまだ十分に分泌されていないため、検査薬での検査が難しい時期です。また、超音波検査でも胎のうが確認できないため、婦人科を受診しても、妊娠かどうかハッキリとしない期間でもあります。
妊娠超初期の段階で、体調の変化を感じる人がいますが、生理前症状との区別がつきにくいケースが多いです。
妊娠超初期症状はいつから?
妊娠超初期症状は、妊娠0週〜3週目頃に現れる症状をいいます。
妊娠週数は最終の生理開始日を妊娠0週0日と数えますが、妊娠3週目頃に受精卵が着床して初めて妊娠が成立します
- 妊娠0週0日:前回の生理開始日
- 妊娠2週頃:排卵・受精(性行為のタイミング)
- 妊娠3週頃:着床
一般的に妊娠初期症状といわれる体調の変化は、着床してホルモンの分泌量が変化することで起こるため、妊娠による体調の変化は妊娠3週〜4週目頃に現れることが多いです。
しかし、排卵日や生理前後に身体の不調を感じるように、ホルモンバランスの変化で妊娠0週〜3週の妊娠超初期と呼ばれる時期に妊娠初期のような症状を感じる人もいます。
妊娠超初期症状と生理前の症状は似ている
妊娠超初期症状と生理前の症状は、どちらも女性の体内でホルモンバランスが変化することで起こることが多いです。
妊娠超初期では、受精卵が着床するとヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが分泌されます。これにより乳房の張り、つわり、頻尿などの症状が現れます。
一方、生理前はプロゲステロンとエストロゲンというホルモンが変動するため、乳房の張り、イライラ、頭痛などが生じます。
どちらもホルモンバランスの変化で生じることが多く、似た症状が生じます。
また、妊娠超初期は生理が起こる時期とも重なるため、症状が妊娠によるものか生理前だからなのかわかりづらいのです。
妊娠超初期と生理前に共通する症状
妊娠超初期と生理前には共通する症状が現れることがあり、その症状から「妊娠」の有無を判断することは難しいと言えます。
また、複数の症状が現れたり、特定の症状のみ現れるなど、個人差があることも特徴です。
腹痛・下腹部痛・子宮の辺りが痛む
生理でも妊娠超初期も、お腹や下腹部に違和感や痛みがでることがあります。
生理前に腹痛が起こるのは、プロスタグランジンという物質が関与しています。
これは子宮内膜がはがれる時に放出され、子宮の筋肉を収縮させるため、痛みを感じます。また、この物質は腸も刺激するため、下腹部痛や下痢の原因の一つです。
一方、妊娠初期に腹痛が起こるのは、子宮が胎児を育てるために拡大し始めるためです。これにより、周囲の靭帯が引っ張られ、腹痛を感じる人もいます。
腰痛
生理と妊娠超初期では、腰痛も共通の症状のひとつです。
生理前には、子宮を収縮させる作用があるプロスタグランジンという物質が増加します。このホルモンには血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなり、腰痛を引き起こす原因となっています。
妊娠初期には、リラキシンやプロゲステロンと呼ばれるホルモンが増加することで、腰痛を引き起こします。これらのホルモンには、靭帯や関節を緩める作用があるため、安定していた骨盤周辺の組織が緩んでしまいます。
骨盤周りの関節や筋肉が不安定になり、姿勢の変化や体重の増加による負担が腰に集中し、痛みとなって現れるのです。
胸の張りや乳首のチクチク感を感じる
生理前、妊娠超初期ともに胸が張るのは、エストロゲン、プロゲステロンといったホルモンの影響によるものです。
これらのホルモンが相互に作用し、乳房の脂肪組織や血流が増え、乳腺が発達することで、胸が張ったり乳首が敏感になったりします。
チクチク、ズキズキなど痛みの感じ方には個人差があります。生理前に始まった痛みは、生理が始まると落ち着く場合が多いです。
おりものの量が増えたり、色が変わる
生理周期により卵巣ホルモンの分泌パターンが変わることで、おりものの量や色が変わる場合が多いです。
特に、エストロゲンは、おりものの量を増やしたり、その質を変えるのに影響を与えます。エストロゲンは生理周期に伴いその分泌量が変化し、おりものの量は排卵期をピークに、生理前には減少していく傾向が一般的です。
しかし、妊娠するとエストロゲンの分泌量が減らないため、おりものの分泌量が減らず、結果、いつもより量が増えたと感じることがあります。
イライラする・情緒不安定になる
妊娠初期はホルモンバランスの変化、身体や心の不調、生活習慣の変化により、イライラしたり情緒が不安定になる人もいます。
妊娠するとホルモンが大量に分泌され、それによって精神的な安定が乱れやすくなり、イライラや不安、落ち込みといった感情が起こりやすくなります。
さらに、つわりや体調不良によるストレス、睡眠不足、栄養状態の変化などもイライラの原因に。
生理前には、黄体ホルモンとエストロゲンが低下します。このホルモンの減少が脳内のセロトニンという神経伝達物質に影響を及ぼし、気分を落ち込ませたり、イライラを感じやすくしたりすると考えられています。
食欲旺盛になる
妊娠中、生理前後ともに、食欲が増える人もいるでしょう。
妊娠中や生理前は、プロゲステロンというホルモンの分泌量が増えます。
このホルモンには体温を上げる働きがあるため、エネルギー消費が増加し食事量が増える傾向があります。
また、エストロゲンの低下により血糖値が不安定になり、甘いものを欲することも食欲が旺盛になる原因のひとつです。
ストレスによりセロトニンが減少し、気分を安定させるために食事を摂る行動が増える人もいます。
眠気やだるさがある
生理前は、プロゲステロンというホルモンがピークに達し、これが体温を上げ、眠気を引き起こします。
また、この期間は鉄分の消耗も激しいため、鉄欠乏性の貧血により、だるさを感じることもあります。
妊娠初期は、子宮内膜を厚くし、胎児の成長を促進するためプロゲステロンの分泌が増える時期です。そのため、眠気やだるさを感じることがあります。
めまい・立ちくらみ
生理前は女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンの分泌が増えますが、これが自律神経の働きに影響をもたらし、めまいを引き起こすことがあります。
また、生理中は出血による血量の減少から貧血状態となりやすく、これもめまいの原因に。
妊娠初期も同様に、ホルモンバランスの変動や体内の血流量が増加することで心臓に負担がかかり、めまいや立ちくらみが生じることがあります。
においに敏感になる
プロゲステロンとエストロゲンという女性ホルモンバランスが変わると、脳内の嗅覚センターへの情報の伝達が強くなり、特定のにおいに対する感度が高まるといわれています。
これにより、普段は気にならないにおいにまで敏感に反応するようになるのです。生理前になると、とくにエストロゲンの分泌量が下がり、その結果として嗅覚が鋭敏になるとされています。
このように、生理前後や妊娠超初期といわれる時期には、共通の症状がみられます。
妊娠初期に特有の症状
生理前と妊娠初期では共通する症状が多く、区別することが難しい場合が多いですが、妊娠初期特有の症状もあります。
妊娠かどうか気になっている人は、目安のひとつとして参考にしてみてください。
基礎体温が高い、高温期が続く
妊娠初期には、基礎体温が高い状態が続くことが一般的です。
これは、妊娠を維持するために黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され続けるためです。
通常、排卵後、黄体ホルモンの影響により基礎体温が上昇しますが、妊娠しない場合は、体温は低下し生理が始まります。
しかし、妊娠が成立すると、黄体ホルモンの分泌が続き、体温が高い状態が続きます。この影響で、風邪の症状はないのに、身体が熱っぽく感じることがあります。
着床出血がある
受精卵が子宮壁に着床する際に出る微量の出血を「着床出血」と呼びます。これは妊娠の初期サインのひとつとされています。
しかし、すべての妊娠が着床出血を伴うわけではありません。
出血の量や色は個々で異なり、生理と混同しやすいですが、通常は生理よりも量が少なく、色も比較的薄いことが多いです。
頻繁に出血する、量が多い、痛みが伴うなどの場合は、異常妊娠の可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。
生理前のような症状があるのに生理がこないときは?
性行為があり生理前の症状があるにもかかわらず生理が始まらない場合は、妊娠の可能性があります。
ここでは、生理が遅れたときの対応について解説します。
生理開始予定日から1週間以上遅れたら妊娠の可能性も
生理周期は一般的に28日から30日とされており、生理周期が規則正しい人であれば予定日から1週間以上遅れた場合、妊娠の可能性を考えましょう。
生理開始日から約2週間後に排卵されます。
この卵子が、24時間以内に精子と出会い受精することで受精卵となり、その後子宮に着床すると妊娠が成立する流れです。
受精卵の着床が成功すると、体内でヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが分泌され生理が停止します。
予定された生理が1週間来ない場合、妊娠の可能性を考え、妊娠検査薬で確認をしてみましょう。
妊娠検査薬を使うタイミング
妊娠検査薬を使用するタイミングは、生理予定日から1週間後としているメーカーがほとんどです。
妊娠が成立すると、hCGホルモンが分泌され始め、分泌量は徐々に増加していきます。生理予定日から1週間過ぎた頃には、検査するのに十分な量のhCGホルモンが分泌されます。検査のタイミングが早すぎると、妊娠していても「陰性」となってしまうことがあるため、注意が必要です。
生理周期が不安定な場合は、性行為から3週間後を目安に検査することをおすすめします。```
妊娠が判明したら産婦人科を受診
妊娠が判明したら、適切なケアを受けるために早めに産婦人科を受診することが大切です。
しかし、受診のタイミングが早すぎると胎のうや心拍が確認できないことがあります。そのため、生理開始予定から2週間後を目途に受診するとよいでしょう。
検査では、内診が行われることが多いため、受診する際は着脱しやすい服装を選ぶようにしましょう。
また、最終生理開始日や、妊娠検査薬の使用の有無など、これまでの経過を説明できるようメモして持参すると安心です。
生理の遅れが妊娠ではない可能性もある
生理が遅れる原因となることは複数あり、ストレスや体調不良、体重の急激な変動などの影響を受けて遅れている可能性もゼロではありません。
また、子宮や卵巣の異常、更年期障害などが原因で遅れることもあります。生理が予定よりも1週間以上遅れ、心身に異変を感じる場合は医療機関に相談することをお勧めします。
妊娠の可能性があるときに気をつけるべきこと
妊娠初期は赤ちゃんの成長にとって非常に重要な時期です。
着床から8週間までの初期には、心臓や脳、肺、肝臓などの内臓や四肢の基礎が形成され、胎児のベースとなる重要なパーツがつくられ始めます。
この時期に、ママの身体状態や生活習慣、栄養状態などが整っていることは赤ちゃんの健康にとって非常に大切です。
妊娠初期に注意した方がよいことを確認しておきましょう。
お酒やタバコをやめる
妊娠が判明したらできるだけ早くお酒とタバコを止めましょう。
妊娠中のアルコール摂取は、赤ちゃんに直接影響を与え、先天性障害、胎児の発育不全、早産や乳児死亡率の増加のリスクを高めます。また、タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、赤ちゃんに十分な栄養や酸素を届けることが難しくなります。母体も高血圧や妊娠中毒症などのリスクが上がるため、母体と赤ちゃんの健康を第一に考え、禁酒・禁煙しましょう。
薬を使う場合は医師に相談する
妊娠中は、胎児に影響を及ぼす可能性があるため、薬の服用には特に注意が必要です。一般的な市販薬であっても、むやみに服用することは避けるべきです。
一部の薬は胎児の成長や発達に直接悪影響を与える可能性があります。また、妊娠中の女性の体は通常とは異なる反応を示すことがあるため注意が必要です。
カフェインを取りすぎない
カフェインは血流を通じて胎児に届きます。
過多なカフェイン摂取は、胎児の成長の遅れ、流産、早産を引き起こす可能性があるとされています。
世界保健機構が呼びかけている妊婦の1日当たりの許容量は、コーヒー3〜4杯までです。
また、英国食品基準庁、カナダ保健省の発表を参考にすると1日当たりのカフェイン摂取量は200~300mgに制限することが求められています。
日本では明確な基準はありませんが、コーヒーを飲む際は摂取量に注意し、カフェインレスのものを楽しむとよいでしょう。
妊娠初期症状と生理前の症状は似ている!妊娠の可能性があったら妊娠検査薬を使おう
生理が遅れている場合に、それが妊娠によるものなのか判断することは難しいケースが多いです。
症状の中には、妊娠初期症状特有のものもあるため、当てはまるものがないか確認し、妊娠検査薬を使ってみましょう。
妊娠初期症状と生理前の症状は似ています。生理が予定より1週間以上遅れている場合は、自己判断は避け、産婦人科の受診を検討してみてください。
- 妊娠初期症状と生理前の症状の違いはわかりづらい
- 生理が1週間以上遅れたら妊娠検査薬を使おう
- 妊娠検査薬が陽性だったら産婦人科を受診しよう
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