【医師監修】母乳と血液の関係は?血が混じるのは大丈夫? | MAMADAYS(ママデイズ)
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母乳と血液の関係は?血が混じるのは大丈夫?

【医師監修】母乳と血液の関係は?血が混じるのは大丈夫?

母乳の色は普段は白からやや黄色ですが、時折母乳に血液が混じる場合があります。血が混ざった母乳を子どもに飲ませていいのか心配になりますよね。今回は母乳に血が混じっても大丈夫なのかという疑問や、母乳と血液の関係について見てみましょう。
母乳の色は普段は白からやや黄色ですが、時折母乳に血液が混じる場合があります。血が混ざった母乳を子どもに飲ませていいのか心配になりますよね。今回は母乳に血が混じっても大丈夫なのかという疑問や、母乳と血液の関係について見てみましょう。

母乳はなにからできているの?

どんな仕組みでできるか

母乳は「プロラクチン」というホルモンの作用により血液から作られます。プロラクチンは赤ちゃんが母乳を吸うことによって分泌され、授乳ができなければ2~3週間で妊娠前の状態まで低下してしまいます。つまり授乳を行うことでプロラクチンが分泌され、乳房に張り巡らされた血管から栄養素や水分を吸収して乳腺組織で母乳が作られるようになります。

産後、早期から赤ちゃんに頻回に飲んでもらうことで、プロラクチン受容体(プロラクチンを受け取る細胞)の発達を促すことができます。プロラクチン受容体が多ければ多いほどたくさんの母乳が作られます。

母乳の成分は?

母乳の成分はほとんど水分ですが、たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、免疫に関わる物質など多くの栄養素が含まれています。母乳に含まれる脂質は、赤ちゃんの脳の発育や知能の発達に必要です。糖質は、オリゴ糖などがあり、腸内環境を整えるはたらきをします。免疫物質には、免疫グロブリンのほか、白血球やリンパ球も含まれており、感染予防に役立ってくれます。

授乳中の飲酒・喫煙・薬の服用について

授乳中の飲酒は基本的にNGです。お祝いの盃一杯、料理に料理酒を使用する程度であれば問題ないかもしれませんが、前提として授乳中は飲酒を控えることが推奨されています。

授乳中の喫煙は、喫煙している本人だけでなく、赤ちゃんの成長や発育にも影響が出ると考えられています。受動喫煙も、有害物質を直接赤ちゃんが吸い込むことで悪影響を及ぼすことがあります。家族皆で協力して禁煙に取り組みましょう。

授乳中の薬の服用については、必要な薬があれば、きちんと服薬する必要があります。

なぜなら、ママがまず健やかであることが大事だからです。

母乳によくないからと 服薬中の薬をかってにやめてしまってはいけません。

母体に必要があって服用している薬の多くは、そのまま授乳を継続することができます。

授乳中の母体の服薬についてはしっかり産科医師と相談して服用しましょう。

授乳中の飲酒・喫煙・薬の服用について、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。

毎日24時間育児をしていると、ママも息抜きとしてお酒を飲みたいときもあるかもしれません。ただし、授乳中の場合は赤ちゃんが飲む母乳への影響が気になりますよね。今回は、母乳育児中のアルコールの影響、どうしても飲みたいときのお酒の量や時間の目安について説明します。
喫煙が人体に与える悪影響については様々なことがいわれています。
本日はその中でも特に授乳中の喫煙について解説していきます。
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母乳に血が混じるのはなぜ?

血が混じる理由

母乳に血が混じるのは、乳房にある血管の急激な拡張や母乳の通り道である乳管が傷つけられることが原因とされています。乳腺が著しく発達することによって血管がもろくなります。もろくなった血管からの出血が母乳と混じり乳管を通って出てきてしまうのです。

そのほかにも、搾乳機の不適切な使用や、乳房マッサージ中に乳腺が傷つくことなども、母乳に血液が混じる原因と考えられています。また、初産のママは血乳が多いといわれています。

血が混じっても問題ない?

血乳の色がだんだん薄くなり、産後1週間前後で消失、乳房にしこりや痛みがなければ問題ないといわれています。通常は、両方の乳房に血乳が見られますが、まれに片方の場合もあります。

気をつけたいのは、血乳が1週間以上続いたり、片側だけで1ヶ所のみから血乳が見られる場合です。

血乳は乳がんの症状のひとつであり、妊娠中や産後授乳期だからといって、乳がんになることは全くないというわけではありません。またその診断のために検査を受けることを自己判断で控えるのはやめましょう。躊躇せず乳房専門の病院での受診をおすすめします。

血液の混じった母乳を赤ちゃんに飲ませてもいい?

母乳は血液からできているので、赤ちゃんには問題ないといわれています。血が混じった母乳を飲むと、赤ちゃんが母乳を吐いたときに血液があったり、赤ちゃんのうんちが黒くなることがありますが一時的であれば問題ありません。

母乳と血液量の関係は?

母乳を作るのにどのくらいの血液量が必要になる?

母乳1Lを作るために500Lの血液が乳房に必要といわれています。母乳が作られるためには、血液量が十分に必要となるため、水分摂取が大切になります。

授乳中は貧血になりやすい?

授乳期に貧血になりやすい理由は?

授乳期は、妊娠中や出産時の出血量によって貧血になりやすいと考えられています。妊娠中は後期になればなるほど貧血が起こりやすくなります。貧血の状態で出産時に出血があると、さらに貧血になる確率が高くなります。

母乳成分のうち鉄分量は少ないですが、母親の鉄分の量に関係なく一定の鉄分が母乳に優先的に移行されます。そのため、授乳により鉄分の消費は続くので、授乳中は貧血予防が必要になります。

貧血になるとママにどんな影響があるの?

産後の体調管理がうまくいかずに、食生活を含めた栄養摂取が十分でなくなってしまうことがあります。最近では産後うつと鉄欠乏性貧血が関連しているということも明らかになっています。

貧血予防の方法

貧血予防にはバランスのよい食事をとることが基本です。鉄分には吸収されやすいヘム鉄と吸収されにくい非ヘム鉄があります。効率よく鉄分をとるために、肉や魚に含まれているヘム鉄と、野菜に含まれている非ヘム鉄を一緒に摂取することが大切です。貧血には鉄分の補給だけではなく、たんぱく質や葉酸、ビタミン類なども必要になります。特にビタミンCは鉄分の吸収を助ける働きがあるので、積極的にとっていきたいです。

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母乳は血液から作られており、たくさんの栄養を含んでいます。母乳に血液が混じることもあります。血乳は一時的に見られ自然に消失することがほとんどですが、1週間以上続く場合などには、病院での受診が必要なことを頭に入れておきましょう。

参考:

・『PERINATAL CARE(ペリネイタルケア )』、メディカ出版、2012年 vol.31

・『PERINATAL CARE(ペリネイタルケア )』、メディカ出版、2019年 vol.38

・『PERINATAL CARE(ペリネイタルケア )』、メディカ出版、2020年 vol.39

写真提供:ゲッティイメージズ

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