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妊娠3週(妊娠1ヶ月)|ママとおなかの赤ちゃんの様子

【医師監修】妊娠3週(妊娠1ヶ月)|ママとおなかの赤ちゃんの様子

妊娠3週は、妊娠1ヶ月に当たります。妊娠の可能性がある場合、どのようなことに注意すればよいのか把握しておくと安心です。妊娠3週頃、ママの体にどのような変化が起こるのかみてみましょう。
妊娠3週は、妊娠1ヶ月に当たります。妊娠の可能性がある場合、どのようなことに注意すればよいのか把握しておくと安心です。妊娠3週頃、ママの体にどのような変化が起こるのかみてみましょう。

妊娠3週のママの体の変化

妊娠が成立する時期

妊娠週数は、最後の月経(生理)が開始した日を妊娠0週0日とし、7日を1週として数えます。

月経周期が28日である場合、排卵が起こるのは最終月経開始日から約2週間後(妊娠2週頃)です。妊娠2週には排卵日を含み、排卵された卵子と精子が出会い受精すると6~7日後に子宮内膜への着床が開始されます。受精卵が完全に子宮内膜の中に埋まったときが着床完了となり、妊娠が成立します。ちょうどこの時期が、妊娠3週あたりです。

妊娠による体調の変化が現れることも

妊娠3週頃までは、いわゆる「妊娠超初期」などとよばれる場合があります。妊娠超初期という言葉は、医学的な用語ではなく明確な定義はありません。この時期には、妊娠の自覚症状はない場合がほとんどですが、妊娠によるホルモンバランスの変化にともない、以下のような症状が現れる場合があります。

●吐き気

●熱っぽさ

●だるさ

●乳房が張る

●眠気

●おりものが増える

赤ちゃんの様子

妊娠3週では、まだ超音波検査でも妊娠を確認することはできません。受精卵は「胚(はい)」と呼ばれる状態で、子宮内膜に埋まっています。しばらくの間、子宮内膜の中で細胞分裂を続け、妊娠5週頃に「胎芽(たいが)」と呼ばれる状態になります。胎芽の状態まで成長すると、徐々に超音波検査でも赤ちゃんの存在が確認できるようになります。

妊娠3週頃のママがこの時期気をつけるべきこと

妊娠初期は、赤ちゃんの器官形成が急速に進む重要な時期です。ママが妊娠期間を健康に過ごすためにも、食生活を見直してみましょう。

3度の食事をしっかりと

個人差はありますが、妊娠4~6週頃からつわりの症状が現れ始め、食事が十分に取れなくなる場合があります。やってくるかもしれないつわりに備えて、食べられるうちに3食しっかりと食べましょう。食べ過ぎには注意して、栄養バランスのよい食事を心がけることが大切です。

葉酸を摂取する

葉酸はビタミンの一種で、妊娠初期(特に妊娠7週頃まで)の赤ちゃんの発育には欠かせない栄養素です。血液や細胞を作る働きを持っており、この時期に葉酸が不足すると、赤ちゃんが神経管閉鎖障害(脳や脊髄などの中枢神経系の元が障害される状態)を発症する可能性が高まるといわれています。そのため、妊娠を希望する人や妊娠の可能性がある人は、1日あたり640μgを目標に葉酸を摂取しましょう。

葉酸の摂取について、詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。

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「葉酸」とは赤ちゃんの障害のリスクを下げるために重要な栄養素です。今回は助産師のさきさんに、妊娠中に摂取するべき時期や適切な量について伺いました。

妊娠中は注意が必要な食べ物も

妊娠中に食べると、赤ちゃんに影響を及ぼす可能性のある食べ物があります。

たとえば、生肉や加熱が不十分な肉や魚、加熱殺菌されていないチーズなどは細菌に感染したり、食中毒を起こす恐れがあります。しっかりと加熱されているかを確認してから食べるようにしましょう。

魚は健康によい食品ですが、食物連鎖によって体内に水銀を取り込んでいます。キンメダイやメカジキ、クロマグロなど種類によっては多く食べ過ぎないよう気をつけなければいけません。そのほか、妊娠中に食べる際、注意が必要な食材について詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

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妊娠中の食事は、元気な赤ちゃんの体を作るためにも、ママの体調を維持するためにも、とても重要です。「バランスよく食べるように」といわれますが、具体的には何を食べればよいのか、また、注意したい食べ物はどんなものかなどを知っておきましょう。

たばこやアルコールを中止する

●たばこ

妊娠中の喫煙は、流産・早産や常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)、胎児機能不全などを引き起こす可能性があります。日頃から喫煙している人は、できるだけ早い時期から禁煙に取り組みましょう。周りに喫煙者がいる場合は、副流煙による受動喫煙に注意してください。

常位胎盤早期剥離について、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

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●アルコール

妊娠中にアルコールを摂取すると、赤ちゃんに中枢神経系の機能障害や奇形が生じる、胎児性アルコール症候群を引き起こす恐れがあります。胎児性アルコール症候群は、治療法がありません。少量の飲酒でも影響する場合があるため、妊娠の可能性がある方は、お酒を飲まないようにしましょう。

自己判断での薬の服用は避ける

妊娠の可能性が考えられる場合、自己判断による薬の服用は避けたほうが安心です。継続して服用している薬がある場合は、医師に相談しましょう。

荒瀬先生からの一言メッセージ

この時期はちょうど自身の体内に新たな生命を「宿す」ことになります。赤ちゃんを迎え入れ、そしてもてなすのが母親としての最初の作業です。細心の注意を払い、赤ちゃんにとって快適な環境を整えてあげましょう。

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参考: 

・医療情報科学研究所(編)、『病気がみえる vol.10 産科 第4版』、株式会社メディックメディア、2018年

・「5.<産科一般超音波検査・初期編>正常所見4-7週」(公益社団法人日本産婦人科医会)

・「妊娠中・産後のママのための食事BOOK」(厚生労働省)

・「お魚について知っておいてほしいこと」(厚生労働省)

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写真提供:ゲッティイメージズ

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