【小児科医監修】腸重積症 | MAMADAYS(ママデイズ)
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泣いている赤ちゃん

【小児科医監修】腸重積症

腸が腸の中にもぐり込んで激しい腹痛が起こる。【主な症状】腹痛・嘔吐・血便
腸が腸の中にもぐり込んで激しい腹痛が起こる。【主な症状】腹痛・嘔吐・血便

【症状】腸の中に腸がもぐり込み、血液が流れなくなる

腸の中に腸の一部がもぐり込んで重なり合う病気です。もぐり込んだ腸は血管が圧迫されるために血液が流れなくなります。これを放っておくと壊死してしまうのです。治療が遅れると腹膜炎などを起こして命にかかわる場合があるため、早期に発見して治療する必要があります。

原因はよくわかっていませんが、アデノウイルスやロタウイルスなどに感染してかぜをひいたり下痢をしたりすると、腸管の壁にあるリンパ節がはれて正常に動かなくなるためと考えられています。ごくまれに、腸の壁の一部が飛び出しているメッケル憩室やポリープが原因になっているケースもあります。

生後3〜9か月ごろの体格のいい男の赤ちゃんに多く、2歳を過ぎると少なくなります。そして、4歳以上ではほとんど見られなくなります。

腹痛・嘔吐・血便

元気だった赤ちゃんが、突然火がついたように泣きだします。そして、激しく泣いたかと思うと泣きやむことを、10〜30分おきに繰り返します。こうした「泣く→泣きやむ」を周期的に繰り返すのが、腸重積症の特徴です。これは、断続的に腸が圧迫されるためです。

場合によっては、顔色が青白くなって吐くこともあります。また、トマトケチャップやイチゴゼリーのような、粘液と血液が混ざりドロリとした血便(粘血便)が出ることがあります。

このように、腹痛・嘔吐・血便が特徴的な症状ですが、3つの症状すべてがそろわないことも少なくありません。特に血便は、病院で浣腸をするまで見られないことがあります。

【治療】早期発見が大切。高圧浣腸や手術で治療

腸重積症は早期に発見して治療することが大切です。もぐり込んだ腸の血流が悪くなり、腸が壊死するおそれがあるからです。腹痛、嘔吐、血便などのようすに気がついたら、大至急病院へ行ってください。血便が出たときは、おむつごと持参しましょう。病状を診断する手がかりになります。

発病して24時間以内なら、薄い浣腸剤や空気を肛門から高圧浣腸(注腸整復)で入れることにより、もぐり込んだ腸を元に戻す治療を行います。処置後1日ようすを見て、再び腸がもぐり込むことがなければ退院できます。

発症後時間以上たっていて、腸が壊死している場合は、手術が必要になります。壊死している部分を切除して健康な腸と腸をつなぎ合わせるのです。

なお、腸重積症を繰り返すときは、腸にメッケル憩室やポリープができている場合があるので、くわしく検査をし、必要なら手術を行います。

腹痛のサインを見逃さないように

腸重積症の重要な症状の一つは腹痛です。言葉が話せる子はおなかが痛いことを「ポンポンが痛い」などと表現できますが、言葉がまだ話せない赤ちゃんの場合は、赤ちゃんのしぐさから判断してあげる必要があります。

腹痛があるときは、足を曲げておなかに引きよせる、おなかを触られるとさらに激しく泣く、などのようすが見られます。こうしたサインを見逃さず、気づいてあげましょう。

腸重積症イラスト

浅羽ピピ

写真提供:ゲッティイメージズ

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