【医師監修】胎児発育不全と診断されたら? できることはある? | MAMADAYS(ママデイズ)
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【医師監修】胎児発育不全と診断されたら? できることはある?

【医師監修】胎児発育不全と診断されたら? できることはある?

おなかの赤ちゃんの発育が平均より遅れている「胎児発育不全」。
原因がわからないケースも多く、それぞれのママと赤ちゃんに適した出産の時期まで慎重に経過を観察する必要があります。
おなかの赤ちゃんの発育が平均より遅れている「胎児発育不全」。
原因がわからないケースも多く、それぞれのママと赤ちゃんに適した出産の時期まで慎重に経過を観察する必要があります。

胎児発育不全とは?

おなかの赤ちゃんの発育が平均より遅い状態

胎児発育不全とはおなかの赤ちゃんの発育が遅れたり、止まっている状態のことをいいます。

妊娠週数に応じたおなかの赤ちゃんの「推定体重」に比べて小さい状態で、すべての妊娠の3〜7%(※)に起こっています。

※出典:関沢明彦、岡井崇(監修)、「新版 安心すこやか妊娠・出産ガイドー妊娠・出産の全てがこの1冊でわかる」昭和大学病院総合周産期母子医療センター(編集)、メディカ出版、2017年

妊婦健診の「子宮底長(しきゅうていちょう)測定」や「妊娠超音波(エコー)検査」でわかり、早いケースでは妊娠18週くらいから診断されます。

妊娠中期以降、ママのおなかが大きくなってくる頃の妊婦健診で行う「子宮底長(しきゅうていちょう)測定」。健診の項目や母子手帳で目にするものの、詳しい内容や目的についてはわからないママもいるのではないでしょうか?この記事では子宮底長の測り方などついてお伝えします。
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以下の胎児発育曲線が目安となります(赤帯の範囲が基準値)。

胎児発育曲線グラフ

© 2015 every, Inc.

出典:厚生労働省「推定胎児体重と胎児発育曲線」保健指導マニュアル 平成24年3月発行 (2020年7月1日閲覧)を元に作成

胎児発育曲線については以下の記事も参考にしてください。

おなかの赤ちゃんの成長は、医師から指摘がない限りママが必要以上に気にしすぎることはありません。とはいえ、ママはおなかの赤ちゃんが順調に成長しているかどうかがとても気になるものです。

今回は、おなかの赤ちゃんの成長の目安「胎児発育曲線」についてご紹介します。

胎児発育不全の原因はさまざま

胎児発育不全となる原因もさまざまで、1つの原因によるものやいくつか重なって起こっている可能性もあります。

詳しく調べてもその原因がわからないこともあります。

考えられる原因

・おなかの赤ちゃんのそもそもの体格

・おなかの赤ちゃんの染色体の異常

・感染症(風疹、トキソプラズマ、サイトメガロウイルスなど)

・喫煙の影響

・胎盤やへその緒(臍帯)の異常

・妊娠高血圧症候群

・多胎妊娠    など

胎児発育不全、出産までにできることは?

医師は原因を探し、慎重に経過を観察します

胎児発育不全が疑われた場合に、医師は原因を探しながら発育の経過を慎重に観察します。通常の妊婦健診より診察の頻度が高くなったり、入院して原因を調べることもあります。

精密な検査や出産後の赤ちゃんの治療が必要になるケースもあり、通っている施設では、出産が難しいこともあります。

主治医とよく相談し、必要な場合は妊娠中の管理ができる病院や、NICU(新生児集中治療室)がある病院などでの出産を検討しましょう。

NICU(新生児集中治療室)

予定日より早く生まれた赤ちゃんや、体重が小さく生まれた赤ちゃん、病気の治療が必要な赤ちゃんが入院する赤ちゃんのための集中治療室です。

赤ちゃんはそれぞれ保育器に入り、呼吸を助ける機械を付けたり、点滴などのチューブを付けたりして過ごします。新生児科の医師をはじめ専門のスタッフが、赤ちゃんの治療にあたります。

ママは無理をせずに過ごして

もし妊娠中のママが、身体的に負担の大きい仕事を行っている場合、おなかの赤ちゃんに影響がある可能性があります。仕事量の調整を希望することもできるため、医師や職場の管理者に相談してみてもよいでしょう。

母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード) (2020年7月1日閲覧)が利用できるので、確認してみましょう。

喫煙やアルコールもおなかの赤ちゃんの発育に影響を与えます。

もし家族が喫煙している場合、副流煙も影響するため禁煙に協力してもらいましょう。

妊娠中はお酒を飲んではダメ、とはよく聞きます。しかし妊娠に気づく前にお酒を飲んでしまい「胎児性アルコール症候群になってしまったら」と不安に思うこともあるかもしれません。ママや赤ちゃんに影響を与えるお酒の時期や量、胎児性アルコール症候群についてお伝えします。
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胎児発育不全の治療法は?

決まった治療法は確立していない

胎児発育不全の明確な治療法は確立されておらず、研究が進められている段階です。

ノンストレステスト、妊娠超音波(エコー)検査による推定体重の測定や、赤ちゃんのさまざま場所の血流などを定期的にチェックし、赤ちゃんが元気かどうかを慎重に調べます。

問題がなければ、できる限りママのおなかの中で赤ちゃんを育てられるようにします。

ただし赤ちゃんの発育が完全に停止したり、元気がないと判断されたときには早めに分娩して、NICU(新生児集中治療室)で赤ちゃんを育てていくこともあります。

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あまり知られていない妊婦健診で行うNST(ノンストレステスト)の内容や費用についてご紹介します。

胎児発育不全の赤ちゃんの出産方法は?

ママと赤ちゃんの最適な時期・方法で

胎児発育不全が軽度で、おなかの赤ちゃんが元気であれば経腟分娩が行われます。

胎児発育不全の赤ちゃんは通常より酸素が不足している可能性があります。

分娩で大きなストレスがかかるとさらに状態が悪化してしまうため、妊娠週数が早いケースや、赤ちゃんの状態によっては帝王切開が行われます。

不安なことは医師や助産師に相談

胎児発育不全の原因はさまざまであり、状態もそれぞれ幅があります。

ママとおなかの赤ちゃんにおいて適切なタイミングで治療や出産ができるよう、医師に相談しながら環境を整えていきましょう。

不安に思うことは1人で悩まずに医師・助産師に十分に相談しましょう。