トモニテ
子どもの話を聞く母親

【児童精神科医ママに聞く】Q. 子どもの要求は、どこまで聞くべき?

A. 即座に否定するのではなくて、3ステップで子どもと話し合おう

 おもちゃがほしい、料理や工作に挑戦したい、習いごとや塾に通いたい、友だちと遊園地に行きたい、お小遣いを上げてほしい......、子どもの要求は際限なくありますよね。 いちいち取り合っていたらきりがないともいえますが、子どもが自分の希望を言葉で主張できるのはよろこぶべきことでもあります。「これがほしい」「これをしたい」という意志を持ち、 それを人に伝えることは、自立のために不可欠な要素だからです。

 でも、もちろんすべての要求をかなえるわけにはいきません。では、どうするのがいいでしょうか?子どもが望んでいる内容にもよりますが、およそ次のような3つのステップで 子どもと話ができたらいいのではないかと思います。

ステップ1 子どもの要求を受けとめる

 まず、子どもが何を望んでいるのかを聞いて受けとめます。明らかによくないことを主張してきても、反射的に「ええっ!?そんなの絶対ダメ!」と斬り捨てず、いったんは「へえ、そうなんだ」と肯定も否定もせずに返します。内容にかかわらず、親が子どもに「あなたが自分の考えを話すことを歓迎しているよ」と伝えることが、よいコミュニケーションにつながるからです。親もよいと思える要求は、受け入れたらいいでしょう。ただし、よいとは思えないもの、よいとは思うけど実現が難しそうなものには即答せずに2と3も聞いてみてください。

ステップ2 なぜ要求しているのかを聞く

 それをしたいと望んだ背景は、子どもに聞いてみないとわかりません。そこで「どうして、 そうしたいの?」と聞きましょう。子どもが言葉につまっても、うまく説明できなくても、じっくり待って根気よく話を聞きます。「やりたいんだから、やりたいのっ!」などと大声をあげて押し切ろうとしても、何度か同じ質問をして話し始めるのを待ちます。子どもの話を十分に聞かないうちに「でも、お母さんは......」などと割って入らず、子どもが少し話すごとに「それで?」などとやさしく相づちを打ち、何度も掘り下げて話を聞きます。

ステップ3 メリットとデメリットと対応策を聞く

 次に望みがかなうことで、どんなよい点(メリット)と悪い点(デメリット) がありそうか、 悪い点にはどう対処するか(対応策)を聞いてみてください。たとえば塾に通いたいなら、メリットは勉強しやすいこと、デメリットは忙しくなることなどが考えられます。「塾に通うと、 遊ぶ時間が少なくなるかもね。そのときはどうする?」といったデメリットと対処法を話し合っておけば、うまくいかなかったときでも子どもが主体的に責任を受けとめやすくなります。 また必要に応じて親のアイデアを加え、一緒に結論を出すのもいいのではないでしょうか。

 もちろん、おもちゃなどの物を次々とほしがるときは、際限なく受け入れるわけにはいきません。ほしいという気持ちだけを受けとめ、「なんでも次々には買えないし、今は買わないよ。 次の誕生日プレゼントにする?」などと伝えます。お店の中で駄々をこねたり叫び声をあげたりしても、言い争ったり大声に屈したりせず、淡々と、でも有無を言わさず通り過ぎることが大切です。

 あれこれと物をほしがるときには、ほめられる・認められるなどの社会的欲求が満たされないために、物質的に心を満たそうとしていることもあるので、一緒に楽しい時間を過ごすようにするなどの工夫をしていくのもいいと思います。

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