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【管理栄養士監修】食物アレルギー注意・離乳食の小麦粉|いつからはじめる?

【管理栄養士監修】食物アレルギー注意・離乳食の小麦粉|いつからはじめる?

小麦粉はパンやうどんなどの、離乳食でも活躍する食品の原材料。離乳食初期から与えられます。
しかし、食物アレルギーを引き起こす可能性のある食品のため、注意が必要です。今回は離乳食の小麦粉はいつから与えられるのか、下ごしらえのコツなどをご紹介します。
小麦粉はパンやうどんなどの、離乳食でも活躍する食品の原材料。離乳食初期から与えられます。
しかし、食物アレルギーを引き起こす可能性のある食品のため、注意が必要です。今回は離乳食の小麦粉はいつから与えられるのか、下ごしらえのコツなどをご紹介します。

小麦粉はいつから食べられる?

離乳食初期からOK!ただし、食物アレルギーに要注意!

小麦粉は、小麦の「ふすま」と呼ばれる表皮の部分を除いて胚乳部分を粉にしたもので、でんぷんとたんぱく質のグルテンから成ります。

離乳食で小麦粉は、離乳食初期の5ヶ月頃から与えられます。

しかし、食物アレルギーの原因になる場合があるため、パン粥などで子どもの反応を確認してから使用するようにしましょう。

材料に小麦粉が使われているうどんやパンをしっかりと加熱し、ペースト状にしたものを与えましょう。

離乳食中期にはホワイトソースやスープなどのとろみ付けにも。

離乳食後期頃にはお好み焼きや、むしパン、おやきなどのおやつや手づかみ食べのレシピにも活用できます。

小麦粉のおもな成分は炭水化物ですが、たんぱく質やミネラルも含まれています。

そのため、初めて与えるときは身体への負担を考慮し、おかゆや野菜などの食材に慣れた頃に与えましょう。

小麦アレルギーが心配なら、離乳食中期以降からでも構いません。様子を見ながら与えてみてください。

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

小麦粉はうどんや中華麺、パスタ、パンなどの主食によく含まれているほか、シチューのルーや揚げ物の衣にも使われています。

小麦粉本体のほか、小麦粉を主原料として作られ食品が食物アレルギーの原因となる可能性があるため、与える場合は原材料表示に注意しましょう。

食物アレルギーについて

小麦粉は、特に食物アレルギーが出やすい食品です。

そのため、初めて食べる際は少量から始めましょう。

また、万が一食物アレルギーを起こした場合はすぐに病院へ行けるよう、平日の午前中など医療機関を受診できる時間に与えるようにしましょう。

どのくらいの量を食べさせたらよい?

離乳食で小麦粉を初めて与えるときは、子ども用スプーンひとさじから与えましょう。

離乳食の進め方についてはこちらの記事も参考にしてください。

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小麦粉の固さや大きさの目安

子どもの成長に合わせて、食材の大きさや固さを変えます。

小麦粉時期別の大きさ・固さの目安

小麦粉時期別の大きさ・固さの目安/表

© every, Inc.

小麦粉の選び方のポイント

・離乳食初期に小麦粉を使う場合、グルテン量の少ない薄力粉を選ぶ

・ジップ付きビニール袋入りなど、保存に適した密閉できる袋のものを選ぶ

管理栄養士からのワンポイントアドバイス

小麦粉は含まれるたんぱく質の量によって、強力粉>中力粉>薄力粉に分けられます。

・薄力粉は、たんぱく質が少なく、グルテンの性質(粘力)が弱いため、菓子やてんぷらの衣に適します。

・中力粉は、薄力粉と強力粉の中間の性質を持ち、うどんやそうめん等の麺用に適します。

・強力粉はたんぱく質が多く、グルテンの性質が強いため、パンやパスタ類に適します。

食品なら原材料がシンプルなうどんがおすすめです。

グルテンは、体質によっては、便秘や消化不良、食物アレルギー反応を引き起こす可能性があるともいわれています。

離乳食初期に小麦粉を使用する際は、グルテン量の少ない薄力粉を選ぶよよいでしょう。

アレルギーについての注意点

レシピには、特定のアレルギー体質を持つ場合にアレルギー反応を引き起こすおそれのある食品を含む場合がございます。

また、初めて召し上がるお子さまには注意が必要ですので、様子を見ながら少量から食べさせてください。

[特定原材料] えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

[特定原材料に準ずるもの] アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

「料理を楽しむにあたって」の「乳幼児への食事提供について」もご参考ください。

料理を楽しむにあたって

誤飲や誤嚥による事故を予防するポイント

  • 離乳食は月齢の目安のサイズを参考に、食べやすい大きさにして与えましょう。

  • 一口の量は子どもの口に合った無理なく食べられる量にし、自分で手づかみ食べや、スプーンで食べる場合は、量が多くないか、咀嚼して飲み込んでいるか、様子をみましょう。

  • ミニトマト、豆類は、そのままの大きさだとのどに詰まる危険があります。カットして安全な大きさにしましょう。のどに張り付く餅、噛むことが難しいこんにゃくや野菜、固い食材も飲み込むことが難しくなります。

  • 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの固い豆・ナッツ類は、5歳以下の子どもには与えないでください。

  • 年長の子どもが、乳幼児にとって危険な食品を与えないよう注意しましょう。

写真提供:ゲッティイメージズ

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